11/02/10 01:24:53 DuOxzLx4
だが単なる直感だけでこのシリーズが成功を収めたわけではない。いわゆるマーケティング・
リサーチはきちんと実施しているのだ。事前に女の子の好きな職業であるとか、好きなカラーであるとか、
アニメ作品やおもちゃに関して、これまでどのようなものが女の子に好まれてきたのかを調べた。
とりわけ美少女戦士物の模範例といえるセーラームーンについては詳細な検討を加えたという。
なぜあれが女の子にあそこまで受け入れられたのかを理解するために、ヒアリングを行い、実際に
ストーリー構成も研究した。
とはいえ「(セーラームーンと)同じことをやったからといって、今の時代に受け入れられる
わけではない」と、新たな発想のための原点に位置づけたのだった。
プリキュア・シリーズには、鷲尾氏とタッグを組んだ西尾大介監督による独特のこだわり
─これは基本ルールと言い換えてもいいが─がある。
例えば顔面への攻撃はしない。水着や下着は見せないなどだ。アニメのターゲットである
女児がプリキュアごっこをしたとき、無意識のうちに絵に刷り込まれていることをやってしまったら
怪我をする可能性がある。そこで、顔面や腹部を殴ったり殴られたりというシーンは表立って
出さないようにした。それらはすべてガードされているのだ。ただし、ガードしたうえで
ふっ飛ばされ、壁にぶつかってそれが壊れるというのは、女児が真似しようと思っても
できるものではない。そういう真似のできないところで威力、ダメージ等を想像させることを
意識したのだ。
また「大人が好きそうなことはやめよう」と決めた。例えばターゲットの女児がとにかく楽しく
見られるのであれば、あえて水着を出さなくてもすんでしまう。夏休みっぽい雰囲気で
あればいいじゃないか、と考えたのだ。さらにミニスカートのコスチュームで戦えば、
下着が見えてしまうのが普通だ。だが、そうならないようにレギンスを着用させ、絶対に
見えないように配慮していたという。このような取り組みが奏功し、俗に美