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日本を“下げる”デフレ増税 経済が告げる 編集委員・田村秀男
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
本屋さんの店頭では、「日本国破産」を思わせる題名が嫌でも目に飛び込んでくる。
経済紙を開けば、日本国債がいつ暴落してもおかしくないといった見出しが躍る。
日本は世界最大の債権国だというのに、日本国内発の情報がまるでものの怪(け)にとりつかれたかのように、自国民を「財政破綻恐怖症」に追い込む。
ドル札を刷って財政赤字の5割を賄う世界最大の債務国米国では、ドルや米国債の暴落不安をあおる有力メディアはない。
菅直人政権は「財源」の2文字で自縛し、政策は目標を失い、政治が漂流する。
対照的に米国オバマ政権は景気回復をPRし、支持率まで回復してきた。
そんなときに、米格付け機関のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が日本国債の格付けを引き下げた。
財源不足=増税に傾斜する向きはさっそく「それみたことか」と言わんばかりに報じたが、S&Pなど格付け機関は米国では権威が失墜している。
リーマン・ショックの引き金になった証券化商品や金融派生商品(デリバティブ)が安全で高利回りと診断し、金融バブル膨張のお先棒を担いだからだ。
ならば格付け機関は今、信用回復に取り組まなければ存亡にかかわる。
日本国債の「診断」内容は、日本のメディア多数や財務官僚におもねるようなまねはしないはずだ。そう思ってチェックしてみたら、やはりそうだった。
S&Pのアジア国債担当者は、景気低迷時の増税はマクロ経済にはマイナスだとし、経済のパイを大きくする政策こそ必要だとする。
また、同業のムーディーズの国債担当幹部は、デフレ脱却のメドが立たないことなどを日本国債の問題として挙げた。
一方で、日本国債の国内保有率は95%と国際的にもずぬけて高い。この点を評価して国債暴落を引き起こすような「財政危機」は当面表面化しないと見立てている。
何のことはない。経済のパイをさらに小さくしかねない増税しか考えない日本の政治の貧困こそが、国際的には異様に見えるのだ。