【けいおん!】唯×梓スレ 16at ANICHARA2
【けいおん!】唯×梓スレ 16 - 暇つぶし2ch100:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 11:45:39 HQXqeV6TO
今夜はお楽しみなんだろうな~
あずにゃんは高校終わったら唯の家に直行だろうな
それとも唯が高校まであずにゃんを迎えに来るのかな?

101:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 12:14:37 QYa2pLuw0
既に冬休みに入ってるんじゃね?
もう朝からフィーバーですよ

102:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 13:18:11 0NgknF7QO
>>100
校門から
「うぉーいあーずにゃーん!迎えに来たよー!」
みたいな感じに大声で叫ぶ唯に顔真っ赤にしながら
「唯先輩そんな所で叫ばないで下さい!」と返す梓
クラスメートに熱いねぇヒューヒューリア充爆発しろお姉ちゃん可愛い等と言われる流れを想像した

103:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 13:40:37 ox3SDUw40
>>102純憂www

104:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 14:53:39 lfzSBFWv0
>>100
24日唯の家でみんなパーティ
夜はお泊りにゃんにゃん
25日にデート
流れ的にはこうかな

105:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 15:11:34 1iKaEx/D0
皆でパーティー中に買い物に行ってくるとか何とかいって抜け出し、夜景デートする唯梓
実は同じことを考えてて一緒に抜け出す律澪

残った憂とムギはヤケ酒・・・とか想像してたら俺まで寂しくなってきた

106:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 15:15:06 A+YE+K+h0
その二人だとヤケ酒ってより唯梓と律澪の二組を話題に盛りあがってそうだけどw

107:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 16:07:25 cUSu8rwiP
速攻免許取って毎日車で送り迎えするカッコ唯というはどうか

108:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 17:20:49 E1dKUsOm0
ムギちゃんの白バニーでも注目は後ろの二人だぜ

URLリンク(ranobe.sakura.ne.jp)

109:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 17:31:18 uZf5igwKO
そういやカレンダーって唯梓要素あったのか?
>>108くらい?


110:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 18:01:52 X/NVMvD60
とうとうwikiも20万アクセス来たか

111:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 18:16:02 P8K/Usci0
>>108
うさ耳の唯梓かわええ
去年はあずにゃん虎耳付けられてたもんなw

112:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 18:37:50 HQXqeV6TO
おぉ!マジだ!!
ついに20万突破か
凄いな

113:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 19:01:12 1iKaEx/D0
酒飲んでて思った
先輩だからって無理して唯がお酒飲んだらどうなるのかな・・・

114:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 19:24:45 9H3POGOFO
きめぇ

115:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 19:52:29 P8K/Usci0
俺もWiki20万突破おめでとう、と言っておこう
積み重ねられた唯梓の歴史を改めて感じるな

>>113
さわちゃん仕込みのシャンパンが思いの外キツくて酔ってしまう唯梓…
というネタが浮かんだ

116:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 19:55:56 s6Hm6NAb0
>>113
起きたら全裸の梓と寝てるに2000ペリカ

117:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 20:40:04 +x67Z2JD0
>>116
そんなの日常茶飯事だろ

118:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 20:46:35 9H3POGOFO
キモすぎ
吐きそう
おぇえええああああああああああビチャビチャ
おごぁあああああああああああああビチャビチャ
ごぶ…うぇえええええビチャビチャ

119:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 20:47:52 9H3POGOFO
キモい

120:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 20:49:09 9H3POGOFO
ゴミスレ

121:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 22:36:51 qJWwrIYBO
>>113
いつも控えめ梓が積極的に甘える
いつも明るい唯がネガティブ全開で梓が慰める

酒が入ると梓唯のイメージが強くなるな

122:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 22:57:54 X/NVMvD60
流れとちょっと違うけど、小ネタ投下します。

サンタ大作戦!

「行くよ、あずにゃん!」
「うん……!」
息を合わせて、部屋に突入した。
「じゃ~ん! トナカイさんで~す!」
「サ、サンタさんだよ~?」
部屋にいた柚子は何なの? という顔でこっちを見つめる。
「いい子にしていた柚子ちゃんに、サンタさんがプレゼントを持ってきてくれたよ~」
「は、はい、柚子ちゃん。メリークリスマス!」
プレゼントを差し出すけど、何? というに首をかしげている。
まだ一歳になる柚子には理解ができないようだ。
「うぅ~」
「わ、ちょっと!?」
柚子があずにゃんの付けていた髭を柚子が引っ張る。
「あ……取れちゃった」
「……まま!」
「えっ……」
「ま~ま!」
あずにゃんの顔を確認すると、柚子がにこにこ笑ってほっぺをぺたぺた触る。
「……柚子の目はごまかせなかったね」
「そうだね。ごめんね? 柚子」
「きゃっ! きゃっ!」
サンタ大作戦は失敗しちゃったけど、これはこれでよかったな……。
「ごめんね? 私がサンタの格好しようなんて言ったから……」
「ううん。私もそういうことしようって思ってたし」
「それにしても、柚子は賢いね。すぐにあずにゃんだって見破ったし」
「そうだね……」
プレゼントの人形で遊ぶ柚子を2人で寄り添って見つめる。
「あずにゃん」
「何?」
「私、今とっても幸せだよ」
「……私も」
愛する人と一緒に過ごす時間ほど幸せなものは無いね……。
「ねぇ、物は相談なんだけど……」
「何?」
「もう一人、子供欲しくない?」
「な、何を急に……///」
「どう?」
顔を真っ赤にして、あずにゃんが耳打ちした。
「……柚子を寝かしつけてからね?」
「うん……」

今夜はとても幸せに過ごせそうだ……。

END

123:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/24 23:39:35 D+ja7r5SO
>>122
なんて幸せそうな家族なんだw
GJ!!!



さて・・・ゆず繋がりのを帰ったら投下するか・・・

124:87
10/12/25 00:17:47 KiKX23ua0
クリスマスSSですが、やはりもう少し時間がかかりそうなので
しっかりと仕上げてから今日の夜に投下します。申し訳ない。

125:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 00:41:10 l35x2qNL0
>>124
楽しみにしてる

126:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 01:20:28 8tnCY3PH0
>>124
まってるよー!

127:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 02:03:25 m2NjjuFsO
URLリンク(www.dotup.org)
既出だっけ?唯先輩を見ているな!

128:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 03:33:00 y+t/SE990
このスレでは初出だと思う
優しい笑顔だなぁ

129:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 04:35:41 YNeQcz8tO
キモい

130:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 05:44:06 YNeQcz8tO
キモ過ぎて泣けてきた

お前らクリスマスに何してんの?w
VIPの連中にも言えるけどw

131:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 05:47:50 jDgQv3rH0
あずにゃんって漫画ではかなり小さく感じるけどアニメでは小さく感じない
唯ちゃんと同じくらいって感じる

132:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 06:56:20 I4wZ323w0
>>131
実際156cmと150cmじゃ体感的にそこまでの差はない気がする
梓は多分全体的な雰囲気がちんまりしてるんだろう

133:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 07:36:46 pZw1PoUkO
クリスマスなのにss少ないなぁ・・・唯先輩も忙しいから仕方ないよね・・もしかして私の事気にもかけてないとか・・はぁ・・憂と純でも誘って寂しさを紛らわすか

134:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 07:56:17 UonPr9ItO
誕生日ほどじゃないが
ピクシブの唯梓クリスマスは充実してるな

135:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 09:07:54 ifvCmLS+0
wikiにR18来てるな


136:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 09:22:27 H4JdSAOnO
>>109
京アニ公式のカレンダーで誕生日の印を付けているのが
律⇔澪
唯→紬→梓→唯
になっている
カレンダー買っとけば良かったorz


137:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 10:08:58 BLP8zksPO
ツイッターの唯梓botがクリスマスに見せ付けてくれたから俺は満足

138:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 11:38:56 Fe9ESBT80
>>133
憂は無理です。
唯と愛の営みに忙しいので。

139:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 11:56:39 KxB0N8Jz0
クリスマスとは欠片も関係ないけど、前スレ>>949で妄想が膨らんだので数レス借ります

もうBUMPのウェザーリポートが唯梓ソングにしか聞こえなくなったじゃないか
実はそれを元に作ったんじゃないかとすら思う

クリスマスSSはまた別に…長くなってるので遅れそう…


140:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 11:57:12 KxB0N8Jz0
唯先輩は笑う。
本当に嬉しそうに、楽しそうに、可笑しそうに笑う。
私の記憶の中の唯先輩は、いつもそうやって笑っていた。


先程までの雨足が嘘のように、どんよりと塞いでいた雲は疎らになり、空はオレンジ色に染まっていた。
いわゆる夕立、というものだったのだろう。
すっかり洗い流された空気は僅かな湿気をまといながらも澄んでおり、夕方の冷気とも合わさって心地よく肺を刺激してくれる。
白い吐息を舞わせながら、くるくると手にした傘を回しつつ、唯先輩はくるりと振り返って夕焼けに染まるその笑顔を見せてくれた。
なんか空気が気持ちいいねって、笑う。
それには甚だ同意ですが、どうしてあなたはまだ、もう雨も降っていないというのに傘をさしているんですか。
そう言及しても、先輩はまたくるくると傘を回しながら、ふんふーんと鼻息交じりの笑顔を返してくる。
なんか楽しいからいいじゃん、って。
先輩はそうでも、くすくす周りから笑い声がこぼれてくるこの状況は、私にとっては好ましいとは言えません。
なんて言い返しても、先輩はどこ吹く風。
とんとんと、後ろを歩く私のほうに笑顔を向けたまま、歩道の赤いタイルの上を選んで後ろ向きに器用に歩く。
あずにゃーん、そこアウトだよ?ってまるで私の話を聞いてませんね。
何ですか、それは。小さいころたまに遊んだ、決められた色のタイル以外を歩いたらダメってゲームですか?懐かしいですね。
なるべく辛辣に言ったつもりなのに、先輩の笑顔は崩れない。
朱に染まる街路樹とビルとその間の石畳、その上に散りばめられた赤の上をまだとんとんと後ろ向きに歩いていく。
手にした傘をくるくる回したまま、本当に楽しそうに、嬉しそうに、可笑しそうに。

―そんなはずはないのに。


唯先輩はいつも笑っていた。
気が付けばいつもそうだ。
だから出会ってから、高校一年のあのときから、私の記憶に浮かぶあの人は、いつも笑顔のままでいる。
元々、情緒豊かな人だから。
嬉しいときにはすぐ笑って。
悲しいときにはすぐ泣いて。
怒ったときにはすぐ拗ねて。
楽しいときにはまた笑って。
そんなふうに情動の振れが大きくて、それを体全体で表すような人だった。
そして、どんなときでもいつも最後には笑っていたから。
私の思い出の中のあの人は、いつも笑顔のままだった。
浮かんでくるのはそう、いつも笑顔。
だから、出会ってまもなくの私は、この人はいつも笑顔の人なんて勝手に属性をつけたりしていた。
甘えん坊でだらしなくていつも何も考えてなくて悩みも無いのだろうから、いつだってへらへらしているんだと。
勿論それに何かしらの悪印象を抱くわけではなく、それが唯先輩だと思っていただけだけど。
実際のところ、その笑顔に何度癒されたか、救われたかもわからなかったから。
先輩はそういう形にできているんだと、そう私は思っていた。
いつだって、笑える人なんだと。

―そんなはずなんて、なかったのに。

141:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 11:57:32 KxB0N8Jz0


小さな悲鳴に我に返ると、とんとんと調子よく前を歩いていた唯先輩の体が傾いていた。
あわてて駆け寄り、手を伸ばす。
きゅっと、こちらに伸ばされた手を掴み取り、ぐっと引き寄せる。
先輩の重みが腰にかかり、傾きそうになる重心をぐっと踏ん張って支える。
そうすると、思ったよりもずっとスムーズに先輩の体は私のすぐ隣に収まってくれた。
えへへ、ありがとね、あずにゃん。じゃありませんよ。全く気をつけてください。
そういう私に、でもやっぱり先輩は笑ったまま。私の注意にも全く堪える様子も無い。
それどころか、ちょうど先輩のさす傘の下に入り込む形になった私に向けて、相合傘だね、なんて言ってのけてくれた。
それは文字通り不意打ちで、私は言葉に詰まってしまう。
確かに、唯先輩の言うとおり一つ傘の下二人並んで立つこの光景は間違いなくそう呼ぶべきではある。
お互い傘を用意していた先程までは為し得なかったものを、今ようやく果たせたという形になるのだろうか。
きっと先輩にとってはそうなんだろう。そうすると、多分今の一連の行動は計算ずくだったのかもしれない。
だって、転びそうになったにも関わらず、その傘は放り投げられるでもなく、その右手にしっかりと握られたままだったのだから。
怒るべきなのかと思ったけど、相合傘~なんて嬉しそうに笑う笑顔を見ているとそんな気も薄れてくる。
それより言及すべきなのは、さっきから私たちを包んでいるくすくす笑いがその音量を上げたところではないだろうか。
んー、大丈夫だと思うよ、なんてそれを気軽に否定してくる唯先輩。
参考までにその根拠を聞きたいところです、と赤色の傘の下私が食い下がると、先輩に。
だって、あずにゃん、今笑ってるもん、なんて朗らかに言ってのけられた。
傘に切り取られた空間の中、私と二人きり並んだまま、相変わらずのその笑顔を浮かべながら。
私の愛しい時間に必要不可欠なものを、私の記憶に焼き付けるように。


