11/07/23 14:11:11.79 wggpeVeh0
>>907
中の人なんですが説明しますね。
5W-30と0W-30では、おっしゃるとおり100℃の動粘度はほぼ同じです。
しかしながらSAE粘度分類は100℃動粘度だけで決まるわけではないんです。
詳しい説明は省略しますが、より知りたい場合にはSAE粘度規格をよく調べてください。
通常エンジン油を設計する場合には、低温粘度に合わせて基油粘度を調節します。高温粘度すなわち100℃動粘度は粘度指数向上剤で調整することが多いです。
極論すれば、5W-30と5W-20は同じ基油粘度で設計ができますが、5W-30と0W-30ではどうしても0W-30の方が基油粘度が低く設計されることが多く、高温粘度(SAE30の方)は粘度指数向上剤による見せ掛けの粘度であることが多いです。
(基油の性能が同レベルでの話です。5W-30で鉱油を使って、0W-30で合成油あるいは部分合成油を使えば粘度指数向上剤に頼らずに実現可能ですが)
SAE粘度だけを見て、5W-30指定車に0W-30が使用可能というのは、少し拡大解釈していると感じます。
ここはSAE粘度分類の悪いところで、どうしてもそのような素人解釈がまかり通ってしまう原因となっていますね。
SAE粘度分類だけでは判断できませんので、しっかりした確認ができない限りは5W-30指定車に0W-30はおすすめできません。
正確に言えば、5W-30の代わりに使用できる0W-30のオイルも存在するが、使用できないオイルも存在する。それを見分けるには、企業秘密である基油の詳細な情報などを入手しない限り一般には困難。メーカーが「5W-30の代わりに使用可能な0W-30です」などの宣言が無い限りは…
ということでしょうか。