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クレー射撃:「競技専念の環境を」選手が協会内紛で注文
会長などの役員人事をめぐって、新旧執行部の内紛状態が続く日本クレー射
撃協会に対し、広州アジア大会の女子トラップで金メダルを獲得した中山由
起枝(日立建機)が「選手が競技に専念できる環境をつくって」と切実に訴
えた。アジア大会には協会からの派遣が認められず、日本オリンピック委員
会(JOC)が選手を推薦する形で中山と鈴慶子(日立建機)の2人が派遣
された。しかし、新執行部側が祝勝会を開くなどチグハグな状態に、選手自
身が声を上げた。【百留康隆】
今月8日に東京都内のホテルで開かれた祝勝会。あいさつに立った中山
は、お礼を述べた後に切り出した。
「12人の代表が決まっていたのに、2人しか派遣されなかったのは内紛
問題があるから。代表チームでも納得いかない選考や、競技に集中できない
状況がある。このメダルでいい方向に行くように切に願っている」
現在、新執行部が運営する協会はJOCの正常化に向けた解決案に応じて
いないため、JOCからの強化費などが止まっている。平井一三会長は「J
OCからは100円の強化費ももらっていない中での金メダルは、ほかの人
のメダルよりも価値がある」と自らの手柄であるかのようにたたえた。だが、
限られた資金では派遣される海外の試合は限られており、中山も5、6月と
所属先の費用で欧州遠征に出た。
中山は08年の北京五輪では4位とメダルに手が届かなかったが、広州ア
ジア大会では、世界ランキング1位の選手を破り、この競技で日本女子初の
金メダルを獲得した。「選手にとっては執行部が新旧どちらでも関係ない。
現状をしっかり把握してもらい、この金メダルが何のためなのかを考えても
らいたい」。中山の必死の思いは協会幹部に届くのか。
毎日新聞 2010年12月16日 11時39分(最終更新 12月16日 11時45分)