私の記憶は、いつもそれに埋め尽くされている。
唯先輩と知り合ってから、もうどれくらいになるのだろう。
直接顔をあわせたのは高校一年のときだから、もう5年にもなる。
出会ったあの時は、私たちは高校生だった。
そしてその後しばらくは私たちは高校生として過ごした。
そして先輩は卒業して、私もその後を追うように卒業して、そして今もまた変わらずにこうして傍にいる。
それは変わらない。だけど、私たちは変わっていく。
過ぎた月日の分だけ、その数えられる年の分だけ、私たちは大人になっていく。
私も、そして唯先輩も。
だけど、それでもこの人は、いつだって笑顔のままで私のそばにいてくれた。
いつだって、そう。この人はいつだって、笑ってくれていた。
だから、私はそれに気が付かなかった。
どうして、この人は笑っていられるのか、なんて。そんな当たり前のことに。
いつだって、笑顔でいられるときばかりじゃない。
子供でいられていたときと違って、悲しいことや悔しいこと、腹立たしいことなんていっぱい転がっている。
それにぶつかることなんて日常茶飯事。それが大人になるということのひとつの要素だ。
だけど、それでも。
この人はいつだって笑顔だった。
私が辛いときや苦しいとき、うかつにもそれを八つ当たり気味にぶつけてしまった時だって。この人は笑顔でそれを受け止めてくれた。
なんだかんだでこの人は器用だから、そういうことをするすると華麗に回避して、それで笑っているのかもしれない。
私が続けていた馬鹿な勘違いのように、ただこの人はそういう形にできているから、そうしていられるだけなんだと。
でも、そうじゃなかった。
そんなこと、あるはずなんて無かった。
唯先輩だって、私と同じ生身の人間なのだから。
だけど、私はそれに気付けなかった。
私はそれに気が付くことができなかった。
その笑顔が、特別だってことに。
ずっとそうだってわかっていたはずなのに、私は気付くことができないままでいた。


142:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 11:58:00 KxB0N8Jz0
結局そのまま唯先輩が歩き出すものだから、私もそれに倣うように歩き出すことになった。
雨上がり、二人きり、相合傘。
まるで安っぽいコントのような、もし私が傍観者だったとしたら思わず奇異の目を向けてしまいそうな、下手したら噴出してしまいそうな光景が今私たちの周囲10メートルくらいに展開されているに違いない。
まだ高校生のまま、制服に身を包んでいたあのころなら、じゃれあいですんだかもしれないけれど。
女子大生二人組じゃ、あまりにシュールすぎる。
だけど、私は結局その傘の下に収まったまま、唯先輩と二人並んで歩いている。
今日もまた唯先輩のペースに乗せられてしまっている。まあ、そのあたりは今更もうどうこう言うことではないんだけど。
ほら、あずにゃん外れてるよ、落ちちゃうよ。なんて唯先輩は相変わらず笑う。
ああもうどこに落ちるって言うんですか、と返しながらも赤いタイルの上に復帰する私は付き合いがいいと我ながら思う。
笑いながら、思う。


本当は多分違う。
付き合いがいいとかそういうのじゃなくて、ただ私がそうしていたいだけなんだと思う。
この人の傍にいたいと、きっと私はそう思っている。
高校時代のように漠然としたそれとは違って、確かな意思として私はそれを抱えている。
だから、こうして齢20を数えるころになっても、私はこうして唯先輩と並んで歩いている。
だから、唯先輩はいつも笑う。
たぶん、きっと、この人は知っているんだろう。
私にとってその笑顔が特別だってこと。
私が何度もその笑顔に暖められていて、救われてきて、満たされてきたのかを、知っているのだとしか思えない。
だから、この人は笑う。いつだって笑う。
私の前で、いつだって笑ってみせる。
今もこうして笑ってくれている。
私が幸せになれますようにって。
それは本当に特別なこと。特別じゃなきゃいけないこと。
だって、私にはできない。できてない。
どうして、何でそんなことを、そんなにたやすくしてのけるんですか。

―あんなことが、あったのに。

私の想像より、ずっとずっと深く傷ついて、その痛みに苦しんでいるはずなのに。
なのにどうして、今もなお先輩は、私に笑ってくれているんですか。

気付けなかった。
私は、ずっと気付くことができなかった。
そうやって、私は何度この人の痛みを見過ごしてきたのだろう。
だけど、ようやく気付けたのに、この人はまた笑う。
その笑顔を、私の前にとんと立ててみせる。
本当に何も変わらない、いつもの先輩の笑顔を。
欠片でもほころびがあれば、私はそれを足がかりにできるのに。
それをきっかけに、笑顔の裏に隠しているものに触れることができるのに。
だけど、私にはそれが見つけられない。
私の目に映るのは、本当にいつもどおりに笑う先輩の笑顔だけ。
それが偽物か本物か、見分けることができない。
ああ、きっとこの人の妹なら、それをすんなり見破ってきっとその心の内に入っていけるのに。
なんて、そういう場違いな嫉妬さえ浮かべてしまう。
本当に場違いだ。そういうことを浮かべてしまう自分自身が、情けなくて泣きそうになる。
どうして、何も言ってくれないんですか。
どうして、そうやって笑ったままなんですか。
辛いって苦しいって言ってくれさえすれば、もしくはその笑顔を崩してくれさえすれば、どんな優しさでもあなたが望むのなら私は用意して見せるのに。
あなたがもしこの全てを望むのなら、喜んで何もかも残らず差し出せるのに。
私が今まできっと見過ごしてきたあなたの痛みの分だけ、それに及ぶとはとても思えないけれど。

143:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 11:58:32 KxB0N8Jz0
覗いたその横顔は嘘みたいに鮮やかなオレンジに染まって、その瞳は嘘みたいに鮮やかなオレンジを映していた。
いつもどおりの、私の記憶の中にあるものときれいに重なる、唯先輩の横顔。
小さく息を呑む。
それはまるで、初めて目にするような、そんな貌に見えていたから。
そんなはずは無いのに。その象も彩も、私は何度も目にしてきたもののはずなのに。
視線に気が付いたのか、先輩はくるりと首を回して私を見る。
私の目の前で、少しその距離を恥ずかしく思ったのか、僅かにはにかんだようなそんな笑みを浮かべてみせる。


私はそれに気付いている。
私はこの笑顔が偽物だという確信を抱けている。
私はだって、今先輩が傷ついてないはずがないということを知っているから。
結果から逆算なんて、こんなに傍にいたのに本当に情けない有様だけど。
だけど、ようやく私はそれを知ることができた。
だから、踏み出すべきなんだ。
だけど、私の前に立てられた笑顔が、私の歩みを阻む。
本物にしか見えない、唯先輩の笑顔が私の侵入を未然に防ぐ。
辛いことなんて、痛いことなんて何も無いよなんて笑うから、それが嘘だとわかっていても。その言葉を切り捨てることができない。
ひょっとしたら、そう。
先輩は拒んでいるのかもしれない。
私なんかが、その内側に入り込んじゃダメだよって、拒絶しているのかもしれない。
そうだとしたら、それはとても悲しくて、寂しくて、切ないことだけど。
切なくて、泣いてしまいそうだけど。
でも、言ってしまえばそう。
それはただ私に勇気が無いだけ。
確かですらないその危惧に怯えて、足をすくませているだけ。
だから、私に悲しんでいる余裕も、資格すらも存在しない。
私にできることは、すべきことは、ただひとつだけ。
それだけとわかっているのに、だけど。
私はまだ踏み出せずにいる。
本当に意気地なしで、自分が嫌になる。
触れないことが思いやりだなんて、そういう場合もあるよねって。
そんな卑怯な言い訳に納得してしまいそうになっている自分こそが、ただ悲しい。
ただ自分が、明確にその拒絶を形にされるのが怖くて、足踏みしているだけなのに。
傷つくことが、その痛みが現実のものになるのが怖いだけなのに。
その傍に、いられなくなることが―


不意に、私の頭の上から傘が消える。
驚いて顔を向けると、そこには少し私から距離を置いた先輩の姿が見える。
30センチから3メートル。距離を変えて、唯先輩はまだ笑顔のまま、私を見ている。
マンホールの蓋の上、傘をくるくる回しながら。
先輩、アウトですよ。マンホールはセーフだよ。
そんなやり取りの間に、私はもう別れ道に来てしまったことに気が付く。
唯先輩の部屋と、私の部屋への道。重なっていた道が、分かれてしまうその瞬間にたどり着いたことを。
ひどく象徴的だと思ってしまう。
そう思ってしまった自分に、私は激しい憤りを覚える。
だけど、じゃあどうすればいいのと自問すれば、私は答えることができない。
だから、私はただそこに立ちすくむ。
そんな私に、唯先輩はじゃあねって笑いながら小さく手を振ると、くるりと踵を返して、私に背を向けて歩き出した。
赤い16角形を揺らせながら、すらりと伸びた両脚を動かしながら、私から離れていく。
私は、ただそれを見送る。
まるでまだその赤い羽根の下にいるかのように、そこから出てはいけないんだと思うかのように、立ち尽くしたまま。

144:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 11:58:56 KxB0N8Jz0
その先の交差点、後姿は立ち止まる。
くるくるとまた、傘が回り始める。
相変わらず赤いタイルのうえを歩いていたその足は、今はマンホールの上。
その上で、立ち止まっている。
だから、たぶん信号は赤なんだろう。
あの傘の向こう側、きっと信号は赤く光っているのだろう。

だから、あの傘の向こう、先輩はきっと―


だから思う。
きっと、違うんだと。
拒絶なんて、そんなわけない。
考えてみれば、あの人にそんな器用なことができるとは思えない。
あの人は本当にただ、それを隠していただけなんだろう。
くるくる傘を回して、その中に納まっているように。
その切り取られた空間の中に、入り込んでしまっているように。
ただその心を、その内に。
私に知られないように、心配させないようにしながら。
私のことを思ってくれていた。

私は良く知っているはずだったのに。
唯先輩がどんな人か、なんて。
やわらかくて、暖かくて、そして優しい人。
何度もそうやって、私を救ってくれた人。
唯先輩は、いつも私にどうしてくれていたか、ただそれを思い出せばよかった。
唯先輩はいつも笑っていた。
だけど、笑っていてくれただけじゃない。
いつも私のことを抱きしめてくれていた。
ぎゅうって強く、ぬくもりを分け与えるような優しさをこめて。
だから、それがきっかけだった。
いつもそうしてくれていた先輩は、今この瞬間に至るまでそうしてはくれなかった。
だから、つまりそういうことなのだと思う。
そういうことにして、いいんだと思う。
ひょっとしたらそれは、意気地なしの私に向けた、唯先輩からの精一杯のメッセージだったのかもしれない。

145:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 11:59:30 KxB0N8Jz0
私は駆け出す。
その赤い後姿に向かって。
全力で。一秒だって惜しむ勢いで、ただ、速く。
一刻でも早く、空いてしまったこの距離を埋められるようにと。
私と先輩に一番ふさわしい距離へと位置へと私と、そして先輩を戻せるように。

唯先輩。
あと数歩、呼びかけた私の声に、先輩はびくっと体を震わせて、振り返る。
ふわりとその手から傘が舞い落ち、地面にとんと軽い音を響かせる。
そうして振り返った先輩は、本当に、私が想像したとおりの顔をしていたから。
だから私は何も言わず、ただそのままの勢いで、強く強く抱きしめた。

なんであずにゃんがここにいるの、と唯先輩は震える声で尋ねてくるから。
走ってきたからですよ、と私は答えてあげる。
じゃあねって言ったのに、と続けるから。
そういったのは先輩だけです、と返してあげる。
見られたくなかったのに、とあなたは呟くから。
見せて欲しかったんですよ、と私は囁く。
その耳元で優しく、ようやく見つけられたその姿をもう離さないように。
あなたの笑顔が大好きだから。
何度も何度も私はそれに救われてきたから。
だから、私にその笑顔を守らせてください。
あなたの一番傍にいさせてください。

ゆっくりとと、私の背中に腕が回る。
ぎゅっと、私の体が抱きしめられる。
小柄な私の胸に顔をうずめられた、数年ぶりに聞くその先輩の声が鼓膜に響く。
声を上げて、小さな私の胸に顔をうずめたまま、唯先輩は泣く。
その痛みに私の胸も同じだけ痛んでくれればいいと、その分だけ優しくなれればいいと、私は願う。
だから、私は小さく微笑んで、今まで言えなかった言葉を小さく囁いて、その体を抱きしめた。
この距離が私たちにふさわしい距離なんですよと、あなたに、そして自分に教えるように。
優しく、そしてひたすらに強く、抱きしめた。

(おしまい)

146:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 12:14:03 ifvCmLS+0
>>145
ちょっと切ない感じがなんともいいね!
GJ!

147:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 12:23:53 yIN3CB/DO
>>145
梓のモノローグが・・・とても≡q(´ω`*)p≡グッド
GJ!!!

148:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 12:55:12 YNeQcz8tO
板一糞スレ認定
SSのレベルもVIPに遥かに劣る

149:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 15:31:20 P26eYCMV0
お前らの唯梓で見たいシチュって何がある?
俺は嫉妬唯が超絶みたい

150:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 15:43:18 2legrOhV0
嫉妬唯絶対可愛いよな
原作の拗ねたジト目の唯は至高
アニメ版の唯も恋愛の事になればそういう目をしてくれるんじゃないかと脳内補完してる

151:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 15:52:58 YNeQcz8tO
なるわけねーだろ
クリスマスにきめぇきめぇw

ウケるwww

152:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 15:54:19 YNeQcz8tO
梓とか唯とか糞w

まあ異論が無いなら黙っててちょ^ロ^

153:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 16:08:28 7wvqyjs3O
>>149
俺は逆であずにゃんが嫉妬しちゃうのが見たいね
怒ってつれない態度をとるあずにゃんにおろおろする唯が見たいわ

154:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 16:17:06 pigKqmvzP
拗ねにゃんにオロ唯

155:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 16:41:07 pZw1PoUkO
エロ唯に見えた

156:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 16:54:48 UonPr9ItO
唯はわからんが梓は絶対エロいと思う

157:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 17:02:54 wtxDKuHX0
あずにゃんのブックマークには当然のように唯梓wikiが

158:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 17:13:05 Fe9ESBT80
そして唯のブックマークには当然のようにゆいうい!が入っている。

159:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 17:31:59 YNeQcz8tO
唯×梓スレにて唯梓は糞と認定w

160:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 17:35:08 YNeQcz8tO
ゴミスレ

161:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 18:17:08 yIN3CB/DO
流れぶった切ってスマンが
R18読んでくれてありが㌧

162:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 18:47:10 YNeQcz8tO


163:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 19:22:34 ifvCmLS+0
>>161
実にエロかったぜw
しかし、まとめWikiにR18ができたことは快挙だよな

164:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 19:25:12 I1by89Xx0
          _ノ⌒゙|       .人_ |        !
         /    !    ,....::'´::::::::::::::`::::-...._   ノ
.      /     人__/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ/
.     i´     /:::::::::::::::::::::/::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::\
      ∨    ./:::::::::/:::::::::/:::::::::':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
      人   /:::/:::/::::::::::/::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
     ,::::::\,.ィ:::/:::/:::::::::::/:::::::/!::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
     |:::::::|::::::∨:::/::::::::::::;i::::::/ 人::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
     |:::::ハ::::::|::/::::::::::::/ |:::/`ヽ. V//!:::::::::;;:::::|、::::::::::::::::|
.     ノ::::::::::!:::::!:;:::::::::::/  レ′  ` V//;::::/ |::::ハ::::::::::::::::|
.    ':::::::::::/⌒゙!::::::::::/ィ圻ミxヽ   V/// -j/─ !::::::::::::::!  あれ、唯先輩は?
    |:::::::::/ ハ|:::::::::ハん':::リi     V:/  __   |::::ノ::::::i   せっかくユイ×アズのカッコしてるのに
    |::::::八  .{人::::::! 弋::::ソ     j/ィ圻! ゙!  j::/::::::::!
    |::::::::::::\  ヽ:::|           i':::ソ ノ //::::::::::j
    |::::::::::::::::::`¨:从|   ″       `´  /::::::::::::::::::リ
    |:::::::::::::::::::::::jヽ          '  ''  /:::::::::::::::::::::’
    |:::::::::::::::::::::ノ  \     、_     /:::::::::::::::!::::;’
    |::::_:_:_:_:_:_/    \        . ィ´::::::::::::::::|::::i
.   ,ィ´ ̄ ̄ ̄ヾニ=zx   > ,.....x<´   | ::::::!:::::::::ノ!:リ
   |: : : : : : : : : : : : :\\  人乂:\   人:::::|:::::::/ |/
   |.:.: : : : : : : : : : : : : :\\  .| | : :`Xzx.__\!::::/ ノ
.  ,ィトミ--x、 : : : : : : : : : : \\| |: : : ∨∧:`ヽソ
/:.:|  `ヽ: : \: : : : : : : : : : : :\| |: : : :.∨∧: : :\

165:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 19:25:51 pZw1PoUkO
>>161
はやくもっとたくさん書くです

166:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 20:13:05 n54+nhhY0
>>145
二人の距離感がすごく良かった
GJです

167:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 20:37:20 Fe9ESBT80
>>164
今日は愛しの憂と忙しいからんだ。

168:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 21:40:50 yIN3CB/DO
>>165
ネタの神様がおりてこないとムリっす

169:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 21:43:11 pigKqmvzP
誰もやらない入れ替わり倒錯エロ

唯が梓で 梓が唯で【R18】】

とかどうですー

170:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 22:01:10 h2GIv1bk0
>>169
ゆいのへや!

「こ、これが唯先輩がいつも寝てるベッド……」クンカクンカ
「ゆいせんぱいのにおいだぁ///」


あずさのへや!

「このベッドちゃんであずにゃんはいつも寝てるんだねぇ」クンカクンカ
「うーん……何かもの足りない……なんだろ?」


こうなるわけですね、わかります

171:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 22:05:38 pigKqmvzP
敢えて二つのシチュエーションに分けてスタートか…侮れぬ

172:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 22:05:38 yIN3CB/DO
>>169
わざわざR18にする必要性が見当たらんw

・・・ん?
梓(ハァ……ハァ……これが……唯先輩の……)

173:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 22:15:45 bnHUPRUY0
2年1組!

唯(ううう、お腹痛い)
純「梓、具合悪いの?」
唯「……」(黙って指を二本)
純「ああ、2日目。イブあるよ、飲む?」
唯「んーん」フルフル
純「あんまやせ我慢すると倒れるよー? しんどくなったら横になんな」
唯「んー」コクコク
唯(…あずにゃんて、こんな重いんだぁ。普段そんな素振りちっとも見せないのに。えらいなー)

こういう奴で

174:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 22:24:20 pigKqmvzP
>>173
ビビっときたw
男には理解出来ない辛さね

175:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 22:25:37 wtxDKuHX0
入れ替わり系は他ジャンルだと結構見るんだけど
けいおんではほとんど見たことないな

176:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 22:38:58 FE7Ztojq0
>>173
梓が重い日は唯におなかをさすってもらったりしてしのいでると信じてる

177:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 22:56:18 FE7Ztojq0
ところでさあ、放課後ライブでなんかクリスマスのなんかないのか?

178:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 22:56:58 yxX34/hW0
>>175
同人誌だけど唯梓の入れ替わりネタがある本は見たことある

179:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:01:03 FE7Ztojq0
放課後ライブのとけいのクリスマス台詞を聞けるのはあと1時間だけか
危なかったぜ……

180:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:11:43 P26eYCMV0
>>178
あの同人誌読んでないんだけどどういう感じなの?

181:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:29:07 KI7LhgUr0
糞ゴミ

182:言い出しっぺということで
10/12/25 23:34:00 pigKqmvzP
 ぶしつ!

紬「―じゃあ、今唯ちゃんの中に梓ちゃんがいて、梓ちゃんの中に唯ちゃんがいる状態なのね?」

梓「うーん、だよ・・・ね?」
唯「はい・・・」

律「あー。なんでこんな事になったんだっけ」
澪「っ」ゴスッ
律「あいたぁ!み、澪だって一緒に見てただろ!」
澪「私は止めた!一応!」

 §

 半時ほど前のこと。梓が来るまでの暇つぶしにと、紬が提案した催眠術の被験体に選ばれた唯。
 呆れ顔の澪と、面白そうだとノリノリの残り2名により、軽い気持ちでそれは始まった。
 紬が焚いた香の不思議な匂いが立ちこめる。術を始めて程なく、唯の寝ぼけ眼でふらふら揺れ始めた。

唯「・・・犬~。犬、犬って・・・」ウツラウツラ
紬「・・・そう、唯ちゃんは今から犬になるの。私が指で合図した瞬間から。いいわね?」
唯「ふあぁい・・・」
紬「じゃあいくわよ、3、2、1・・・」パチン
梓「すいません、遅くなりましt」ガチャ
唯「ほへぇ?」クルッ

 §

紬「この催眠術はね、言わば刷り込みによる暗示なの。自身のイメージを置き換えることで対象物に成りきってしまう。
  あの瞬間、梓ちゃんと目が合ったことで、自分は梓ちゃんだ、と誤認してしまったのね」
律「なるほど!」
澪「お前ホントに分かってるのか。・・・まぁ理由はともかく。ならなんで唯だけじゃなく、梓にまで術が掛かってるんだ?」
紬「詳しいことは調べてみないと・・・でも普通の方法じゃ面白くないから、ちょっとアレンジしてみせたんだけどそのせいかしら」
律澪「「アレンジ?」」
紬「通販で買った催眠術本と、書庫の奥に眠っていた琴吹家秘伝の黒魔術の本を参考に」
律澪(・・・そんなのもう催眠術じゃねえ・・・)
唯「と、ともかくですっ!元に戻れるんですよね?ムギ先輩!」
梓「え~、私は暫くこのままでもいいなぁ」
澪「そんなわけに行くか!・・・で、どうなんだ?ムギ」
紬「大丈夫よ~。これはお香の匂いを借りて精神に介入する黒魔術だから。理論的にはもう一度同じ事をすればいいの」
梓(いま黒魔術って言った!はっきり言った!)
律「・・・お香?お香ってあれか?」

 律の指さす方向。普段であればティーセットの並ぶテーブル上では、すっかり役目を終えた香炉が燻っていた。

澪「ムギ」
紬「な、なにかしら?」
澪「予備とか、あるんだよな?」
紬「・・・・・だ、大丈夫よ、また取り寄せればいいから」

唯梓澪律「うおおおおおいっ!」

 §

唯「こうして、入れ替わってしまった唯先輩と私の、訳ありな共同生活が始まったのです」
梓「あずにゃん、誰と話してるの?」
唯「ほっといてください・・・」

 つづかない

183:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:35:57 7wvqyjs3O
同人誌といえば冬コミはどうなんだろ
なんかいい唯梓本でるのかね?
できればエロばっかりなやつ以外で

184:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:45:26 KI7LhgUr0
梓うんこ

185:87
10/12/25 23:46:34 KiKX23ua0
遅れてすみません。
予告通りSSを投下したいところですが、予想以上に話が長くなっているため
今晩は前編という形で投下させて頂きたいと思います。
後編はできれば明日の夜に投下するつもりです。では次レスより投下開始します。

186:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:48:00 KiKX23ua0
『聖なる夜に』

十二月二十四日。クリスマス・イブ。
それは恋人たちが、お互いの愛を確認し合うための聖なるイベント。

…と言いたいところだけど、あいにく私にそういう相手はいない。
そもそも女子校に通う私たちにとって、異性との出会いの場など用意されていないのだ。
もしクラスに彼氏の話題で盛り上がっている女子がいるとすれば、
それは何らかの学外活動で交流があったり、中学校から付き合っていたりする人だろう。

別に羨ましい、とは思わない。
そりゃあ、クリスマスの夜に恋人と二人きりなんて幸せだろうなぁとは思うけど。
巷で聞く「リア充爆発しろ」みたいな、不当な怨恨を口にするほどではない。

「あーもう、リア充爆発しろ!」

…まあ、今目の前にそういう輩が約一名いるわけだけど。

終業式が終わって、教室に戻ってきた私たち。
今はホームルームが始まる前の待機時間だ。
当分教師たちは戻って来ないので、殆どのクラスメートは席を移動して雑談に花を咲かせていた。

