11/11/29 02:17:56.38 DSQxesJ80
レスで投火するには若干長いかも…
何て事は無いただのまどさや話
[ライバル宣言]
「あはは…振られちゃった…」
雨の中、さやかちゃんは傘も差さずに歩いていた。
「さやかちゃん…」
「悪いね、せっかく後押ししてもらったのに…」
たまらず傘に入れてあげると、やっとさやかちゃんの表情がはっきりと伺える。
申し訳なさそうに笑顔を向けてくれたけど、わたしには無理している様にしか見えない。
「水も滴るいい女…なんちゃって」
「…風邪…ひいちゃうよ…」
雨に打たれていたさやかちゃんが心配で、わたしに冗談をツッコむ余裕は無い。
抱きしめたその身体はとても冷たかった。雨で涙を隠そうとしてたの、すぐ理解ったよ。
「………き………好きだよ…さやかちゃん…」
思わずボソっと漏れた言葉。わたし、何言ってるんだろ…。
「――え…?」
「…わたし…さやかちゃんが好き…。こんな時にずるいけど…さやかちゃんが傷付いてる時なのに…」
「まどか…? それ………どういう…」
突然の告白に戸惑うさやかちゃん。ごめんなさい…一度解き放った気持ちはもう抑えられないよ…。
わたしは上目遣いにさやかちゃんを見つめながら続ける。
「…さやかちゃんが…上条君を思ってたのと…同じ気持ちだよ…」
「………まどか…」
嫌な子だ、わたし…。相手がボロボロに弱ってるトコに付け込むなんて最低だ…。
そんな最低な子に、さやかちゃんは当たり前の答えを返した。
「ごめん」