10/12/22 20:47:23
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訝しげな声は、つかさの後ろからも聴こえた。
「かがみ……どうして此処に?」
「アンタが呼んだんでしょうが。で、どうしてつかさも居るワケ?
てっきり私は、こなたと二人きりで話があるもんだと思ってたけど」
つかさに聴かれては困る話、そう勘付いているのだろう。
だが覚醒剤をこなたやみさおに売っていた事を、
既につかさに知られている点にまでは気付いていないらしい。
「どうしてって、お姉ちゃんの携帯に届いてたメール見たからだよ。
今日のこの時間に、こなちゃんがここで待つっていう内容のね。
先回りして指定時間より早めに来てみたら、
案の定既にこなちゃんが居たってワケ。だから色々とお話したよ」
「アンタね、幾ら姉妹だからって勝手に人のケータイ見たら駄目でしょ」
かがみの発言は呆れ混じりだったが、
つかさの返答には怒りが篭っていた。
「良い事言うね。でもそれは自分に言い聞かせてよ。
知らないとでも思った?私の携帯電話や部屋を勝手に見たりしてた事。
それは仕返ししたから良いとして、
勝手に下着盗んで新品にすり替えるなんて異常だよね」
「つかさ……アンタ私の部屋まで見たの?」
「下着までは盗んで無いけど、お姉ちゃんのになんて興味も無いし。
部屋は見させてもらったよ、エフェドリン配合の鎮咳薬からヨウ素まで。
更に言えば、麻黄湯やそれからエフェドリン抽出するのに必要な物も。
手っ取り早いナガヰ錠は手に入らなかったのかな?
赤リンの為のマッチも見たよ。
それと……CG202って刻まれた錠剤、あれRだよね?」
一瞬にしてかがみの顔が青褪めた。
「そっか。つかさの話、本当だったんだ。
てかつかさ、あのメール見た時消さなかったんだね。
ここでかがみと鉢合わせる可能性が高かったのに」