11/08/06 17:43:19.83 Fb3fRICb
親父が定年で退職する前、俺は大型バイクも乗れる免許だから
ハーレーでゆったり旅でもしたいなぁと話していたんだ。
酒呑みで、車でも飲酒で捕まるようなアル中に近い勢いだったから
当然反対してバイクには乗らせなかった。
当時、俺26歳、親父60歳。
61歳、肝硬変→食道静脈瘤の破裂→出血性ショック→多臓器不全で一晩で逝った。
俺が高校時代、原付MT50でツーリングに行くといつも羨ましそうに話を聞いていた。
若い頃にバイクに乗っていた話も聞いていた。
60歳になり、自分が育てた会社に解雇されストレスを抱えていることは分かっていた。
俺も姉貴も自立してなかったしね。
それで酒に逃げていたことも。
酒に逃げる姿に、新しい生き甲斐を見つけようやと叱咤したこともあった。
でもバイクだけは絶対に乗せられなかった。
あれから13年、俺は自動二輪の免許を取った。
原付とは世界の違う旅にあちこち行った。
楽しければ楽しいほどに、何故あの時乗らせてあげなかったんだろうと悔やまれる。
山の景色や、バイクの風を感じれば、酒なんてやめられたかも知れない。
もし万が一事故を起こしていても、人に迷惑さえ掛けなければ、どの道たった1日で失われる命だった。
親父、自立してなくてゴメン。
ハーレーに乗るのを大反対してゴメン。
でも今は立派にお袋や実家を守ってるし、親父が感じたかった風を俺は感じてる。
天国からで構わないから、俺の楽しい姿や、旅先での喜びを一緒に感じてくれ。
生きてるときは一緒に走れなかったけど、今でもあんたが傍に居ると信じてるから。
追伸
こないだ転倒したとき、お前はまだ来るなと助けてくれてありがとうな。