10/03/07 17:25:52
物価の二次的波及は金融政策運営に依存=日銀総裁
白川方明日銀総裁は名古屋での各界代表者との懇談会で講演し、
世界経済はより持続的な成長過程への移行過程にあり、ある程度の
スピード調整を経なければ次の発展への条件が整わないとの考えを示した。
さらに、一般的な金融政策運営への教訓として、金融緩和の行き過ぎが
時間を経て経済の大きな変動をもたらすという観察を大事にする必要があるとして、
金融緩和長期化がもたらすリスクへの注意が必要だとも述べた。
日本経済については当面停滞を続けるが深い調整には陥らないとの見解を示した上で、
物価の二次的上昇が発生するかは最終的には金融政策の運営スタンスに規定されると述べ、
そうした事態を招かないよう強い決意で政策運営にあたる考えをにじませた。
(中略)
物価については、「足元の消費者物価上昇率の数字は、物価安定の範囲の上限を超えている」
との認識を示した。ただ「重要なことは二次的効果が発生するかどうか」だとし、「この点では、
物価安定への信認が維持されているかどうかが決定的に重要であり、最終的には金融政策の
運営スタンスに規定される」と日銀の姿勢が重要との認識を示した。その上で「二次的効果の発生
の有無を判断する上でひとつの重要なデータは賃金の動きであり、現在のところ、
賃金の伸びは弱含んでいる」として、二次的効果は生じていないとの見方を示した。
URLリンク(special.reuters.co.jp)