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育成1位 安田圭佑
人生の岐路だった。昨秋のドラフト会議。
大分・別府大4年だった安田は祈るように待ち続けた。
中央球界では無名ながら、九州地区大学野球では2年秋から3季連続でベストナイン。
光る存在だった。目を付けた球団が1球団だけあり、隠し玉的な存在として
最終指名候補にリストアップされていた。
だが、自分の名前が呼ばれることはなかった。
「夢を追うのはあきらめよう」あふれる涙で枕をぬらし眠りについた。
一夜明けた朝、心境が変わった。「どうしても野球が頭から離れない。物足りなさが残っていた。」
両親を説得し、2年間を期限にNPB入りの挑戦をきめた。11月に四国・九州
アイランドリーグの合同トライアウトを受け高知に入団する。
「足と肩は一級品だが、打撃は非力」高地監督の定岡智秋は入団当初の印象を振り返る。
プロのレベルを感じさせようと今年1月、同郷鹿児島の後輩である川崎の自主トレ見学につれて行った。
そこで安田に衝撃が走る。自分と似たタイプと思っていた川崎の力強さに度肝を抜かれた。
「線が細いイメージだったが、実際は自分と比べものにならないぐらい大きく、
打撃も力強くパンチ力もある。自分に足りないものを気づかされた。」
以後自らの背番号を「52」にするほど目標にした。