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「♪君が欲しい 君が欲しい もう失うモノなど何もない♪」
「久し振りにカラオケボックスに行ったと思ったら、ポニーテール振り回しながら何て曲熱唱してるんだお前は……」
「あらいいじゃない、こうやって山を降りて港町でカラオケ歌うのも久し振りなんだし」
「そうだよ兄さん、今の歌ものすごく愛がこもってたよ。だからその分感動しちゃうよね」
「妹の口から愛なんて単語を聞きたくなかったけどな。時にお前、誰か気になる異性とかいないのか?」
「兄さん」
「……」
「……おいちょっと待てわが妹よ。お前の不用意な一言のお蔭で、隣のポニテ女が精神波で俺を殺そうとしてるんだが」
「だって兄さん、異性っていったじゃない。ルームメイトとかその友だちとかだったら、兄さんより気になる人はいるけど」
「ありがとう妹よ。今の一言で、俺が延命する可能性は数百倍に跳ね上がったよ」
「そうやって延びた命を、あんたはあたしのために使ってくれるのかしら?」
「もし使わなかったら……どうするつもりだ」