10/09/06 06:23:34
いまは不景気だから、国債の危機が鎮静化してるんだよ。
大半の人は、過去ずうっと国債金利が1%台だったから、今後の10年もそうだと
思ってしまう。
いまは景気が悪化してて、企業の資金需要がなく、個人の住宅も増えないから、お金の
行き場所がなくなって国債に行ってるだけ。
20年単位で見たら長期金利は8%越えてたこともあり、もし3%以上になったら、事実上
国債の暴落だよ。
つまり国債の危機が出てくるのは次にアメリカや欧州の景気が立ち直り、中国の輸出も
それに連動して戻ったときなんだよ。
みんなが、いいぞ、これで世界は戻ったって安心するときに国債の危機がおこるわけ。
海外の景気が立ち直ると、当然通貨が長いトレンドとして上がりだす。
そうすると、日本の1%の金利なんて、まるっきり魅力がないものになってしまう。
企業は海外進出で、資金需要が増えるし資金調達を増やす。
さらに外人は、金利の低い円を借りて、新興国や資源に投資しだす。
そうすると、日本国債は為替と金利の両方で不利になり、国債売り、海外債券買いの
流れがいっきにできてしまう。
つまり円キャリーが復活しちゃうわけ。
そうすると、当然、国内の銀行や生保、年金も日本国債の比率を減らし海外債券の
比率を増やす。
経済スレって、マーケットがある日突然トレンドが変わるってのを、無視するやつが多すぎ。
っていうか、国債が安全かどうかを、すべて机の上の金融の足し算、引き算で説明しようとしてて、
ちょっとした隙があれば大儲けしてやろうという、ヘッジファンドやCTA、ディーラーの影響力を
無視しすぎ。
バランスシート論なんか、世界にヘッジファンドがひとりもいなくて、日本が鎖国した状態で
あることを前提に理論をすすめるから、現実とまるっきり違うことになる。