10/08/24 18:23:20 0
前>>101
>「灰島さん…何か勘違いしてない?
>何ぞろぞろと子連れで来てくれてんの?遠足の引率?
>あなたに来いとは言ったけど人数増やせなんて言ってないわよ?」
事情はよくわからないけど、至極最もだと思います。
布良の胸中に浮かんだのは大体そんなセリフで、故に少々居づらく、目の前の女性から視線を逸らしてしまった。
(性格きつそうだしなぁー)
大変失礼な感想を抱きながら、とりあえず口を挟まずに相手の指示に従う。
>「あなた達はそれ以上近づかないで。この『能力領域』に3人も入られたら手狭で動きが取れないわ。
>この男に接触しなければ不幸が襲って来ることは無いし…そこで控えてて。」
ぼーっと様子を眺めていると、なんだか空に髑髏が浮かんだ。
次に目の前の空間がいきなり液体で満たされた。
「はぁ!?」
途中の描写にウソは無い、まさしくそのままその通りの出来事が目の前で展開されたのだった。
、 、 、 、
非常事態。
だが横を見れば灰島は様子を見るといった風情で、特に動揺している気配は無い。
コレが彼等の生きている日常だというのだろうか。
「って、あれ、時君、何処見てるの?」
同じく傍観の体だった神条が、何かを見ていることに気がついた。
釣られるように目線を動かすと、紙飛行機がふわふわと飛んでいた。
(あー、誰か飛ばしたのかなぁ……)
そんなのんきな事を考える。
だが、それと同時に。
前>>209
>「うわあ!!灰島さん!!…え!?」
横の神条が声を上げた。
>「灰島さん!布良さん!あの紙飛行機に気をつけてー!!」
「へ? 紙飛行機がどうかしたの?」
布良はまだ異能者同士の戦闘に不慣れだった。
だからこの場にあって不自然なものは、それはもう全力で警戒すべき対象であるという、あまりにも常識的な部分が欠落している。
「ほいっと」
灰島に向かって飛んできた紙飛行機を、布良はためらい無く手を伸ばし、掴もうとした。
【スタンドじゃなくて直に】