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金融政策委員会はインフレのリスクバランスが「より好ましくなった」
と指摘したが、ブラジルでは労働市場のひっ迫で物価上昇圧力が高まっている。
野村証券の中南米担当ストラテジスト、トニー・ボルポン氏は
「大きな誤りだ。中銀は政治的な圧力に屈した」とした上で、
「中銀は2008年のような状況を想定して賭けに出たが、
中銀はそもそも賭けなどすべきではない。 利下げの結果、インフレ率は
大幅に上昇し、中銀に対する信頼感が損なわれる。中銀はあと数回利下げし、
その後は利上げに転じるだろう」と述べた。
レイモンド・ジェームスのチーフエコノミスト、マウリチオ・ロサール氏
も「やや時期尚早だったと思う。今後の見通しをめぐる状況が急速に悪化
したとの判断には同意するが、悪化の程度を正確に評価しているかどうかが
問題だ。今後政策金利は予測が難しい、不安定なツールとなるだろう」との
見方を示した。
ブラジル政府は最近、利下げを求めて中銀への圧力を強めており、
ルセフ大統領は今週、年内いっぱい歳出に関する規律を維持する方針を
表明し、主要国で最高水準にある金利の引き下げに向けた環境を整えていた。
エコノミストは、消費が失速している上、製造業セクターもレアル高に
苦しんでいるとして、今年の国内総生産(GDP)伸び率見通しを3―4%
に引き下げていた。
URLリンク(jp.reuters.com)