【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!3rdシーズンat CHARANETA2
【TRPG】フィジル魔法学園にようこそ!3rdシーズン - 暇つぶし2ch31:リリィ ◆jntvk4zYjI
10/07/21 06:29:40 0
薄暗い部屋の中、窓際には人影が立っていた。>
>「来たか…どうやら侵入してきたのは君達だけでは無いようだな」 
「その声は、 ベッドフォードさん・・・・・・ですか?」
驚きのあまり、自身の口調がいつのまにか元に戻っていることにも気づいていないようだ。
(どういうことなの?閉じ込められたのは、ベッドフォードさんの指示じゃなかったの)
リリィは先程まで、侵入者として地下牢に閉じ込められていた。
なのに指示した筈の人間は、自分の姿を見て人を呼びもせず、無防備な背を向けているのだ。
もっとも、たとえ背後を取ったとしても、リリィに何が出来るわけでもなかった。
入学式の時に見た壇上の姿よりも圧倒的な存在感と威圧感に、言葉すら満足に出てこないのだから。
まるで、蛇に睨まれたかえるのようだ。

だがそんな状態も長くは続かなかった。
>大窓からは時折閃光が差し込み 薄暗い部屋を瞬く照らす 
その光が、リリィがどう行動するべきか教えてくれた。
「あの!」
リリィは畏れを振り払うように、ぎゅっと拳を握り締めた。
「あの・・・・・・私たち、見たことも無いような蜘蛛達に襲われて・・・・・・。
 動けない子もいるのに、警備の人が犬をけしかけてるのを見ました。私、友達を助けて欲しくて。
 噛まれて毒を受けた子もいるみたいなんです。
 勝手にお屋敷の敷地に入ってしまったのは謝ります。本当にごめんなさい。
 ですが、私達、ベッドフォードさんに危害を加える気なんて無いんです。
 だからお願いします。私の友達を助けて!!」
>「だが、あの蜘蛛は君達の覚醒を促す良いきっかけとなってくれるだろう… 
>誰であれ役に立てばそれでよい」 
「そんな・・・・・・」
リリィは絶望的な思いで、ベッドフォードの後姿をみつめた。
話し合いは無駄なようだ。
リリィはくしゃっと顔を歪めると、皆の所に戻ろうとドアへと駆け寄った。
「・・・・・・・?!」
だが何度試しても、ドアはまるで壁のように重く、ピクリとも動かない。

>「さあ、かけたまえ」 
>老人はゆっくりリリィの方を振り向くと 目前にあるソファーへ座るよう促した
リリィは怯えた顔で、弱弱しく首を横に振った。
(あ・・・・・何で?体が勝手に・・・・・・!!)
リリィは操り人形のようにふらふらと動き、豪華なソファへと身を沈める。 

>「手荒く扱った無礼を詫びよう 


>さて、何故ここへ来た?」 
「と、友達と学内探検をしてて、たまたまこの場所に・・・・・・・きゃあああ?!」
突如リリィの足元に魔法陣が浮かびあがったかと思うと、八方から黒い影が伸び、彼女に襲い掛かった。
「いやあ!やめて!私の中に入ってこないで!!・・・・・誰か・・・だれ・・・・・か・・・」
助けを求めるように伸ばされた手も見る見るうちに漆黒に染まる。
光の消えたリリィの目から一粒涙が零れ落ちた。
やがて影は完全にリリィを飲み込み、室内には静寂が戻った。

リリィはゆらりとソファから立ち上がった。
「ここを訪れたのは、総帥の身辺をかぎまわる人間が消えるという噂の真相を確かめに、です。
 ユリという名の少女の発案のようです。子供の肝試しの延長に近いかと思われます。
 同行者の名前は、ユリ、グラディス、響桜花、レイヴン、メイション、鋼、そして猫のグレンです」
リリィは抑揚の無い声で質問に答えた。
「今現在私の使える魔法は、飛行術と発信のみのテレパシーです。」

リリィはベッドフォードに歩み寄ると、彼の足元に跪き、靴にキスをした。
「何なりとご命令を。――我が君」


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