11/05/05 22:24:05.09 cNTI+OytO
キュアミューズが正体不明の今のうちに…
「…ぅわあっ!」
奏太のファーストキスは突然きて、終わった。
予想外の事態にエビの様に後ろへ飛びはねた男の子を、
ベッドで起き上がった女の子が不思議そうに眺めている。
「なな何すんだよ、アコ!」
「キス、初めて?」
「あああ当たり前だろおまえっどうかし」
「私じゃ嫌だった?」
「!?」
アコは静かに奏太を見つめていた。
こういう時の女性にはよくよく気をつけねばならない。
いい加減な答え方をしようものならたちまち頬を叩かれ、当分の間は
無視される事になる。奏太は姉との付き合いでその恐ろしさを
体で理解していた。背中に汗が流れ、喉がゴクリと鳴った。
「…いやじゃ、ないよ」
「そう」
アコのいつものそっけない返事と表情。だがそこには安堵の色が見えた。
奏太は大きく息を吐いた。