11/08/17 22:07:06.76 3rRei4YR
それから数年が過ぎた。その間ご主人と由佳さんには二人目の男の子と初めての女の子が生まれ、
一番上の子はかつて由佳さんとお姉さんが働いていた保育園に入り、ご主人に僕の背中に
乗せて貰っては僕のハンドルを握って遊ぶのが好きな子になり、末の子は由佳さんに抱えられて
ガレージにやってくると僕を指さしてぶーぶーって言えるくらいになった。
更に2年の月日が流れたその日、また僕達の家族が増えた。
その日を僕はちょっと特別な気分で迎えた。お昼過ぎくらいに家の前でトラックが停まり、暫くして
ガラガラと音を立ててシャッターが開いた。ご主人の手で運ばれてきたのは真新しい由佳さんの相棒だった。
その子は落ち着かない様子でガレージの中を見回した後、僕に初めましてと挨拶をした。
僕は自分が初めてここに来た日のことを思い出しながら、同時にGPzさんのことを思い出して
「よう坊主、俺ぁもう作られてねぇバイクだから知らねぇだろうがカタナってんだ。よろしくな。」って言った。
僕の遙か頭上でGPzさんが「似合わねーw」って大笑いしてるような気がした。
(再度のご愛読誠にありがとうございました。重ね重ね厚く御礼申し上げます。)