11/08/03 01:35:12.74 U3l7WRXx0
>>968
「巴さん、ごめんなさい。またあなたを守ることが出来なかった……!」
魔女との戦いでマミを死なせてしまったほむらは巴マミの部屋に来ていた。
まどかを魔法少女にさせず、マミも死なない。おそらくそんな世界は夢物語なのだ。
巴マミのことはあきらめるしかない。
無力感に苛まれ、俯いたそのとき、ほむらの目に光が飛び込んできた。
「……何かしら」
マミの部屋のテーブルの端に何か光る物体があった。
よく見るとマミがいつもつけている髪留めだった。
おもむろに手を伸ばし、髪留めをつかんでみると、どこからともなく声が聞こえてきた。
「暁美さんの必殺技名、どうしようかしら。技は完成したのだから素敵な名前をつけてあげたいわ。
……名前といえば、暁美さんは自分の名前があまり好きではなかったのよね。とても良い名前なのに。
そうだ、自分の名前に自信を持てるようなものにしたらいいんじゃないかしら。
爆弾をつかった必殺技にほむら、燃え上がるような感じ……。花火!
うん、良いわね!それに花は私のモチーフで火は暁美さんだから二人が一緒になったようで素敵!
二人が一緒に……や、やだ私、なに考えてるのかしら。さ、さてイタリア語辞典はどこにおいたかし……
……魔女の気配がする。名前のお披露目はお預けね。まったく空気が読めない魔女だこと。
この続きは帰ってからね。忘れないように今の言葉は魔法で残しておきましょう。」
そこまでで髪留めの光は消え、何も聞こえなくなった。
巴マミは、私の大切な先輩はこんなに自分のことを大事に考えてくれているのに
自分にはどうすることもできない。
「巴さん……ごめんなさい……ごめん……なさい……」
ほむらには泣きながらただひたすら謝る事しかできなかった。