私の席の周りには、いつもの二人。
純はしゃがんだ状態で机の上に顔を乗せ、憂は隣の机に軽く腰掛けている。

「何でこうも、うちのクラスにはリア充が多いわけ」
「まあまあ…純ちゃんも可愛いんだから、そのうち良い人が見つかるよ」
「あのねぇ憂、今日いなきゃ何の意味もないでしょ」
「えへへ、ごめんごめん」
「梓…あんたは良いよねぇ」
「何がよ」
「とぼけても無駄なんだから、このリア充め」
「はぁ…私のどこがリア充なのか、逆に教えて欲しいくらいなんだけど」
「梓ちゃんは、ね」
「ちょ、憂まで何なのよもう!」
「あんただって分かってるくせに」
「適当なこと言わないでよ、アホ純」
「なっ、言ったなー日本人形!」
「まあまあ、二人とも…」
「しょうがないわねぇ…分からないならちゃんと口に出して教えてあげる」
「愛しの、ゆ・い・せ・ん・ぱい♪」
「な、ななな何言って…」
「おやおや?その反応は図星ですなぁ」
「違うし!唯先輩と私がそんな関係なわけないでしょ」
「とか何とか言って、唯先輩のことが好きなくせに」
「意味分かんないから。ていうか、何でよりよって唯先輩なのよ」
「梓ちゃん、お姉ちゃんのことそんなに嫌い…?」
「ち、違うよ!そういう意味じゃなっくてさ…」
「んもう、素直に認めちゃえばいいのに」
「だあーっ!純がヘンなこと言うから!」


187:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:48:15 bnHUPRUY0
>>182
いやそこは完走しましょう

188:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:49:02 KiKX23ua0
全く。
純のからかい癖には心底呆れたものだ。

私が唯先輩のことを好き?
冗談じゃない。全然面白くないよ、純。

そもそも私は女の子で、唯先輩も女の子。
同性愛なんて、そんなもの認められるわけないじゃない。
いや、私が唯先輩とそうなりたいと思ってるわけじゃないよ?
ただ…同性同士が相容れない運命なんて、生まれた時から既に決まっているから。


こんな小説を読んだことがある。

主人公は、高校一年生のあどけない少女。
彼女は、バイト先の一つ上の先輩に恋をしてしまう。
優しくて、面倒見が良くて、いつも笑顔の絶えないその先輩。
きっかけとかは特になく、一緒に過ごすうちに自然と好意を抱くようになっていて。
少女にとってそれは、年頃の女の子が抱くような普通の恋愛感情だった。
その先輩が、自分と同じ女性だったということを除いては。

少女は悩んだ。
学校で友達に相談をするわけにもいかない。
相談どころか、こんな感情がバレてしまえばいじめの対象になることは明白だった。
バイトでシフトが重なる度に、優しい笑顔で接してくれる先輩。
だんだんとその笑顔を見るのが辛くなった少女は、ある日バイトを無断欠勤してしまう。

閉ざし切った暗い部屋に、携帯電話が鳴り響く。
バイト先からかかってきたと思われたその電話は、驚くことにあの先輩からだった。

「どうしたの?何か、辛いことでもあった?」

まるで悩んでいることを見透かしているかの様な、優しい口調。
堪え続けていた少女の感情は、この時初めて爆発した。

「せんぱい…っ!会いに来て、欲しいんです…」

バイトの休憩中にもかかわらず、先輩は少女の元へと駆け付ける。
何も言わずに抱きしめてくれた胸の中で、少女は号泣しながら想いを伝えた。

この出来事をきっかけに、二人は付き合い始める。
それが…波乱万丈な人生の幕開けだとも知らずに。



189:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:49:15 KI7LhgUr0
至高とか言う奴は他のカプが好きな奴等のことを考えろよゴミ

190:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:50:01 KiKX23ua0
付き合って1ヶ月が経った頃。
いつものように登校した少女を待っていたのは、陰口と忌避の嵐。
原因は何となく分かっていたから、彼女はその陰湿ないじめに耐え続けた。

私がどれだけ傷付けられても、先輩を愛する気持ちは変わらないから。
その一心で、黒板の落書きを消し続け、机の中の紙屑を捨て続けた。

しかし。
それからさらに三週間が過ぎた頃のことだ。
バイトが終わった後、少女はいつもの駅前で先輩と待ち合わせていた。
五分後にやってきた先輩の顔を見た瞬間、少女は愕然とする。

右頬に張られた、大きめのガーゼ。
腫れた左目の上に出来た、生々しく黒い痣。

先輩もまた、少女と同じようにいじめを受けていたのだ。
事の発端は、二週間前の遊園地デートを盗撮されていたこと。
どのアングルから撮ったのかは不明だが、流出写真には観覧者でキスをする二人の姿が写っていたという。

涙を浮かべる少女に向かって、先輩は悲しい表情で告げた。

「ごめんね…私のせいで、こんな思いさせちゃって」

自分が傷つけられたことには一切触れず、ただただ少女を心配する先輩。
この時初めて、少女は悟ったのだ。
禁断の愛に生きようとして、傷つくのは自分だけではない。
付き合ったパートナーにも、同等かあるいはそれ以上の痛みを与えてしまうと。

やがて噂は、お互いの両親の耳にも到達する。
問答無用で別れを強要させられる二人。
最後に会った先輩が、涙を浮かべながら少女に放った言葉。

私のことは、もう忘れて─。



長くなってしまったけど…端的に言えばバッドエンド。
女の子と女の子が付き合っても、その先には艱難辛苦の修羅道しか用意されていないということ。
たかがフィクション、されどフィクション。
少女と同じような境遇に置かれた私が、現実の教訓とするには十分な内容だった。

だから私は、唯先輩と付き合いたいなんて絶対に言わない。
好きとか、愛してるとか、そんなこと間違っても口にしない。
私が傷つくだけならまだしも…唯先輩まで傷つけてしまうわけにはいかないから。

もちろん、唯先輩が嫌いなわけじゃないよ。誤解しないでね…憂。




191:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:50:03 pigKqmvzP
変なの沸いてるけど気にせず続けてね

192:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:50:59 2siRW1Wz0
なんで変なのが出てきたんだ

193:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:51:02 KiKX23ua0
年内最後のホームルームは予定よりも早く終わった。
「良いお年を」という担任の言葉とともに、クラスは一転して騒がしくなる。
配布物を鞄にしまい込んでいると、荷物をまとめた憂と純が再び私の元にやってきた。

「梓、この後どうすんの?」
「うーん…」

実を言うと、ちょっと悩んでいる。
いつも通りこのまま部室に行ってもいいんだけど…

「気、使ってるの?」
「うん…やっぱり、勉強忙しいだろうなって」

ここのところ、唯先輩たちは普段よりも忙しそうにしている。
今週に入ってからは特に、バタバタと慌ただしいのだ。

部活を引退してからも、先輩たちは部室に来て受験勉強をしている。
私は休憩のティータイムに参加しながらギターの練習をしているけど、
やはり勉強をしている横で音出しするのは気が引けてしまうものだ。

そんな唯先輩たちが、今週に入ってからは帰るのがとても早い。
放課後に部室にやっては来るものの、ものの一時間でそそくさと勉強を切り上げてしまう。

「ごめんねあずにゃん、冬季講習が忙しくて」

なんて台詞を私に残して。
まあ…受験生はこれからが勝負だもんね。
後輩の私が我がまま言って、足引っ張るわけにもいかないし。
唯先輩たちには、四人揃って同じ大学に合格して欲しいから。

でも、今年は去年みたいにクリスマスパーティとかできないんだろうな。
ライブハウスでライブしたり、一緒に年を越して初日の出を見たり…なんてことも。

ああ、もう。
最近の私、なんか悩んでばっかりだ。
来年は部長になるっていうのに…しっかりしなきゃ。

とにかくそういうわけで、部室には行くのはちょっと気まずい。



194:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:52:15 KiKX23ua0
「私たちと一緒にお昼食べる?」

悩み事を反芻していると、純が不意に話しかけてきた。

「…どっか食べに行くの?」
「制服着替えてから、いつものファーストフードで憂とね」
「私も、行こっかな…」
「梓ちゃん…軽音部はいいの?」
「唯先輩たちは、今日も冬季講習で忙しいだろうし」
「でもたしか、お姉ちゃん今日は冬季講習無かったはずだよ」
「え、ほんと?」
「うん。カレンダーに丸ついてなかったし」
「そうなんだ…」
「梓…少しだけ、部室に顔出してみたら?」
「う、うん…」
「もし誰もいなかったらさ、ウチらんとこおいでよ」
「そうだね…ありがとう、純」
「行ってらっしゃい、梓ちゃん」
「憂もありがとう…私、行ってくる」

憂も純も、なんだかんだ私のことを気にかけてくれる。
からかわれたり、ぶつかり合うことだってあるけど…
やっぱり二人とも、私にとってはかけがえのない親友だ。
自分で言うのも難だけど、本当に良い友達を持ったと思う。

憂たちの心遣いに甘えて、私は部室に行くことに決めた。
先輩たちが居ると良いな。馴染んだ亀のオブジェを触りながら小さく願う。

階段の頂上に到着すると、一呼吸置いてから冷えたドアノブに手をかけた。

「こんにちはー」

恒例となった挨拶をして中に入る。

…返事は何も聞こえない。

それどころか、いつもと雰囲気がまるで違う部室にたじろいでしまう。
真っ昼間にもかかわらず、部室は光一つ無い暗黒の空間と化していた。
どうやら部屋中のカーテンが閉め切られているようだ。

(やっぱり、唯先輩たち居ないんだ…)

冬季講習はないと聞いていたから、てっきりワイワイやっていると思ったのに…
落胆しながら辺りを見回す。見慣れたはずの部室はやけに不気味だった。

(とりあえずカーテン開けなきゃ…)

意を決して、木目の床に足を踏み入れる。
後手で引いたドアが閉まる音を立てた、次の瞬間だった─


195:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:53:08 KiKX23ua0


パーン!パーン!


銃声のような破裂音とともに、部室の蛍光灯が一斉に明るくなる。

「あっずにゃーん、メリークリスマスー!」
「おっせーぞ、梓!」
「梓…来てくれて良かったよ」
「メリークリスマス、梓ちゃん!」
「え…?」

突然の出来事に一瞬、思考が停止する。

どうして先輩たちが…?
ていうか、この飾り付け…

周囲を見渡すと、壁や窓、天井といったあらゆるスペースにカラフルな装飾が施されていた。

「ほんっと、一時は来ないんじゃないかと心配だったぜ」
「クラッカーで遊んでいた奴がよく言うよ」
「梓ちゃんなら来てくれると思っていたわ」
「何にせよサプライズ大成功だね!あーずにゃ…ん?」

自然と視界がぼやける。唯先輩の顔がよく見えない。
頬に一筋の何かが伝わっていく。口に入ってきたそれは塩っぱかった。

こんなサプライズ…ズルすぎるよ。

「あずにゃん…ここ何日か一人にしちゃってごめんね」
「たしかに私ら冬季講習もあったんだけどさ、本当はこれの準備で買い出しとか行ってたんだ」
「去年みたいに盛大なパーティはできないけど…こうやって部室でプチパーティくらいやろうと思って」
「内緒にしていてごめんね。皆で梓ちゃんを驚かせようと思ったの」

先輩たちは口々に私に説明してくれた。
私のこと、忘れていたわけじゃなかったんだ。

「もうっ…勉強はしなくていいんですか」

本当はすごく嬉しいのに、こんな憎まれ口しか出てこないなんて。
でも、この時の私には何となく笑みが零れているような気がした。


196:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:53:14 KI7LhgUr0
                  , -‐   ̄ ̄ ̄  ‐-
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         ',      l ヽ     ヽ/          !      / / |


197:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:54:16 KiKX23ua0
「あずにゃん先輩、厳しいっす…」
「くーっ、相変わらず可愛くないねぇ」
「結構です。でも…皆さん、ありがとうございます」
「寂しい思いさせちゃってごめんな、梓」
「これからは、なるべく一緒に過ごしましょう?」
「はい!勉強のお邪魔にならない程度に」
「いいのいいの、勉強なんて六角鉛筆一本ありゃ…」
「それでこの前の模試しくじったのはどこのどいつだ!」
「痛ってぇー!」
「あははっ…あ、そうだ。あずにゃん、こっち向いて」
「何です…?んにゃあっ!」
「えへへ、久しぶりのあずにゃん分補給っ!」

ああ…この感触も久しぶりだな。
柔らかくて、温かくて、すごく安心する。
一週間ぶりのスキンシップだし、今日くらいは許してあげようかな…なんちゃって。

「おや、今日は素直だねあずにゃん」
「気のせいです。そろそろ離れて下さい」
「今日はイブなんだからいいじゃーん」
「調子に乗らないで下さいー!」

あんまり抱きつかれたままでも困るから。
名残惜しみながらも、首に巻きつけられた両腕をそっと解いた。

「ちぇー…せっかくのクリスマスなのにぃ」
「そんな3みたいな口しても無駄ですよ」

この漫才みたいなやり取りも久しぶりだ。思わずふふっと笑ってしまう。

唯先輩は何も変わらないな。
私がどれだけ先の見えない将来を憂いても。どれだけ不透明な未来を嘆いても。
いつだって、変わらない笑顔でそこにいてくれる。変わらない体温で私を抱きしめてくれる。
どんなネガティブ思考だって、この人の前では霞んでしまうのだ。
私にとって唯先輩は、まさに太陽のような人で…


なんで…

なんで、私たち……同性なのかな……


─ふと、問うことを避け続けてきた疑念が過る。


198:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:55:20 KiKX23ua0
私が男の子だったら良かったのに。
そしたら、私が唯先輩に告白したって何もおかしいことはない。
同性愛に悩むことだって、周囲からいじめを受けることだってないんだ。

ただ、一人の女性を好きになっただけなのに…
たったそれだけのことなのに…何でこんな辛い思いをしなきゃいけないの?

