11/08/25 07:24:55.96 83DlCn9aO
巴家のリビングにて、お決まりのティータイム。マミとほむら。
「ロッソ・ファンタズマ、ね……」
いきなり、ぼそりとほむらが呟く。薄く笑みを浮かべていて、
その感じはマミにとって、ちょっと歓迎できる様子ではない。
しかし、ほむらの皮肉には慣れているので、気にせず返事をする。
「佐倉さんに聞いたんだ」
「ええ。はっきりと『黒歴史』扱いだったわ」
面白そうにほむらが続ける。そんな笑い方、将来、嫌な皺を顔に刻むわよ、
と言ってやりたかったが、前に全く同じ内容の指摘を、ほむらから受けているので、
マミが口にすることはない。
「暁美さんって、前から、私の戦闘スタイルに対して否定的なスタンスよね」
「スタイルというか……とりあえず、ステップを踏む必要を感じたことはないわ」
あまり、感情を込めずにほむらは言う。
ふざけた様子は消え失せたようで、ほむらは視線を落としてしまう。
つられて黙っているのもなんなので、マミは持論を口にしようと決心した。
と、その前に紅茶を一口。美味しい。
「違うのよ」
「何が?」
「ちょっと、聞いたことがあるふうになるのは勘弁してね?
……言葉にも、動きにも、私は責任を持ちたいの。只のストレス解消とか、
暴力とかとは違う、自分の意思で選び取った『仕事』として、『行い』として」
「……」
「暁美さんには無駄に見える、かもしれない。
でも、私の場合、契約内容が内容なだけにね、強く意識を保たないと、
自分が何をしてるのか分からなくなりそうな時が、正直あるのよ」
「……成る程ね」
ほむらは少し複雑そうな表情。話が重すぎただろうか?
「ご免なさい、せっかくのお茶の時間に」
「いえ、巴さんの話はよく分かった。私の考えが浅かったの」
「そう言って貰えて嬉しい」