11/05/07 22:38:56.70 qJkpsGmMQ
「ごちそうさま、梓。また明日、学校でな」
「あ……はい」
柔らかな笑顔を向けながら部屋を出ていく先輩に、私は何とか返事をするだけで手一杯で。
外に目をやると確かに雨は止み、雲も薄くなったようで室内は茜色に染まっている。
「……もう、ごちそうさまって……何に向けてですか……」
先輩が帰ってからしばらくして、ようやく我に返った私はぽつりとそんなことをつぶやいて。
―胸中では、普段余りはっきりとした好意を口には出さない澪先輩だからこそ。
時に正面からはっきり言われるとすごくどきどきして、心に響くものがあるということを、私は強く感じていた―
(FIN)
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以上です。
題名は「返してあげたいこと」です。