悪いのは、誰?
偏見に満ちたこの世界?
私を女の子に産んだ両親?
それとも、女の子を好きになってしまった私自身……?

分からない、分からないよ……何が正しいのかさえ分からない─



「あずにゃん、どうしたの?」

気付けば唯先輩が、心配そうな表情で私の顔を覗き込んでいる。

「何か…辛いことでもあった?」

その仕草、その表情、その台詞。
全ての言動が、小説の中のあの先輩のイメージとぴったり重なった。
反面教師にしたはずの虚構が、現実となって表面化し私の身に降り注ぐ。

もう耐えられなかった。

「あずにゃんっ!」
「「「梓(ちゃん)!?」」」

振り切るようにしてその場を立ち去る。
ドアを開け、階段を勢いよく下り、昇降口を後にする。
時々学校帰りの生徒にぶつかりながら、必死でアスファルトの続く道を駆け抜けた。
あの忌々しい小説のイメージを払拭するかのように。


「ハァッ、ハァッ……」

いつの間にか私は自宅に辿り着いていた。
空のガレージが目に入り、明後日まで両親が不在であることを思い出す。
玄関を乱暴に開け、階段を駆け上がり、自分の部屋のベッドに飛び込んだ。
枕に顔を押し付けて、ひたすら慟哭の声を上げる。

「ううっ、ひっく……ゆいせんぱい……うっ……!」
「私……もう、どうしたらいいか……ぐすっ……分からないよ……」
「ゆいせんぱい……私……」

もう何時間泣いたのかさえ、分からない。
泣き疲れた私は、現実から逃れるようにしてずぶ濡れの枕へとまどろんでいった─


199:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:56:17 KiKX23ua0
以上で前編終了です。後編に続きます。

200:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/25 23:59:26 ifvCmLS+0
>>199
GJ!後編期待しているぜ!


201:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 00:05:13 KI7LhgUr0
          _ノ⌒゙|       .人_ |        !
         /    !    ,....::'´::::::::::::::`::::-...._   ノ
.      /     人__/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ/
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      ∨    ./:::::::::/:::::::::/:::::::::':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
      人   /:::/:::/::::::::::/::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
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     |:::::::|::::::∨:::/::::::::::::;i::::::/ 人::::::::|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
     |:::::ハ::::::|::/::::::::::::/ |:::/`ヽ. V//!:::::::::;;:::::|、::::::::::::::::|
.     ノ::::::::::!:::::!:;:::::::::::/  レ′  ` V//;::::/ |::::ハ::::::::::::::::|
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    |:::::::::/ ハ|:::::::::ハ●●●●i     V:/  __   |::::ノ::::::i   
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202:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 00:06:32 irFqjzHz0
つまんない、先が容易に予想できる

27/100点

203:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 00:35:49 LjjVq8BW0
>>199
GJ!!
続きも期待してるぜ

>>182
お前は早く続きを書く作業にもどるんだ

204:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 01:30:22 zWWXO8Bg0
もうクリスマスじゃないけど、SS投下します。

ブルークリスマス

「はぁ……」
折角のクリスマスなのに、私の気分はブルー気味だ。
「わかってたはずなんだけどな……」
私は、あずにゃんと一緒にクリスマスを過ごそうって思っていた。
でも、いつも家にいない両親が帰ってきているからと、断られてしまった。
確かに、いつもいない両親とたまに過ごす時間は大切だ。
私の両親も家を空けがちだからよくわかる。
でも……。
「ちょっと悔しいな……」
大学に入ってからあんまりあずにゃんに会っていないし、今日ぐらいはと思っていたけど……。
でも、相手はあずにゃんの両親だし、勝てる訳ないじゃん……。
「……あ、メールだ」
携帯を開くと、あずにゃんからだった。
「……窓の外を見てください?」
カーテンを開けて見ると、外にちらちらと舞うものが見える。
「……雪、か」
うす暗く広がる雲から、白い雪が街へ舞い降りて行く。
「……あ、あずにゃん!?」
下を見ると、あずにゃんがこっちを見て手を振っていた。
そして、携帯から着信音が鳴る。
「もしもし」
『唯先輩ですか? こんな夜遅くにすいません』
「どうしたの? 両親と過ごしてたんじゃないの?」
ちょっと棘のある言葉で言ってしまったけど、仕方ない。
電話の向こうであずにゃんが黙る。
「……あずにゃん?」
『……ごめんなさい』
しばらくの沈黙の後に、あずにゃんが言った。
『自分勝手だってわかってますけど、唯先輩が……気になって』
あずにゃんの家からここまでかなりの距離があるのに、歩いてきたようだ。
「両親のこと、放っておいて大丈夫なの?」
『大丈夫です。多分……』
あずにゃんにしては何だか歯切れが悪い答えだ。
でも、それでも嬉しい。私のことを思ってここまで来てくれた。
「駄目だよ。めったに過ごせない時間なんだから、大切にしなくちゃ」
『……それは、唯先輩との時間も同じです』
「……ばかっ。そういうの、反則だよ……」
知らないうちに、涙が流れていた。

205:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 01:32:12 zWWXO8Bg0
「何でもないよ……」
気づかれない様に、何とか平穏を保って喋る。
『急に来てしまって、迷惑でしたね。もう帰ります』
「ま、待って!」
咄嗟に叫んでしまった。
『……』
「その、お茶ぐらい飲んでいきなよ……」
『……いいんですか?』
「その、あずにゃんがよかったらだけど……」
『じゃあ、少しだけ……』

それから少しして、チャイムが鳴った。
「あの、お邪魔します」
「……いらっしゃい」
戸口に立つあずにゃん。でも、一向に入ろうとしない。
「唯先輩……」
「何?」
「……その、すいません」
「謝らなくていいよ」
あずにゃんが家にあがってくると思ったら、何故か私に近づいてくる。
「な、何……?」
少し沈んだ顔をしたあずにゃんが、私の頬を撫でる。
「……泣いていたんですね」
「……!」
あずにゃんが私の頬に残ってた涙をすくった。
「こ、これは……」
慌てて涙を拭うけど、あずにゃんの声は沈んだままだ。
「私が、あんなこと言わなかったら……」
「これは、その……」
「……」
「あずにゃんがそんなに気負う必要は無いよ。私が勝手に……」
そこまで言いかけて、私はあずにゃんに抱きしめられた。
「あ、あずにゃん……」
「私が勝手に断ったのに、唯先輩が泣くことなんてないんです……」
あずにゃんの冷たい体が、強く私を抱きしめる。
「それなのに、勝手に来て、こうやって家にあげてもらって……」
「違うよ。両親と過ごす時間は大切だよ。あずにゃんは間違ってない」
優しく抱きしめ返して、あずにゃんを諭すように言葉を続ける。

「私だって、あずにゃんの両親が仕事で家にいることが少ないの知ってるもん」
「でも、私、唯先輩のこと、泣かせちゃった……」
「これは、嬉しかったからだよ。あずにゃんが来てくれてさ」
「唯先輩……」
あずにゃんをそっと離すと、満面の笑みで笑いかける。
「だから、あずにゃんがそんなに気負うことないんだよ?」
それでもあずにゃんは、今にも泣きそうな顔で私を見つめる。
「それに、私だって謝らなきゃいけないし」
「……?」
「私、あずにゃんの両親に嫉妬してたんだ」
「あずにゃんの大切な人だってわかっていたけど、それでもあずにゃんを取られたって思ってさ……」
照れ隠しに笑ってみるけど、あずにゃんは笑わない。
「……ごめんなさい」
「だから、もういいんだよ」
それから、ただ抱きしめ合った。お互いが思いあっていることを確かめる様に……。
「あずにゃん」
「何ですか?」
「もう遅いし、泊まっていかない?」
「……」
「お願い……」
「……じゃあ、お世話になります」

206:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 01:35:32 zWWXO8Bg0
……何でこんなことになってるんだろう。
あずにゃんがクリスマスは家族と過ごすって言って、私は1人で過ごそうと思っていた。
でも、あずにゃんが来てくれて、家にあげて……。
2人っきりでベッドに横たわっている。
「その、唯先輩、狭いでしょう? 私、床で寝ますから」
「駄目だよ。私が無理言って泊まってもらっているんだから」
1人用のベッドだから、思いのほか狭い。
でも、悪い気はしない。
むしろ、この状況がとてもうれしい。
ずっと、寂しかったんだよ……?
あずにゃんが私以外の人のことを優先しているのが気に入らなかったんだ。
だから、ちょっとのわがまま。
「あずにゃん、今日はありがとう」
「そんな、私は……」
「本当に来てくれて、嬉しかった……」
そう言うと、あずにゃんが少し戸惑った顔をした。
「泣かないで下さいよ……」
「えっ……? 泣いてる?」
頬に手をやると、私の涙が指を濡らす。
「こ、これは違うよ! 悲しくないよ!」
慌てて弁明すると、あずにゃんがくすっと笑った。
「……よかった」
そして、そのままあずにゃんが手を握った。
「今日は、ずっとそばにいてあげますから……」
「今日だけ……?」
「……ずっとそばにいていいんですか?」
「ずっと、そばにいて欲しいよ……」
「……じゃあ、ずっとそばにいます」
「あずにゃん……」
もう、どこにも行かない様にあずにゃんを抱きしめる。
「ずっと、そばにいて……」
「はい……」
すごく、あったかい……。
寂しさなんて、とっくにどこかへ行ってしまった。
そのまま私は幸せの中で、眠りに落ちた……。

END

207:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 02:04:08 a6Kvao2mO
唯「あいたぁくて~あい~たぁくてぇふぅる~える~」プルプル

憂「お、お姉ちゃん……?」

唯「私もあずにゃん分が不足してきんだんしょーじょーが出てきたよぉ~」プルプル

憂「あれは携帯の事だと思うんだけど……」

唯「……おしっこ行こ」プルプル

憂「トイレ行きたくて震えてたの!?」

………

ガチャ

唯「あれ、誰か入ってる……?」プルプル

梓「トイレ~には~♪それは~それはキレイな~♪」

ガチャガチャ

唯「あずにゃん歌ってないで早く出てきてよぉ~!」プルプル

梓「毎日(性的な意味で)キレイにしてくれるなら考えます」

唯「え///そ、それはまだ心の準備が……って漏れる~;」

ガチャガチャガチャ

憂(涙目のお姉ちゃんもSな梓ちゃんも可愛いなぁ)




年末=紅白=歌詞ネタ と思ってたらなんだこれ

208:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 02:53:27 8LbTFfjv0
>>206
GJ!嫉妬唯いいね

209:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 12:00:24 ntZ18n5Y0
女体の人頑張ってるね
甘エロ最高

210:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 13:00:08 wgukUXIHO
女体の人は外野に構いすぎだ
内容はいいのにそれが残念だ

211:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 13:44:16 NcaZmUjDO
>>210
ならお前が書けよ
文句ばっか言いやがって、外野が居なけりゃけいおん!は成り立たねーんだよ、けいおん!の何見てんだよニワカが

212:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 13:55:23 mrQH4jvL0
まあ落ち着け
どう見ても「けいおん!の何見てんだよ」という台詞には論法的に繋がってないぞ

クリスマスも過ぎて、次は年の瀬だな
年越し唯梓とかスレ的には二回目か
干支的ににうさにゃんネタとかありかもしれないな

梓「ウサギは寂しいと死んでしまうんですよ」
唯「あずにゃーん!」


213:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 14:01:19 3UkPeQzR0
女体の人は個人的に応援している
ここを見てるかは分からないが…

確かに変な外野にはあまり構って欲しくはないかなw

214:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 14:15:42 ntZ18n5Y0
うさぎネタって案外思いつかんな…
バニーガールのコスでイチャコラする唯梓とか

215:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 14:21:23 S2tQ5yk9P
兎の足をプレゼントされて悲鳴を上げる梓、とか

216:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 14:30:45 NcaZmUjDO
>>212
他キャラは塵なんだから構わず唯と梓だけ書いてろやという事なんだろ?

