10/05/23 18:03:38
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ミッターマイヤー「まことにお美しい花嫁であられるな。やはり皇帝のお側には
フロイライン・マリーンドルフがふさわしい」
エヴァンゼリン「あなた、もうフロイライン・マリーンドルフではありませんよ。
皇妃ヒルデガルドさまでいらっしゃるんですから」
胸の中でまだ幼い息子フェリックスをあやしながら、エヴァンゼリンが笑った。
うなずくミッターマイヤーの頭に、フェリックスが小さい手を伸ばして、
おさまりの悪い蜂蜜色の頭髪を引っ張ろうとしていた。
ミッターマイヤー一家の周囲には、帝国軍の首脳たちが席を占めている。
大本営幕僚総監メックリンガー上級大将、憲兵総監ケスラー上級大将、
アイゼナッハ上級大将、ビッテンフェルト上級大将、ミュラー上級大将らである。
ビッテンフェルト「俺の本心を言うとな、ミュラー提督。皇帝は結婚式の花婿としては
恐れ多い事ながら、ただの美青年に過ぎぬ。だが、全軍の先頭に立つ
大元帥としては、まことに、神々しいほどの御方だ。卿はそうは思わんか?」
ミュラー「私が思うに、花婿としても充分に神々しくあらせられる」