10/10/26 01:28:56 os9MxDL00
「あなた、もしかしてザ・ビートルズの…」
「あぁ…そうさ… メンバーだったさ…3週間前までな…」
「他のメンバーはどこに?」
「辞めちまったよ!」
「え?どうして?」
「知らねぇよ!3週間前にあいつら、急にバンドを解散しようとか言い出しやがったんだ!
なにかにおびえたような顔しやがってよ!逃げるようにどっかいっちまったんだ!」
「なぜ?このへんじゃ名の知れたバンドだったんでしょ?どうして急に…」
「わからねぇ……なんだか、ラジオがどうだとか言ってやがったけどよ…ちくしょう…ちくしょう…」
男はそのまま椅子の背もたれを抱いて突っ伏してしまう
マキはそんな男を見ながらしばらく呆然とするが、どうしようもないと悟り、店を出ようとする
ドアノブに手をかけたマキは、男の方を振り返る
「そういえば、あなたお名前は? えと、ザ・ビートルズの…」
正直返事を期待していたわけではなかったが、
男は泣きはらした目をこちらに向けてマキの問いに答えた
「ピート、ピート・ベストだ。 ザ・ビートルズのドラム担当だった」
長文スマソ