俺は確かに唯と梓は特別に好きだが他キャラはそんなに好きに差はない

むしろ他キャラが居なければ唯と梓は会う事すら無かった

例えば紬が居なければギター買えず唯は入れたか分からない、憂が居なければ梓はけいおん部に行ったか分からない、澪が居なければ梓はさっさとけいおん部から去ってたかもしれない
他にも絡んでまともなSS、絡まないとただ面倒だからテキトーに都合よく書いた薄っぺらいSS

217:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 14:33:42 qTRlxEiN0
何を言ってるのかわからないけど外野ってほかのキャラのことじゃないと思います

218:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 14:34:56 FcOOHlfvO
>>216
たぶん勘違いしてる
変な外野というのは、けいおん! の他キャラの話じゃなくて、>>1以外の変なレスする奴のことだよ

219:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 14:43:27 ImCyZqX70
公式に犬と猫って言われちゃってるから絡ませにくいなぁ

220:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 14:51:44 FcOOHlfvO
うさぎかあ……
二人で、うさ耳つけてぴょこぴょこしてる図しか思い浮かばない

221:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 14:58:16 qTRlxEiN0
URLリンク(torofuwa.com)
二人っきりになったら「特別ですよ」とか言って着るんですよね

222:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 15:04:04 0Pmmp3Lj0
そういや何かのあずにゃんフィギュアに猫耳と一緒にうさ耳も付いてきたな

223:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 16:04:56 FcOOHlfvO
唯「あずにゃーん、これつけてー」つうさ耳
梓「や、いやですよ、恥ずかしい」
唯「えー、いいじゃん」
梓「いやです! 自分でつければいいじゃないですか」
唯「むう、自分でつけたって楽しくないのにぃ」すちゃ
梓「!」(か、かわいい)
唯「ほーれ、あずにゃ……あれ? うさぎってなんて鳴くの? ねーあずにゃん」
梓「あの、唯先輩」
唯「うん?」
梓「こ、これも着てくれませんか?」つ水着
唯「え? うん、まあいいけ……まった!」
梓「な、なんですか」
唯「あずにゃんも着てくれたら着たげる」梓「え、や、それは」
唯「じゃあ着なーい」
梓「な……わ、わかりました。着ます! 着ますけど! こっちみないでくださいよ!?」
唯「はーい」

梓(唯先輩のバニー……)キガエキガエ
唯(あずにゃんのバニー可愛いんだろなあ)キガエキガエ

梓「ん、着替え終わりましたよ」
唯「私も! それじゃせーのでね?」
梓「は、はい」
唯梓「せーの!」

唯「!」
梓「!」

梓(ゆ、ゆいせんぱいのバニーちゃん)ハアハア唯「あ」ぴょこぴょこ
梓(す、すごくかわいい。そして、い、色っぽい)ハアハア
唯「あ―」
梓「え?」
唯「あーずーにゃーん!! かわいいー!」ぎゅう
梓「わ、わあ!?」
唯「かわいいよう、あずにゃんー。あ、違うか、あずうさぎ? あずうさ? ああんどっちでもかわいい」すりすり
梓「ちょ、せんぱ」(水着が擦れてっ…… んぅ……変な、気分に……)
唯「かわいいかわいいかわいいー」すりすり
梓「せんぱっ! だ、だめで……」
唯「んっ」ちゅー
梓「んぅ!?」ちゅー
唯「あ、あんまりかわいから、えへへー……あずにゃん?」
梓「」ぷるぷる
唯「あの、あずにゃ……ひゃう!?」
梓「ゆいせんぱいの」さわさわ
唯「ちょ! あずにゃ……あっ! そこだめぇ」
梓「ちゅー、ふふ、ぽっちが浮き出てますよ?」
唯「あずにゃー…だめだよぅ…んあっ」
梓「スイッチを入れたのは先輩ですから、責任とってもらいます。大丈夫ですよ。とっても優しくしてあげますから……」
唯「あずにゃー……」
梓「ふふ、目うるうるさせて、うさぎみたいですよ」
唯「だっ、だって」
梓「うさぎは寂しいと死んじゃうらしいですから……ここ、寂しくないようにしてあげますね」
唯「んあっ、それ、そういう意味じゃなー……んああっ」

あれ? にゃんにゃんに……

224:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 16:06:06 FcOOHlfvO
またageてしまった。
ごめんsage

225:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 17:40:21 wgukUXIHO
あーごめん
俺のせいで若干荒れたみたいだな
外野っていうのは食糞書けってずっといってる子を指してます

226:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 19:56:19 hMXXiDyR0
すごい雷なんだが
雷怖がる梓を抱き締めて安心させるかっこ唯妄想してる俺はもうだめだ

227:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 20:26:09 ntZ18n5Y0
雷ネタならスレ11でいくつか出ていたね

228:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 20:33:41 V2vULYZO0
ウサギといえば十五夜ネタのSSで
唯が梓のツインテールを上に持ち上げて「あずぴょん」
とかやってるシーンがあったような

229:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 23:11:29 S2tQ5yk9P
「あずにゃんは寂しがりやだからウサちゃんかも? ツインも耳みたい」

あれ?

230:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 23:22:14 LjjVq8BW0
ネタを出してもすでにSSで書かれてるとかお前らすごいな
今まで一回も出てきた事ないネタはあるのかね?

231:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 23:25:17 zWWXO8Bg0
>>230
今がんばって考えてる
まぁ、ネタがかぶってもあんまに気にしないようにしてる

232:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/26 23:41:04 LjjVq8BW0
>>231
ああ、俺もネタ被りは全然気にしてないし構わないと思うよ
なんとなく今まで出てないネタはあるのかな~と思っただけだから

233:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 00:49:29 KQZL4CS2O
出てないネタなんて結構もあると思うけどな
唯梓が世界旅行したりプロレスしたり釣りしたりみたいな全てを唯梓に当てはめたりして想像するのが面白い
だが真剣な恋愛モノは新しいのが浮かびにくいね

234:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 00:53:27 D1tyL2jgP
互いの呼び方変わってないから気がつかないけど実は老後SSとか

235:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 01:53:19 r8ldspNXO
>>230
大人唯の娘(養子)の小学生梓なんてネタが思い付いた

236:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 05:10:57 VWHRc7HCO
家庭環境の問題(虐待や借金)があるようなネタここで出たっけ?ネグレクトはおいておくとして…。


なぜかいつも唯家も梓家も理解ありすぎる気がする。

237:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 08:26:46 2TLOyc550
唯梓ペロペロ(^ω^)

238:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 09:39:51 hrqOy60D0
>>236
そういうのはあんまり出ないな。
でもそういうの好きじゃない人いるし、ここじゃなくてVIP寄りだと思う。

239:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 10:17:44 cnJhL9RV0
起きたら女体の人のスレが落ちてた

240:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 10:41:01 KQZL4CS2O
1000まで埋まって落ちたみたい
また今度同じ書きためて建てるってよ

241:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 12:28:08 Nc6UuQpo0
あの方のSSはただエロいだけじゃなくて愛を感じるから好きだ

242:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 14:44:40 E56b1ByC0
梓「ひまですね」
唯「そうだねえ」
梓「みかんたべますか?」
唯「あ、うん。一個剥いて~」
梓「はあ、その人に剥かせようとする癖、直した方がいいですよ?」
唯「さすがにお外ではしないよ~」
梓「どうだか、こういうのは身についちゃうんですよ」
唯「克服済みです!……今ではあずにゃんだけだよ?」
梓「憂もですよね?」
唯「憂は妹だもん、特別だもん」
梓「……まあ、憂は逆にそうされることを幸せに感じそうだから、いいんですけどね」
唯「うん……でもいつまでも頼りっぱなしじゃいけないよね」
梓「そうですね、でも。以前よりはずっとしっかりお姉ちゃんできてると思いますよ」
唯「そうかな……」
梓「だらしないときからずっと見てた私が言うんですから間違いないです……はい、剥けましたよ?」
唯「ありがとう、あずにゃん。……あーん」
梓「なんですか、それ。食べさせろってことですか」
唯「あー……んむっ」
梓「はあ、もう」
唯「やっぱりあずにゃんみかんは美味しいねえ。はい、あずにゃんもあーん」
梓「……いつの間に剥いてたんですか」
唯「あずにゃんがみかん剥いている間にね。ほい、あーん」
梓「……はむっ」
唯「ふふ、あずにゃんはやっぱり可愛いねえ」
梓「どうも。唯先輩みかんも美味しいですね」
唯「特製ですから!」
梓「……あ、もうみかん無いですね」
唯「ほんとだ……からっぽ」
梓「折角ですから、買い物に行きましょう。色々切れてるものありましたし」
唯「え~お外は寒いよぅ」
梓「そのこたつむりを止めてください……今日はあったかいお鍋にしますから」
唯「おなべ!行く行く!」
梓「はい、じゃあ支度しましょうね」
唯「その前に、あずにゃん、はい」
梓「なんですか、両手を広げて」
唯「補給だよ~お外に行くとくっつけないからね」
梓「はあ、もうしょうがないですね……」
唯「ぎゅうっ……もういいかな?」
梓「……ん、まだもちょっと……足りないです」
唯「……がっつり補給しちゃう?」
梓「そうしちゃうとお店閉まっちゃいますから……夜に」
唯「……うん」
梓「じゃあ、そろそろ行きますか」
唯「そうだね、おなべおなべ~すき焼き?」
梓「予算的に無理です」
唯「ええ~」

なんとなく二人はクリスマスと年の瀬にはさまれた今頃、のんびり過ごしてそうだと思った

243:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 17:42:46 B1KnnOrk0
>>242
完全に結婚しているね

244:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 21:15:51 cnJhL9RV0
久々にこんなに長い空白を見た
最近VIPで唯梓SS多くて俺得すぎんだけど

245:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 21:42:39 Nc6UuQpo0
年末だから仕方ないね

VIPの純「唯先輩が~」って読んでないんだけど唯梓?

246:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/27 21:57:00 Vjd4ph4SO
あれは梓「唯先輩を恥ずかしがらせたい」の連休中の話だよ
唯梓も一応あるけどメインは憂純だな

247:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 00:33:35 1G1tWQqE0
wikiにR18SS投下しました
初めて18禁SSなんてものを書いてみたけど、やっぱよく分からん…

っていうか、俺どうて(ry

248:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 00:40:36 CpQox4QpO
>>247
おぉ!てことは投下直後に読んだのかw

唯のどSっぷりが良かったよ~

249:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 00:48:37 YAL2MHm20
>>247
良かった!

やっぱ「しぇんぱい」ってのはいいな

250:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 01:08:26 1G1tWQqE0
ページ名にR18付けるの忘れてた…
管理人さん見てたらページ名の変更お願いします

251:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 02:04:18 aRER1FlXO
唯先輩はオカズ!

252:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 05:41:23 9Y/N1zzO0
>>247
激しく乙!
タイトルがうまい具合にSSの流れとマッチしているな

253:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 13:00:54 /sPZLcDa0
梓が高三になってからも大晦日は何だかんだで平沢家に全員集合しそう
そして勉強に疲れた梓は唯でエネルギー充電というわけだ

254:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 17:18:37 lJiQ0ST1O
唯が大学生になってからも毎週はさすがに無理でも一ヶ月に1、2回は会ってそうだけどなw
それぐらいは会わないと唯があずにゃん分切れで倒れちゃうよ

255:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 17:22:45 1IBK4qTJ0
>>254
梓もユイニウム切れで大変な事になるw

256:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 17:28:58 yCnokxSj0
原作だと紬がまたスタジオとかで合えるからって言ってるから
N女大組はHTTとしての練習を外部で続けていく気はあるんだろうな

257:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 17:38:50 lJiQ0ST1O
梓はけいおん部もあるしHTT単位ではそんなに時間とれなさそう
だからこそ通い妻設定とかが楽しそうだ

258:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 18:22:11 poY2Ya3WP
アズサスキー粒子が蔓延中

259:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 19:59:40 aRER1FlXO
HTTの活動は問題ないだろMステとか出ちゃうくらいだしな

260:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 20:13:38 njh1qfzs0
EDのHTTは何歳くらいのイメージなんだろな
俺的には24~5歳くらいのイメージ

261:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 21:57:28 0fBNhpbS0
俺のイメージでは20ぐらいだな
まあ実際は年齢変わってないんだろうが

262:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 21:58:18 9Y/N1zzO0
初々しい唯梓も大好きだが最近は大人の唯梓をよく妄想している
ホテルの一室で夜景を見下ろしながらワインを乾杯、軽いキスを交わして「愛してる…」みたいな

263:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 22:12:32 lJiQ0ST1O
大人の唯梓は二人とも大学生設定がよく似合う
唯大学生梓高校生の設定なら大人になっていく唯にうろたえるあずにゃんとかおもしろそうだ

264:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 22:20:52 2d7ODT0E0
唯が大学一年生設定のSSはもっと書かれてもいいと思う
色んなジャンルの話が書けそうだ

265:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 22:31:34 ew+x6of90
URLリンク(a.yfrog.com)
アニメスレにあったSEGAのケーキ、こんな所でも二人一緒の唯梓になんか嬉しくなった
放課後ライブのギー太演出は良かったなあ

266:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 22:32:53 XvPoE+V90
唯も可愛いけど梓はその100倍可愛いな

267:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 22:45:21 0fBNhpbS0
>>265
何というか体に悪そうなケーキだなw
放課後2は出るのだろうか。出たとしても完全に旬が過ぎたころだろうが

268:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 23:38:45 tgjvQJXSO
予想ではコンサートでゲーム発表と映画詳細告知
映画放映までの繋ぎでゲーム発売の流れだと思う



269:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 04:54:27 ceXUne3f0
最近過去に読んだ色々なSSを読み返しているがやっぱ唯梓は良いな
今までに見てきた百合カプの中でこの二人が一番好き

270:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 09:15:20 XsdmhVE20
唯「ねえあずにゃん、姫始めってなーに?」
梓「!?」

271:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 09:33:58 Jto10WSBO
テス

272:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 09:34:51 Jto10WSBO
すまん誤爆

273:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 10:42:32 ceXUne3f0
>>270
さわ子先生に「唯ちゃん姫始めはもう済ませたの?」とか聞かれたんですね分かります

274:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 15:41:48 ksaQZWbMO
今日からコミケなわけだが良い唯梓本はあったかな

275:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 15:53:00 HM1HT/4q0
>>270
梓「立花先輩と始めるって何を…!?」


276:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 16:06:16 qxouUoxpO
>>275
嫉妬にゃん発動wwwwwwwwww

277:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 16:40:48 VAJ5F/6I0
>>274
サンプル見る限り多そうだけどな
レポートに期待しよう

pixivに素晴らしい唯梓クリスマス漫画が来ていたので未読の人は読むべし


278:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 18:06:42 yhzpU1Hm0
最近人がいないのは祭り参加者が多いからなのか
7月下旬~8月初旬あたりも過疎ってたし

279:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 18:49:22 ACngzszxO
ヒント:年末

280:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 18:58:07 tDw6V/5N0
>>278
SSの話が多いからROMってるよ俺は

281:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 19:49:28 2d/+k+qIO
何気無しに見てた2期6巻の表紙のあずにゃんが
「なんで自分じゃなくて澪におんぶしてもらっているんだ」
みたいな感じで怒ってるように見えた俺はもう駄目かもしれない

282:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 19:58:46 DdcoUenw0
梓「唯先輩におんぶしてもらいたい」

283:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 20:17:44 xJ3yIKON0
皆年末で帰省しててPC使えないのかw?

284:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 20:18:57 OwPldsE5P
暇だったんで数えてみたら、帰省先と合わせて11経路も書き込み手段があった

285:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 20:39:44 XsdmhVE20
唯にPC貸した後、悪いと思いつつ履歴を覗くとそこには結婚指輪関連のサイトがズラリ・・・

286:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 20:44:25 h1pidKkD0
唯澪とか梓澪に唯律、梓律とか唯紬、唯憂に梓憂、唯和とかと唯梓の至高の組み合わせに比べたらつまらんよなw ゴミw

あいつら唯梓以外の糞スレにいて恥ずかしくないのかね?

287:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 20:51:54 m8UrL4/v0
wikiの背景目がチカチカするんだが・・・

288:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 21:07:04 VAJ5F/6I0
ドコモの規制は解除されたみたいだね

>>287
唯梓wikiのこと?
ピンクで統一されていて俺は好きだけどなぁ

289:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 21:13:25 bfs8U8wA0
俺もゆいあずwikiの感じ好き

290:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 21:26:40 9sGdUMNW0
ところで>>198の続きはまだですか

291:198
10/12/30 00:38:05 h7F48sw60
明日の夜とか言っておきながら、極度の遅筆で申し訳ありません。
必ず後編も完成させて投下するので、どうかもう少し待っていて下さい。
本当に申し訳ない。

292:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 00:48:48 xsBho1Q60
>>291
大丈夫、気長に待つから

293:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 01:20:39 PHAMrZA4O
端っから規制されてないauに死角はなかった

294:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 01:32:05 L2VfTV1TO
今年も残すところあと二日…

唯の大掃除を手伝いに来る通い妻あずにゃんでも妄想するか

295:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 01:34:14 CN6rjpXN0
間違いなく憂は空気を呼んで2時間強の買出しに行くだろうな

296:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 01:50:03 L2VfTV1TO
唯が一人暮らしならその必要はなかろう

297:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 01:59:34 UM/pmGcM0
梓「なんかヒマだなぁ。唯先輩に会いたいなぁ……いくら彼女でもこんな時間にきっと寝てる唯先輩呼び出してみてもいいものなのかなぁ……」

298:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 02:12:20 esnoF2+nO
唯があずにゃんの大掃除を手伝う事になって一緒に掃除をしているとぶ厚いアルバムらしき物を発見 唯は勝手に中身を見てみると・・・みたいなのお願いします

299:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 03:18:49 MDYN8gfC0
>>297
忙しいなかでも無理やり時間作って唯に会いに行く方があずにゃんぽい気がする

300:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 03:30:46 hxAHMq3b0
梓が唯のこと考えた時は既に唯は梓の傍にいそう

301:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 03:42:17 FT5ih03/0
梓:自分がすべき事はきちんとこなしてから欲望に走る
唯:とりあえず欲望を満たしてから次の事を考える

こんなかんじかね?

302:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 09:28:57 6DbgKTnl0
普段見れない唯のジーンズのお尻に興奮する梓、とかどうよ

303:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 11:42:24 JbYUEXpV0
>>302
憂「ねえよ」

304:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 12:13:39 ddKeLN33O
梓が我慢出来ずに唯に会いに行くよりその逆のほうがありそう
唯は絶対我慢できんだろ

305:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 12:55:13 1/X8znzf0
人が少ないようなのでSS投下しちゃいます。
スレ12のムギが暴走したSSの続きです。
ムギがちょっと壊れるので注意。
だらだらと長くなってしまいますた。何回かに分けて投下したいと思います。


「あずにゃん、あ~んしてぇ。」
にこにこと嬉しそうに口を開けて待機する唯先輩。
ピンクオーラ全開でハートを飛ばしまくっている。
昨日無事に2度目を迎える事が出来た私達。唯先輩は、その余韻が冷めやらぬといった感じだ。
「・・・・・・。」
その気持ちは分かり過ぎるくらい分かります。私だって同じだ。けれど・・・。
私は無言で唯先輩のおでこを押さえた。
ステイです、唯先輩。てか空気読んで下さい。

昼休み。私と唯先輩は部室に召集されていた。
昼休みなのでお弁当持参。重苦しい雰囲気の中とりあえずお弁当を食べていたわけだけれ
ど、唯先輩は空気を読む気がゼロの様だった。
冷やかな視線が突き刺さる。
誰に召集されたかって。
「おーおー、仲のいいこって。」
それは昨日の騒動の1番の被害者、律先輩。
いや、1番の被害者は私だろうか。
昨日、澪先輩に唯先輩とのにゃんにゃんの事を相談していたらムギ先輩が乱入、そこから
色々あってムギ先輩が我を忘れ暴走する事態となり、私は追いかけ回される羽目になった。
途中、唯先輩と律先輩も加わり、3人でムギ先輩に追い回されたのだけれど、唯先輩が律
先輩を囮にして、私達2人は難を逃れたのだ。
訳も分からず追い回された上に囮にされた律先輩。
この上なく不幸である。
私は羞恥プレイと、恐怖に寿命が少し縮みはしたが、その後は唯先輩と心も身体も通じ合えて、結果おーらい。
うむ、やっぱり律先輩が一番の被害者ですね。
おまけに律先輩は、部室に1人取り残された澪先輩の回収にも尽力した。
私達がにゃんにゃんしている最中に。
いや、私も少しは協力しましたよ?澪先輩の事を律先輩にメールで知らせたり。
唯先輩も澪先輩にメールを送ってくれた。
その後は、返信のメールを読む余裕も無いほど、2人である事に没頭していましたが・・・。
だって。律先輩は自分に任せろって言うし、私達も今まで少しすれ違いがあったからその
分色々と盛り上がってしまって・・・。
「ぶぅ。あずにゃんのけちぃ。ちょっとくらいいいじゃん。」
唯先輩がぶーぶーと可愛い顔で文句をたれる。
勿論、昨日の事は私も唯先輩も謝った。
澪先輩も律先輩も許してくれて、ムギ先輩は私達に謝ってくれた。
しかし、許してはくれたものの、律先輩に事の詳細の説明を求められ・・・。
私達3人は、今こうして部室に集っているわけである。
まぁ、律先輩だけ事情を知らないのだから、その気持ちも分からなくはないけれど。
正直言って楽しい集まりではない。というか、かなり気が重い。
事の詳細ってつまりは、私と唯先輩のアレの話もしなくてはいけないのだから。
何が悲しくて軽音部員全員に私達のにゃんにゃん事情を知られなくてはならないのか。
そんな中、唯先輩は一人で楽しそうである。
理由は言わずもがなだ。昨日からあのテンションだし。
そりゃあ私だって嬉しい。昨日はお互いの気持ちを再確認できたし、1か月ぶりに触れ合えたのだ。
本音を言えば、私だっていちゃいちゃしたい。
けど、ほら。
ほら、見て下さい唯先輩。昨日迷惑を掛けてしまった律先輩のあのジト目を。幸せオーラ振り撒いてる場合じゃ・・・。
「じゃ、あずにゃんがあーんして。」
唯先輩がニコニコと卵焼きを差し出してきた。
うん。まったく見ていない。


306:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 12:57:39 1/X8znzf0
「で、昨日の騒ぎは何だったんだ?ムギも澪も話してくれないし、訳が分からん。」
「・・・・・・。」
根負けして卵焼きをパクつく私に、律先輩が話を切り出した。唯先輩のことは放置することにしたらしい。賢明な判断だ。
私は卵焼きを飲み込む。
確かに、澪先輩は話せないと思う。説明するとなると、律先輩を誘惑なんちゃらって件も話さなければならなくなるし。
おまけに話の内容がにゃんにゃんの事だ。澪先輩が口にするにはハードルが高かろう。
ムギ先輩も、一応私達のプライバシーを尊重してくれたようである。
「や、ちょっと色々ありまして・・・。」
今度はウインナーを差し出す唯先輩を押さえながら、私は語尾を弱めた。
「だから、色々ってなんだよ。なんで梓はムギに追われてたんだ?」
「そ、それは・・・。」
言えない。
澪先輩に唯先輩とのにゃんにゃんについて相談、そこにムギ先輩も加わり、3人で2人を
誘惑する話をしてて、そこから逃げ出そうとしたら追い掛けられた、なんて言えない。
「3人でちょっと話をしてたんですけど、私がそこから逃げようとしたら追い掛けられて・・・。」
「話?ってなんだよ。逃げたくなるような話ってどんなだよ。・・・そういえば、部室行
こうとしたら、ムギに今日の部活は中止とか言われて帰らせられたんだよな。なんだったんだ?あれも関係あるのか?」
うううっ・・・。
私はウインナーを噛みしめる。
「ちょっと、恋愛的な相談をしてたんです・・・。」
とりあえず、にゃんにゃんと澪先輩の話には触れない方向で話を進めたい。
澪先輩が律先輩と進展したいと思っている事は、私が言っていい話ではないと思うし、そ
れににゃんにゃんの話なんて、私が恥ずかし過ぎる。
澪先輩の事は、唯先輩にも話していなかった。
「恋愛って、唯の事・・・だよな?」
「はい。だからムギ先輩は気を利かせてくれたんだと思います。」
「え?私?」
「いいから唯先輩はこれでも食べてて下さい。」
私は唯先輩の口に唐揚げを押し込んだ。
「なるほど、それで帰らせられたわけだ。」
「ところで律先輩は昨日どうやってムギ先輩の暴走を止めたんですか?」
「ああ、梓がいなくなったからなのか、結構あっさりと正気に戻ったぞー。しばらくは走らされたけどなぁ。」
「それは、本当にすいませんでした。」
私は頭を下げる。
「いやまぁ、それはもういいって。ムギと梓を離したのは結果的に良かったと思うし。じ
ゃなかったらいつまでも追い駆けられあああぁぁぁっかゆいっ!!!・・・てたかもしれないしな。」
話の合間になにやら意味の分からない叫びが入ったのは、私が唯先輩の汚れた口元を拭いていたからなのか、そうでないのか。
だって、口元が汚れていたら気になるじゃないですか。
しかし唯先輩。昨日は「りっちゃんなら大丈夫」としか言っていなかったけど、もしかしたらそこまで考えていたのかもしれない。
ムギ先輩は私を追っていた。そのムギ先輩から私を遠ざければ事態は収拾に向かうのではないかと。
「あずにゃん、もいっこ唐揚げちょうだい♪」
って、そんなわけないか。
「んーおいひ~。」
「・・・・・・。」
う~ん。・・・どうなんだろ?
「で、恋愛相談ってなんなんだ?お前らに相談するような問題なんてあるのかよ?はっきり言って見当たらないんだけど。」
「うぐっ・・・。」
話を逸らせたと思ったのに軌道修正されてしまった。
「いや、それはちょっと・・・。」
言えない。唯先輩と初めてごにょごにょしてから1カ月も経つのにキス以上の事が無くて
、それが不安で澪先輩に相談、昨日律先輩が大変な目に合っている時にその問題ももう色
々と解決しちゃいました~、なんて言えない。

と、思っていたのに。

「1カ月くらいえっちぃ事してなかったからだよ~。」

「「・・・・・・はぁ?」」
私と律先輩の声が見事にシンクロする。


307:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 12:59:39 1/X8znzf0
あっさりと暴露してくれちゃってる唯先輩に、私は耳を疑った。
え?今なんて言った?
ごめんなさいよく聞こえなかtt・・・。
「1カ月くらいえっちぃ事してn「にゃあああぁぁぁぁあぁぁっっ!!!」
私達が聞き取れなかったと判断したのか、もう一度繰り返そうとする唯先輩の言葉を、私は叫び声で遮った。
「・・・・・・。」
静まり返る室内。
一拍置いて振り返ると、そこには顔を引き攣らせる律先輩がいた。
「・・・え?何?どういう・・・こと?」
ああ、聞いちゃったんですね。聞こえちゃったんですね。そりゃ聞こえますよね~。
私はがっくりと肩を落とした。
「どしたの?あずにゃん?」
項垂れる私の頭を、唯先輩がよしよしと優しく撫でる。
どしたの?じゃない。
「えと・・・。もしかしてお前ら、もうそういう事する仲なの・・・?」
「えへへ。うん、そだよー。」
「うわああぁぁぁんっ!もういいじゃないですかその話はーーーーーっ!!!」
唯先輩もさっくりと肯定しないで下さい!さっくりとぉぉっ!!
私の苦労が水泡に帰した。
今までろくに話を聞いていなかったのに、何故このタイミングで入ってくるのか。
「私としてはあずにゃんの事もあずにゃんとの関係も大事にしたかったから我慢してた部
分もあったんだけど、それが逆にあずにゃんを不安にさせちゃったみたい。」
「ふにゃあああぁぁぁぁっ!!」
唯先輩は照れたように笑い、私は悲痛な叫び声を上げる。
ううう・・・恥ずかしい・・・。死にたい・・・。絶っ対からかわれる・・・!

しかし。

「もしかしてお前ら、もうそういう事する仲なの?」
「え?うん。」
?あ、れ・・・?
「もしかしてお前ら、もうそういう事する仲なの?」
「え?えと・・・う、うん・・・。」
「・・・・・・。」
律先輩の様子がおかしい。壊れたラジオみたいになっている。
唯先輩もさすがに戸惑っているようだ。
「お前ら、もうそういう事する仲なのか?」
「「・・・・・・。」」
真顔が怖い。
私達が押し黙っていると、ふうっと律先輩が息を吐いた。
「唯と梓は、付き合ってどれくらいだっけ?」
律先輩の問いに私達は顔を見合わせる。
「・・・もうちょっとで半年、です・・・。」
唯先輩が答えた。
「あはは、半年か。そうか半年か。あはははは。」
怖い。
「私なんて・・・えーと、3年?付き合ってもう3年以上だぞ?なのに・・・。あはは、笑っちゃうな。」
「「・・・・・・。」」
笑えない。すっかり羞恥が吹き飛んだ。
つまりあれですか?私達は付き合って半年も経たないうちに進展したのに、自分達は3年
以上も付き合って未だ進展がなく、やりきれない気持ちでいっぱいだと。そういうことですか。
「え?もしかしてりっちゃんと澪ちゃんってまだだったの?」
「・・・・・・!」
唯先輩の一言に、律先輩がぴくりと肩を揺らした。
唯先輩、たぶん今それ禁句です。ああ、天然って恐ろしい。ここは黙って聞く場面でしょうに。
「わ、悪いか!?私達はお前らとは違うんだ!清らかで真剣な付き合いなんだよ!」
案の定律先輩が吠えた。

308:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 13:02:05 1/X8znzf0
「!?私達だって清らかで真剣なお付き合いだよ!?」
意外にも唯先輩がそれに応戦する。
「私達の付き合いは純愛なんだ!ピュアなんだ!イノセントらぶなんだ!お前達と一緒にするな!」
「私達だってそうだよ!いのせんとって何だっけ!?」
「やる事やってて何がピュアだよ!?」
「純粋に愛してるからするんだよ!純愛だよ!」
えーと・・・。口を挟む隙がない。
というか、言ってて恥ずかしくないですか?私は恥ずかしいです。
「言いたい事は分かるし理解できるけど認めたくないっ!!とにかく学生の本分は勉学
だ!異sじゃなくて、同性に現を抜かしてちゃいかん!!」
「勉強なんて元々してないもん!りっちゃんだってそうじゃん!」
確かに説得力無い。しかし、言い切らないで下さいよ、唯先輩。
「私が言いたいのは、学生にはまだ早いってことだよ!」
「そんなことないよ!愛し合う2人に年なんて関係ないよ!!」
「ああっ!かゆい!!」
律先輩が首を掻き毟る。
「りっちゃんは澪ちゃんとそーゆー事したくないの!?」
「っ!・・・ぜ、全然!!私はまだそんなの考えた事もない!!」
「ほんとは!?」
「すいませんしたいです!!」
折れるの早っ!
「だよね!そうだよね!?好きだったらちゅーとか色々したくなるよね!?」
「当たり前だろ!・・・なのに澪がっ・・・!!」
「大事なのは付き合った期間じゃないよ!年じゃないよ!」
「そうだそうだ!学生だって健全じゃない事したいんだ!」
「大事なのは、大好きって気持ちなんだよ!」
唯先輩は拳を掲げ力説する。
何この展開。
「私はあずにゃんが大好きなんですっ!!」
「私だって澪が大好きだっ!!」
まぁとりあえず。
私は唯先輩が大好きです!

バンッ!「私は百合が大好きよっ!!!」

「「「・・・・・・。」」」
室内が水を打ったように静まり返った。

全員が唖然とする中、扉の開け方は昨日で学んだらしいムギ先輩がゆったりとした足取り
でこちらに近づいてくる。
「私、女の子同士って、凄くいいと思うの。」
「「「・・・・・・。」」」
口にせずとも、あなたの嗜好はみんな知っている。
ムギ先輩は律先輩の両手をぎゅっと掴むと目を輝かせて言った。
「りっちゃん!私、相談に乗るわ!」
既視感。
最早、嫌な予感しかしなかった。


とりあえずここまでです。続きはまた後日投下したいと思います。
無駄に長くて申し訳ない。
短くまとめられる方が羨ましいです。
では、駄文失礼しました。

309:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 13:38:31 C51Q7uk10
>>308
すごく面白かった!!
自分的には細かい描写のほうが好みなのでありがたかったです、お疲れ様!!

310:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 13:51:55 vtCOPUpe0
>>308
GJだけど一回の投下量をもう少し増やして欲しいな
10レス未満ならさるもくらわないだろうし

311:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 18:01:17 NPShUAA30
>>308
GJ! 続きも頑張ってくれ!


312:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 23:16:02 ddKeLN33O
そういえばコミケの報告が全くないけどどうだったんだろうか
いい唯梓本はあったのかな?

313:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 23:35:38 b/xJkSR2O
疲れてて報告してる暇がないんじゃないの
明日もあるし

314:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 23:38:35 vtCOPUpe0
コミケにここの住人は誰も行ってなかったりして
最近の廃れ具合をみるとかなり人減ってそうだし行ってる人がいなくてもおかしくない

315:198
10/12/30 23:43:53 h7F48sw60
流れを切るようですみませんが、SSの後編が完成したので投下させて頂きます。
遅れてしまい大変申し訳ないです。これからはしっかり書き上げてから投下します。
次レスよりお借りします。

316:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 23:45:03 h7F48sw60
ピリリリリ、ピリリリリ……

(ん……)

枕元で耳慣れた音が鳴っている。

ピリリリリ、ピリリリリ……

重い頭を上げて、窓の外にチラリと目を向ける。
霧雲一つ無く澄んだ夜空には、望月が黄金色の輝きを堂々と放っていた。
鳴り続ける携帯を手に取り、液晶パネルの時刻を確認する。十八時三十五分。
同時にそこには「唯センパイ」の五文字が浮かんでいた。

(唯先輩……)

私は電話に出ることを躊躇った。
まるで、あの小説の悲劇を辿るような展開。
ここで先輩の優しさに縋ったら、今にも溢れ出しそうなこの想いを堪え切れることはできないだろう。
唯先輩は寛大な心の持ち主だから、歪曲した私の激情だって受け止めてくれる。と、思う。

別に、自惚れているわけではない。
何となくそんな確信が持てるだけ。唯先輩は優しすぎるから。

だからこそ、怖い。
間違った道に唯先輩を引き摺りこんで、あの話のように傷付けてしまうことが何よりも怖い。
周囲から白い目を向けられて、親にバレて別れざるを得なくなって、唯先輩のことを忘れなきゃいけなくなるなんて……

そんなの絶対……嫌だ。

無機質な音に神経を強張らせながら、時間は刻々と過ぎていく。
三十秒くらいが過ぎた頃だろうか。着信音はピタリと鳴り止んだ。
イルミネーションの消失した携帯を手に取り、恐る恐る着信履歴を確認する。

十八時三十四分 唯センパイ
十八時五分   唯センパイ
十八時三分   唯センパイ
……
…  


317:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 23:46:07 h7F48sw60
数えてみたら、「唯センパイ」十八件。
それと、「律センパイ」三件、「澪センパイ」二件、「紬センパイ」二件、「憂」一件、「純」一件。

計二十七件。そのうち三分の二は唯先輩からだった。
きっと私が部室を飛び出してから、日没を迎えた後も必死に探してくれていたのだろう。
膨大な履歴数に驚く暇もなく、再び着信音が鳴り始める。

ピリリリリ、ピリリリリ……

画面を見る。唯センパイだ。

これ以上、心配をかけるわけにはいかない。
でも電話に出てしまえば、今の日常には二度と戻って来れない。そんな気がする。
矛盾する二つの自分。堂々巡りの葛藤が続く。

ピリリリリ、ピリリリリ……

三十秒経っても、六十秒経っても、着信音が鳴り止む気配は一向に無い。

最低だよ……私。
結局どっちを選んでも、唯先輩を傷付けてしまう結果に変わりはじゃないか。
電話に出れば、唯先輩は安心するだろう。でも、彼女を間違った道へ誘うことになる。
電話に出なければ、唯先輩を堕落させることはないだろう。でも、必死で探す彼女の気持ちを裏切ることになる。

ピリリリリ、ピリリリリ……

優に九十秒は経っただろうか。着信音はまだ鳴っている。
流石にこれ以上、無視を続けるわけにはいきそうもなかった。

私はついに、行動を起こす決心を固めた。

もう……これしかない。
こうするしかないんだ。二人が不幸を免れるためには。

震える指先に力を込める。 




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