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日本経済新聞 2010年3月24日 朝刊
外為市場 円相場の上値重く
生保、外債投資でドル買い
外国為替市場で円の上値が重い。生命保険会社などの機関投資家が外債投資を活発化させ、
ドル買いを進めているのが一因だ。米国の金融緩和路線が着実に「出口」へと向かうなかで台頭
している円安観測は、為替リスクをとって米国債などのドル資産に投資する動きを後押ししている。
円の上値を重くしているのは生保などのドル買いだ。金融危機以降は円相場の先行き不透明感
から、大半の生保が外債に投資する際に、先物取引を用いて為替変動リスクをやわらげる「為替
ヘッジ」をかけていた。だが、来年度の運用方針では明治安田生命保険や富国生命保険など一部
生保がヘッジなしでの外債投資の拡大を検討している。
▼・・・外為市場では既に生保と見られるドル買い・円売りも出始めている。「国内資産で運用したい
が、この金利水準であれば外物に出て行くしかない」(明治安田生命)。国内の長期金利が1.3%台と
低水準で推移するなか、少しでも金利の高い外債で運用したいというのが生保の本音だ。
市場では米国の金融緩和が「出口」に近づいているとの見方は根強い。一方、日本は金融緩和が
続く公算が大きく、日米金利差が拡大し、円安・ドル高が進むと想定する機関投資家は多い。
こうした投資家が「円高が進まない限り、日本国債より高利回りの外債に投資する方が得策」(資産
管理サービス信託銀行の伊藤藤吉氏)として、ヘッジなしでの米債投資に動いているようだ。