【ジョジョ】異能者達の奇妙な冒険【TRPG】7at CHARANETA2
【ジョジョ】異能者達の奇妙な冒険【TRPG】7 - 暇つぶし2ch9:民明書房
10/09/15 23:01:00 0
雨浮徒                                  
                                     
乱世の時代において、有力な武将は必ず忍びを用いていた。
忍びには根来・雑賀・乱波など様々なものがあり
その中の1つに雨浮徒と呼ばれる集団があった。
                                            
雨浮徒は肉体を鍛え上げることで甲冑を着けての集団戦に優れており
また衆道に長けた者も多かったため、各国の武将は雨浮徒を求める事が多かった。
このため、雨浮徒以外の者が仕事を得るために雨浮徒を装う例もあった。
                                              
しかし、雨浮徒達が編纂した律名鑑には
彼らは任務の際に自らが雨浮徒であると発覚した場合には
里を追放されるという非常に厳しい掟について記されており
本物の雨浮徒は雨浮徒とは名乗らないため
現在残っている雨浮徒の逸話のほとんどは偽の雨浮徒と思われる。
                                              

偽雨浮徒で有名なものとして
只之(一説には南蛮で修行したとも言われる)
代某(短筒で暗殺を行った。亀を用いた術も使ったらしいが術の詳細は不明)
端之(全ての気配を消して任務を行えた)
の3人が挙げられ、現在の調査で彼らは関東の狸峡衆だったことが判明している。
                                              
なお、偽の雨浮徒の記録は明治時代にも残されており
この者は兎のように跳ねる特技を持っていたようである。


飯田スピーチ(いいだすぴーち)
                                  
只野一仁(ただのかずひと)は幼少期から弁論の才があり高校時代には全国から一目置かれる存在となった。
大学進学後も弁論部に籍を置き羽田剛(わだつよし)と幾多の名勝負を広げた。
卒業後は単身渡米し、早口とキレ味抜群の言い回し主体から緩急をつける老獪な術を身につけアメリカ屈指の弁士E-RODを驚愕させたこともある。

渡米から4年後、只野は日本に戻り北海道に居を構えて全国の弁論大会に出場する。
ここでも素晴らしい成績を収め只野神話なる物も囁かれるまでになった。
しかしそこに只野のアメリカ時代の恩師ブランとその弟子で天才の誉れが高い新鋭真枝建太(まえだけんた)が立ちはだかる。
真枝はその才能の片鱗を存分と見せ付ける圧巻の弁論内容で只野不利の状況は否めなかった。
これを打破すべく只野はなんとある一節を通常では考えられない遅さで読み始めた。
あまりの遅さに何を喋ったかは測定不能という記録が残っているほどである。
これには会場がざわつきブランと真枝も少なからず動揺した。只野の一転攻勢の試みは成功したのだ。
しかし結局只野は僅差で破れ日本での初黒星、逆に真枝は初白星を挙げた。
この異様ながら強く印象に残る名勝負は開催地飯田市の名から「飯田スピーチ」と名付けられた。

現在日本プロ野球で活躍する多田野投手と前田投手の投げあい、
そこで繰り出された超遅球にこの名勝負の面影が見えたのは筆者だけではないはずだ。
                               
民明書房刊『日本の弁論の歴史』より                          


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