10/10/28 10:30:08 YLkrFWS4O
流れ無視して
>>229の書き込み&その時聴いてた曲から閃いた小ネタ投下
「『天使にふれたよ!』か……私が天使な訳無いのに……」
受験勉強の合間、ふと目に入ったCDを見て思わず呟いた。
「そういえば……唯先輩、どうしてるかなぁ……」
ここ半月程、私は予備校、唯先輩はサークルの合宿&バイトで三日に一度電話で話す事が出来れば良いほうだった。
「あ、そろそろバイトが終わる時間かな?メールメールっと……」
私達を繋げているのは朝晩と空いた時間に送るメールだけ。
「『今日・も・バイト・おつかれさま』えっと……それから……」
会いたくなる気持ちが高まり過ぎて、どうしようもなくなる時もたまにはある。
「送信っと……CDでも聴こうかな……」
でも、そんな時に限って素敵な事がおこるんだよね。
「あれ?電話だ……はい、どうしました?」
『あ、あずにゃん?なんだかさ~、声が聴きたくなっちゃったんだよね~』
「はぁ……そうですか」
『ところでさ~、あずにゃんは今何をしているの?』
「メールで送った通り、受験勉強……しながらCD聴いてます」
『ふ~ん……何のCD?』
「えっと……唯先輩達の……」
『「天使にふれたよ!」?』
「あ、はい……そうです」
『いやぁ~ん、私も今丁度聴いてるんだよ~』
「……何で自分が歌った曲を聴いているんですか?」『あのね……この曲を聴いてると、あずにゃんと繋がっているって気がしてさ。「ユニゾンでう~た~お~」って感じで』
「ふふっ、どんな感じなんですか……てゆーか、唯先輩の歌声とCDの声がユニゾンしていましたよ」
『おぉっ!何と言う偶然!やはり私とあずにゃんはずっと一緒に居る運命なんだね……あ、そろそろ電車乗るからまたね~』
「あ、はい。気をつけて帰って下さいね」
『ほーい』
「もぉ……さりげなくそんな事言うなんて……ずるいですよ」
待受の唯先輩に向かってそう話し掛ける。
「『ずっと一緒に居る運命』……か……」
窓の外には上弦の月が輝いている。
「唯先輩……ずっと、一緒、ですよ……」
……素敵な事、今日もおこりました。