10/09/06 16:06:17
>>432
分かりやすいように極端な例で考えると・・・・
何年後かは別にして、アメリカと欧州と中国の景気が絶好調に回復し、日本だけ老齢化社会に
突入し景気が今と同じ状態が続くとする。
そうして、ドル高、ユーロ高、中国元高で、円安がゆっくりと何年も続くとする。
仮に10年間でドル円が85円から、170円になったとする。
日本国債で持ってる人は、金利が1%あったとしても、そのお金の価値は半分近くになる。
一方、ドル建ての金利4%の債券を買った人は、10年分の利子が40%になり、さらに最初は
1ドル85円だったのが、円に変えるときに170円になってるから資産は2.4倍になる。
そうすると、当然生保や年金も、国民から預かったお金の価値を下げてしまったら、将来国民が老後の
生活ができなくなるから、当然海外投資の比率を増やす。
個人の老後の貯金も、毎年目減りするってことに気づいたら、中国株やブラジル債券なんかに、もっと
流れてしまうだろう。
そうすると、国債需要が緩むから、当然長期金利は上がる。
もちろん日本国債の金利が上がるから、あらたに買いたい人が増えきて国債が暴落するなんてのはない。
しかし、そこで問題なのは、日本の財政問題。
もし金利が3%上がってしまえば、日本の1000兆円の借金の金利は毎年ちょっとづつ上がり、
10年後には、税収が全部、借金の利子で消えてしまうってこと。
つまり、日本の状況ってのは、数%の金利上昇に耐えられない財政状況になってるってことが問題。
もちろん回避する手段はある。
増税して財政不安を和らげたり、予算の切り詰め、公務員の給料削減、福祉の切り捨てなどを
やれば破たんなんかはしない。
しかし、そういう状況が10年続いた場合でも世界の経済はどんどん伸びてて、たとえば中国が毎年
7%の成長が続いたとしたら、10年後には1.07×1.07×・・・で、10年で日本の2倍になって、
日本だけ世界から取り残されちゃうってこと。