10/12/26 01:35:32 zWWXO8Bg0
……何でこんなことになってるんだろう。
あずにゃんがクリスマスは家族と過ごすって言って、私は1人で過ごそうと思っていた。
でも、あずにゃんが来てくれて、家にあげて……。
2人っきりでベッドに横たわっている。
「その、唯先輩、狭いでしょう? 私、床で寝ますから」
「駄目だよ。私が無理言って泊まってもらっているんだから」
1人用のベッドだから、思いのほか狭い。
でも、悪い気はしない。
むしろ、この状況がとてもうれしい。
ずっと、寂しかったんだよ……?
あずにゃんが私以外の人のことを優先しているのが気に入らなかったんだ。
だから、ちょっとのわがまま。
「あずにゃん、今日はありがとう」
「そんな、私は……」
「本当に来てくれて、嬉しかった……」
そう言うと、あずにゃんが少し戸惑った顔をした。
「泣かないで下さいよ……」
「えっ……? 泣いてる?」
頬に手をやると、私の涙が指を濡らす。
「こ、これは違うよ! 悲しくないよ!」
慌てて弁明すると、あずにゃんがくすっと笑った。
「……よかった」
そして、そのままあずにゃんが手を握った。
「今日は、ずっとそばにいてあげますから……」
「今日だけ……?」
「……ずっとそばにいていいんですか?」
「ずっと、そばにいて欲しいよ……」
「……じゃあ、ずっとそばにいます」
「あずにゃん……」
もう、どこにも行かない様にあずにゃんを抱きしめる。
「ずっと、そばにいて……」
「はい……」
すごく、あったかい……。
寂しさなんて、とっくにどこかへ行ってしまった。
そのまま私は幸せの中で、眠りに落ちた……。
END