10/10/26 01:24:59 os9MxDL00
イギリスに到着したマキは商談をまとめ上げた後、リバプールの「キャバーンクラブ」へ向かう
まだ営業を開始する前、夕刻の薄暗いキャバーンクラブに足を踏み入れるマキ、
「まだ営業時間じゃないぜ」
急に、後ろから野太い男の声が響く
マキが振り向くと体格のいいリーゼントヘアーの男が椅子に座り酒をボトルのままあおっている
「あなた、ここの従業員?」
マキは平静を装い男に問いかける
「従業員…か…… まぁ、これからはそれもいいかもな…」
男は血走った目でマキを見つめながら独り言のように呟く
「私、このクラブに出演しているっていうバンドを見に来たのだけれど、
あなた、ここの方ならご存知ないかしら?ザ・ビートルズというバンドなんだけど…」
ザ・ビートルズ、という単語を聞いた男の眉がピクッと反応する