【幕末夫婦】緋村剣心&緋村巴萌えスレ6【幼夫婦】at ANICHARA2
【幕末夫婦】緋村剣心&緋村巴萌えスレ6【幼夫婦】 - 暇つぶし2ch869:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 21:35:57 S9RJxcTL0
     透きとおるような頭髪
             \       愛らしい潤んだ斜視
              \      /
              , '⌒⌒ヽ, /
.              l 从从リ ! ─きめの細かな白い肌
 機転の利く脳みそ─ |!゚ ‐゚*|pノ─プニプニの頬
     白梅の香り─ ハ!V/ jハス
      白いお腹─ノ::[三ノ ::り\__巨乳
             i)、_;|*く;  ノ    
               |!: ::."T~
               ハ、____|  \
             /    \ \__ムチムチのおしり
            /       \
     ほどよいふともも   もっちりふくらはぎ

870:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 22:27:39 YygI1lWl0
>>869
かわいすぎw

871:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/28 22:52:27 qpXo+pyE0


872:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 00:48:04 9298D+xZ0
斜視ではないだろ

873:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 01:11:07 o0jjLvHw0
>>869
剣心verも欲しいw

874:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 01:26:37 kq0DJD7/0
>>869
かわえええええええwwww
ビブリオマニア、かなりの寒がりっていう再筆も入れてほいいわんvvv

875:訂正
10/12/29 01:27:07 kq0DJD7/0
再筆→再筆設定

876:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 13:32:06 niO/UqiW0
巴信者きもすぎわろた

877:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 13:53:45 udccKn4s0
AA職人さんも絵師さんもgjです!!
こんなに愛されて幸せものだね剣巴夫婦(n´∀`n)

そういえば昨日のJINを見てて思ったんだけど
野風ってなんだか巴に似てる‥
雪のように散っていく儚さというか

878:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/29 22:11:33 XQCM5Fph0
>>877
JIN放送当時もよく言われてたよそれ
自分も「雪になりたい・・」って台詞に巴を見たな

879:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 00:16:07 gAoGCvdk0
野風というか南方先生×ミキが剣心×巴っぽい

880:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 02:18:25 mfcEq3Rj0
許嫁を殺した人と結ばれた猿並みの性欲なあげく最後に足引っ張って
闘いの最中に割って入ってぶざまに死んだ人と一緒にされてかわいそう…。

881:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 08:59:36 wGrTUaXq0
>>877-879
前から言われてたけどぽいよねーw
時代的にも追憶編ともろ被りだから余計にそう見えてしまう
さきさんは女医の卵ってことで恵さん的だ

882:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/30 21:19:40 jOv/VCEZ0
JINそんな面白いのか 見てみようかな

883:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/31 00:11:08 x/ALaON20
>>882
うん!
追憶編が好きなら絶対嵌る世界観だと思うよ
最近のアニメの実写化作品では偉く水準高いドラマではないかと。

884:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/31 12:14:03 de/VmBCR0
JINもいいけど自分は総集編の龍馬伝に夢中ですた。。

大晦日!今日は剣巴夫婦が最後の夜を過ごした日でつね。。。

885:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/31 13:48:27 U55klmTUO
最後の夜か…。
なんか寂しいですね

886:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/31 14:42:03 wLUfvUNkO
キモエの賞味期限もあと1日

887:名無しさん@お腹いっぱい。
10/12/31 19:11:53 TH4ldW090
>>844
そういえば今日は二人の初夜であり最後の蜜月でもあるのか・・・。
悲しいけど二人がはじめて結ばれた夜だと考えるとキュンキュンしてくるw

888:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/01 00:06:54 /9jaD7B80
剣と萌えファンの皆あけおめーーーーーーー

今年も剣と萌えモエモエな一年でありますようにvvv

889:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/01 00:22:17 /xbQDvzQ0
剣心&巴さん
新年明けましておめでとうございます

890:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/01 01:08:01 7lfzGFfk0
あけおめ&剣巴初夜の余韻…w
今年はゲームありフィギュアありでるろ剣関連で祭りがたくさんありそうで今からwktk
追憶編関連でも何かサプライズがあること期待してます!!

891:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/01 02:52:05 +LRisMem0


           あけましておめでとうございます。
            
             ┏━━ / |━━━┓
             ┗┳┳━ |_| ━━┳┳┛
               ┃┃ /  ヽ     ┃┃
             ┏┻┻ |======| ━┻┻┓
             ┗┳┳ ヽ__ ¶_ ノ ━┳┳┛
               ┃┃   (/)     ┃┃
              ,. ┃┃   (/)    ┃┃
.             レ'⌒⌒ヽ.  (/) /⌒⌒ヽ。 
.             |  ノハノハ) (/) l 从从リ卅゚
    .○       トqリ ´‐`ル (/). |!´‐` |pノ       ○
    | |       リ!'^i 'y' iヽ. (/) ハ!'y'/jハス       ││
キ  ◯◯       ノ::::::| / |:l:ヽ(/)ノ::[三ノ::*:り       ◯◯  メo
.キo.│││      ヽ,;ノ|=∞|:|ノ(/)、_;|: く;::*ノ      │││oメ
.ヾキ│※│ メ    __,|::|「「「,|」_(/)_|!*;:."T~    キ │※│メ彡
. ヾキ※※メメ   ///// ノ,,,,,ヽ ////|   キキ※※メ彡
 ∵∴◎◎◎∵////////////  |   ∵◎◎◎∴∵
 ∵││◎││| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|   |  ││◎││∵
 └┴┴┴┴┘|      奉  納          |      └┴┴┴┴┘

892:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/01 09:46:20 /9jaD7B80
>>891
新年早々かわいいAAに癒されたw
あけおめ剣巴

893:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/01 14:08:50 s4ZhcRxH0
>>884
てことは今日は巴の命日ってことになるのか…
ラブラブな大晦日から引き裂かれた抜き身と鞘…
でもそんな悲恋を覆うほどに深く結ばれてる剣巴が大好き…(つω`)

>>891
普段よりおめかししてる夫婦が愛らしくてホッコリ癒された(*´ω`)

今年も剣巴ファンにとってよい年でありますように!

894:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/01 15:32:45 HbuNXEdY0
巴の手作りお節料理食べ過ぎて正月太りしてしまう剣心とか想像すると萌え

895:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/01 23:10:05 +pVavoXb0
>>891
可愛いw

二人が初詣行くとしたらベタに清水寺とかかな?
OVAベースに大津周辺なら石山寺あたりかな
普段より少し正装して二人連れ立って参拝に行く夫婦モエ
剣巴のことだから自分よりもまずお互いの無病息災を願掛けしたりするんだろうな
特に旦那のほうはそれだけじゃく夫婦円満、豊作、子宝etc…と山ほど祈願してそうだw

896:201
11/01/02 02:14:26 BAwuoJFx0

        【とある一夫婦の一風景:第四章 ~新年を迎えて夫婦愛 編~】





          ,.-、
   /⌒⌒ヽ  |/⌒⌒ヽ、    オショーガツダネ・・・トモエ・・・
   l  从 从 )│ ハ/lハノ |
   ゝ、l*゚ -゚ノ|. ト、 |*゚ -゚ル' シンネンデスネ・・・アナタ・・・
  ( /  Уヽレ  |/  У ヽ
   [|ヽ_人_ノ  ヽ_ノー―レ' 
   L. ___/    |___j__」


897:201
11/01/02 02:15:09 BAwuoJFx0
        ~ 新年を迎えて夫婦愛 編 ~



年の瀬も押し迫った大晦日
まるで人目を避けるかのような人里はなれた場所で住む
その年祝言を挙げたばかりの、それはそれは仲の良い一組の初々しい若夫婦がおりました


剣心 「……よし、これで大体片付いたかな」
巴  「はい、そうですね」
 所用でずれ込んでいた家の裏手にある納屋の片付けと掃除を
 大晦日になってようやく済ませ終わった二人は安堵したように息をつきました

