11/06/23 20:36:26.07 KTHnBghO0
やっぱりマミさんはまどかとどんなに仲良くなった後でも、弱みを出来るだけ見せないように振舞ってると思うし、
まどかに感づかれても色々フォローして気に病まないように頑張ってるんだろう。
そんなマミさんがどうしても弱みを隠せないとしたら、やっぱりこんな場面か?
不意に目を覚ますと、明け方でも近くなったんだろうか、微かに部屋が明るくなっていた。
カーテン、ちゃんと閉めなかったのかな?何て思いながら体を起こすと少し引き戻される感覚。
「ぅゅ……鹿目さぁん……」
マミさんだ。いつも魔法の銃を構えて戦っているとは思えないほど綺麗な手が、弱々しくわたしの手首を掴んでいた。
まるで、手を離すと迷子になってしまいそうな、今にも泣き出してしまいそうな顔をしながら…。
「マミさん。わたしはここにいますよ」
わたしはそう囁くとカーテンを閉めることをやめて布団をかぶり、少しホッとしたような寝顔を見せるマミさんの懐に潜り込む。
それは、窓から射す光を逃れてもう一眠りするため?ううん、きっと違う。
しっかりつかまっていないと大切な人を置き去りに飛び出してしまいそうな小さな世界の中、わたしは─
うさぎのお姫さまが、さみしさで死んでしまわないように─
脆くて美しい飴細工を、力まかせに掴んで壊してしまわないように─
わたしと支えあうその背中にそっと手を回して、その温もりに寄り添いながら目を閉じた。