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公益財団法人 国家基本問題研究所
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TPP、感情論を超えて討議せよ
櫻井よしこ (国基研理事長・ジャーナリスト)
野田佳彦首相が決断し、日本は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の参加に向けた
協議に入った。決断に際して「優柔不断の野田」氏らしさを見せたものの、その決断を大いに評価する。
TPPは負の効果だけをもたらすかのような議論がある。だが、プラスの面も多い。知
的財産権の保護はそのひとつだ。日本は散々、知財関係で利益を逸してきた。それが
TPPで守られるのは大きなプラスである。製品規格や通関手続きなどのルールが明確
になり、関税が撤廃されることは、人手の足りない中小企業にとって朗報である。た
しかに外国の産品も入ってき易くなる。同様に、日本の製品も輸出し易くなる。
TPPに功罪両面があるのは当然で、その比較の中で議論を深めるのが合理的な対処だ。
にも拘わらず、感情的な反米論が目立つ。感情論に流される反TPP論では日本の展望が
暗いのは確かである。
『週刊新潮』 2011年11月24日号