剣心 「なんとか年内に済ませられてよかった。
    ………これでやっと肩の荷がおりて年を越せる。」
 そう言って真冬だというのに汗をかいてしまいすっかり埃まみれになった姿で
 抜刀斎こと剣心が自分の手で汗をぬぐおうとします

巴  「あ、あなた
    ………いけません、そんな汚れたままのお手で―(フキフキ)」
 そう言って剣心の年上の愛妻巴があわてて持っていた自分用の手ぬぐいで
 愛する夫剣心の顔の汚れを拭おうとします

剣心 「(遠慮して)………と、巴………い、いいよ、これくらい自分で――」
巴  「(即座に)………いいえ、ダメです。
    ………妻の私が側にいるのですから、こういうことは私に任せてくださいな。(キッパリ)」

剣心 「あ………い、いや、だから!?」
 なおも無駄な抵抗(!?)をしようとする駄々っ子のような剣心です。

巴  「…………………………(じぃぃぃぃ)」
 そんな剣心をひたすら無言で見つめ続ける巴さん。

剣心 「(ぎくっ)………あ、あ、あの。
    ………そ、それじゃ、お願いします。(汗)」
巴  「……………………………………(じぃぃぃぃ)」

剣心 「(ゴクリ)………え、えっと、そ、それじゃお願いしよう――かな。(ポツリ)」
巴  「………………………………………………(じぃぃぃぃ)」

剣心 「(ぎくぎくっ)………コホン。
    ………あー、そ、それじゃ頼む、巴。(オッホン)」
 そう言って気恥ずかしげに腕組みしながら
 愛妻の巴にむかって素直に顔や頬を差し出した剣心。

巴  「(ニッコリ)………はい、あなた♥」
 ようやくご機嫌(!?)が直ったらしく
 夫剣心の汚れた顔をその華奢な白い手に持った手ぬぐいで甲斐甲斐しく
 ごしごしと擦りはじめる巴さんでした。


―つづく

898:201
11/01/02 02:15:52 BAwuoJFx0
つづき


巴  「(チェックしながら)………はい、これでいいですよ」
剣心 「………あ、ありがとう、巴」
 さすがは大和撫子の巴さん
 テキパキと要領よく丹念に夫である剣心の顔を綺麗にし終えました。

巴  「いえ、その妻が夫の世話を焼くのは当然ですから(ポッ)」
剣心 「………と、巴。(ポリポリ)」
 後になって恥ずかしくなってきたのか
 少しばかり初々しく頬を染め恥らってしまう年上純情幼妻の巴さん。
 そしてそんな巴の仕草を見ながらこちらも照れ気味に頭をかく剣心なのでした。

剣心 「(ゴクッ)………あ、あの、巴。」
巴  「………はい?」
 急に改まった様子で剣心がぽつりと一言――

剣心 「あ、あの、その………ら、来年も、よろしく。」
巴  「(ニッコリ)………はい。
    ………こちらこそ、ふつつか者ですが、よろしくお願い致します。(ポッ)」



 一句

 ≪大晦日、納屋の中で育む愛、かな≫

 ……失礼。


剣心 「………………………」

巴  「………………………」

 しばしジッと見つめ合ったまま無言で愛を温め合う二人です。


剣心 「(ゴクッ)………あ、あの…巴………」

巴  「………は、はい。(ドキドキドキ)」

剣心 「(ゴクッ)………あ、あの、そろそろ、寝――」

巴  「………………。
    ………………………………え?」



 ………。


 ………………。


 ………………………………………。


 ――つづく

899:201
11/01/02 02:16:51 BAwuoJFx0
           /:::::::::/::::::::::::::::::::::::\
          ,{::::::::/:::::::::::::::::_,.y'´ ̄ ヽ、-―-、_,..,
          ,!:::::::{::::::::::::/      ::!:::      ヽ,  
          l:::::::::|:::::::∨.: .:     .:.:::}:.::.      ',      
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          |:::::::::ヽイ:::::::::::.:: .:.:|:::::|::::リト-キリ!|:::::::::::.. |
          ,i!::::::r/ |::::::{:::i!::::!:::!}:ノ}イ从  从|!::::::::::::::|
         ,イ:::::/ {  ハ::リハトN从ソ 」人_  _ 从::::::::::::::ト、 巴 あいしている
         ,从/ ∧ 从 ` ー--イ:::ト、   `  }:::::::::::::|ー'ヽ、
         /    ∧ ∨ ∨::::/::::::| ヽ - イ::::::::::::::::i―--}
         /    ! ∧ >'ー‐/::::::::ト  /、:::::::::::::::::::ヽ―-ト、
        / ゙i   i  y'´   /:::::::::|!、    }::::::::::::::::::::::゙、 ./ i 
        |  ゙i  ゙' ∨   /::::::::|i!i    /::::::::::::/:::::::::::∨  |
        |'⌒ー゙i、  .|  /::/i!::ハ::::|ヽ  /:::::::::/:::i!:::::::::::}  l
        l  i  ー┴ー从{__l|{ ト、::!>'゙:::::::::/:::::::::}!:::::i!::::| i゙  ……も、もう、しようのない人
        ト、 >――-ミ_  从 /::::::::::::;イイリノ:::/リ:::/|::ハ,,l゙ 
        {ン'゙ァ     _  `'<, {::::: ::::f:::从:::{ 从レ/ リ 
        !~//,彡 _,.、< \   ` <トN!从'"リハ  从  ゙l,


※注意:あくまで想像図です


900:201
11/01/02 02:17:51 BAwuoJFx0
つづき


 ………………………………………。

 ………………。

 ………。



そして無事、新年を迎えた翌朝――

剣心 「…………………(じぃぃ)」
巴  「………あ、あまり見つめないで下さい…な。
    ………その……は、恥ずかしい……ですから………(カァァ)」

剣心 「………いや、これはその………いわゆる夫としての特権、だし。(じぃぃ)」
巴  「………も、もう、あなたったら。(カァァ)」
 新春を迎えた寝床の中で剣心に見つめられモジモジと弄じらってしまう巴
 そう言いながらも見つめられる恥ずかしさに甘えるように夫剣心の胸にすがり付きます

剣心 「(抱き寄せにがら)………巴のカラダ、いつも温かいね。」
巴  「(背中に手を回しながら)………あなたも、温かい。」

 夫婦なればこそ寝床の中でもしっかりと肌を合わせ互いの温もりを確かめあう二人
 ―世間に許された夫婦であれば当然のことでしょう。

剣心 「………巴。その、せっかくだし、もう少し、このままで――」
巴  「ええ。少し、冷え…ますね。
    ………ですからその、もう少し温め合わないと、その――(ポッ)」
剣心 「………そ、そうだよな、巴。(ポリポリ)」
巴  「………は、はい。(ポッ)」

 昨日はまだ日の高いうちから早々に寝床に入ったはずの二人なのに
 なぜか少しばかり“遅く”目覚めた二人は
 未だ少し寒そうでもあり眠そうでもあり――中々寝床から出ようとはしませんでした。
 巴の方もいつになく積極的な剣心の態度に満更でもなさそうです。



 ………………………………。

 ………………………………………。

 ………………………………………………。


 ――つづく

901:201
11/01/02 02:18:34 BAwuoJFx0
休憩中のひととき


                          /.:: .:::: .:  .:::::. .::  :::.  ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                         ,'.::::: ,i::::,i゙::: .:::::,i!::::::::::.:.::::.::. ::::::::::::::::::::::i,:::::::::::::::::
 ―お腹、空きましたね     ,    |:::|:::::i:::::i:::i:.:::i:::i!:::::::::::::::::::::::. .::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::
                  , '     ゙i!゙i:::::|::::i!:::i:::::i!_|,|,,i!|;;_i!::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::
                , '        ゙i!i:::::::::::|::::',::::l_,.ム|,|_::i|゙'iト、::i:::::::::::::::::::::::::|=、:::::::::::    
              /           ヾ::iト、:i:::::ヽ:i! {;;レ'゙ リ|jノ|::::|:::::::::::::::::::::::::ト }::::::::::
             , '              ヽ \ ン      i!:|::::::|::::::::::|:::::::| } }::::::::::    
            ,/  .:                /       リ} ::::i!::::::::::!:::::,レ'/:::::::::::
            ,i!::::: ::: .: .: .:      .:    く        ノイ::::リ!:::::::/i:::/(ノ':::::::::::::
            i!|::::::::::.:: .:: .:::   .:   .:::::::::::::::::::::::::'、___      /,i!::/i::::::/,i゙/ ヽi!、:::::::::
            i!{:::::::::::::::::::::::  ,:'::: .:: .:::::::::::::::::::::::::::::',      / リ/ |:::/ i!/    j >、
            'i!'、::::::::::::ト、:::::,'::::::::::::::::::::::,::::::::::::::::::::::::}.    /  ノ i!/ ,!/
            ヽヾ::::::::什H、i:::::::::::/::,':::/|::::::,':::::::::::::::::ヽ ____ ,,.. ,ノソノ
              }:::::トi!弋;ァ',:::::::/!/j!イ-|!::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| イ
              /::::::{    '、∥リ ーッミル`メ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::i!  l      ,,,-ー'''"
            /::::::::::',   ,  ヽ    `ーヘメ彡:::::::::::::::::::::::::::::::::i! ,,i  _,、-'"`
           /::/:::::::/:::'、  /        彡彳ソ:::::::::::::::::::::::::::::j/ 'i,-'"゛
          /::::::/:::::::/::::::::'、 ー          /::::::::::::::::::::::::::/,/´
    ,> ' ¨ ̄ ̄ シ::::::::,'::::::::::,ハ ` =       イ:::::::::::::::::::::::::,//          _,,,,,,--
   /      ,/:::::::::∥ー '  'ト、    _ ,. ィ゙ /::::::::::::::::::::::,l'"        _,、-‐'"`
. , '       ,i!::::::::::i!{      ', `''''''      /:::::::::::::::::::/      ,,-''″
. ,'        |::i!:::::::|i!             イノ::::::::::::::/      ,/  
.,'         ゙i!i!:::::::|゙i!、             /::::::::::/      /
'           ヾ:::::i ヽ           /:::::::/      /   そ、そうだ
       ノ
      /                                こうなったらいっそ食べながら―

          ……お断りします



※注意:あくまで想像図です

902:201
11/01/02 02:19:16 BAwuoJFx0
つづき


 ………………………………………。

 ………………。

 ………。


巴  「………も、もう、あなたったら。(ポッ)」
 お昼過ぎになってようやっと剣心に解放(!?)された巴が
 寝床から起きて向こう側を向きながら帯を締めつつ弄じらいの一言をつぶやきます。

剣心 「………ご、ごめん、つい。(ポリポリ)」
巴  「(クスッ)………いえ、べつに怒ってるわけじゃありません。
    ………それに私たちは夫婦、なのですし。(ポッ)」
 顔を赤らめながらそうつぶやく巴。
 一体いつ寝たのかすら定かではないほど長きに渡った一夜だったようです。

剣心 「(ゴクッ)………そ、そ、そうだよね??
    ………それじゃ巴。 その、あの、も、も、もう一度だけ――」
巴  「………い・け・ま・せ・ん。(キッパリ)」
 調子づく剣心をすかさず嗜める賢妻の巴さんです。

剣心 「う………は、はい。」
 横目で巴に「メッ」とされてしまいしょげ返りながら肩を竦ませる剣心です。

 そんな剣心の様子を見て――
巴  「(ぽつり)………その、何にしましても先に村へ行って
    ………その、初詣を先に済ませてしまいませんと――」
剣心 「………え」

巴  「(カァァ)………で、ですから、その
    ………つ、続きの方は、それが終わってから…でも――」
剣心 「………………………。」
 不意の大胆な言葉におもわず思考回路が停止してしまったかのような剣心です。

巴  「(カァァァ)………も、もう、あなたったら
    ………こ、これ以上…女の私に……い、言わせないでくださ…い。(真っ赤っか)」
 そのまま巴は恥ずかしそうに向こうを向いてしまいました。

剣心 「(ゴクッ)………わ、わかった。
    ………そうだよね。よく考えたらまだ初詣も終わってなかったし――(ガバッ)」
 大胆(!?)な巴の一言を聞き
 急に勢いがついたようにガッと一気に布団から起き上がる剣心

巴  「(あわてて視線を逸らして)………あ、あなた。
    ………その、いくら夫婦とはいっても褌(ふんどし)ぐらい、ちゃんと着けてくださいまし。」
剣心 「……………あ……」
 巴に言われ、あわてて褌(ふんどし)を着けはじめる剣心。

 新年早々から早くもイチャイチャぶりを見せ付けてくれますこの二人
 何はともあれこうしてようやっと巴だけでなく
 まだまだ下心(!?)や未練(!?)たっぷりの剣心も寝床から完全に起き上がったのでした。


 ――つづく

903:201
11/01/02 02:21:05 BAwuoJFx0
つづき


そしてようやく食事を終えた二人



     ,.'  ,'   / , ' .,' .,' ,'               ゙::::.. ゙,::  ,
     /  /  ,.' / / /:./.::;' . .: .:  :. ',: ',  : ', ! ! ';:::::::. ';:.  ',
    ,':. ,'   ; ,' /:.:;::;'!i.::i|.::.:::::: : :. :i:. ! i i: i ; i:. i::';:::.. ';::. !
    ,'::::..:: .:  ; .::; ;'.;:/i:i !i::ii::ii.:i::::. : .:i: i::. i:::il ;'!ii /!::,'!:.i i::::!::::. ':::. ;
    i:::::::: .: : .: ::::i .;-H'_i;;;;_i''ト!i、!:::::.: ::;:.i十リ;z;;;i/;_メ'、i: i i::::i::::::. !:::;'
    i::::::::.:: : .:::::/!::i '"i':;;;;::ム゙ヽ!i、:::::::;::! il:'"i':;;;;;;:ゾ'ゞ!::!.i::::i::::::::i::/
    ':::::::::::.:: :::::i !i       ゙、ヽ::/ソ ノ      イ::'::i::::i::::::::i/
    .'、:::::゙、::. :::ト、!',        : ソ '        ,' i/i::/!::i:::::;':l
     ヽ::.゙、:::.:::!:lヽ',        ,'         / ノ' j::li:::;':::|
      ヽ! 、::::ト.i  ゙ 、     ヽ丶      /  ./''''!::ii:/:::::l
        ヽ::::i ヽ、 ` 、     、‐:::‐ァ    , '  イ:::::i:;'ノ':::::::|
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          ヾ      ! 、       ,  ' .::::l:::::::::il:::::l:::::i
                イ  ゙ 、....、 - '   /.:::::ト、::::::il:::::l:::::!
               / /|          /.:::::::::い::::i:::::::i::::i


             新年あけましておめでとう、巴


    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
    ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
    :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
    :::::::::::::::::::::::::::;::::::::ト、:::::::::::::::::ハ:::ハ::ハ::i:::::::::/i::::::::::::::::::::::::',
    ::::::::::::::ト、:::ト、::i::::::l_ 、::::::::::/ .}ノ }/´i:ハ::/`ト:::::::::::::::::::::::::l
    ::::::::::::::ヽヽ{ _.ヽヽ{_.` ヽ;::/ / .ノ,,../、、ノ‐、ノ /:::::::::::::::::::::l
    :::::::::::::{ヽヽ'',,、===、  メ :    ''゙゙゙゙゙゙゙゙`'ヽ/:::::::::::::::::::::::l
    ::::::::::::::',  ゛         :::       ノイ::::::::::::::::::::l
    ::::::::::ヽ、' ,           :::        l!:::::.::::::::::::::l
    :::::::::::::ト、'、``                   .l::::::::::l:::::::::l
    :::::::::::::i、 .ヽ         ー        ,i.l:::::::::l::::::::!
    ::::::::::::l!::::``''、       ー‐ -一     、i:::l!:::::::l:::::::;'
    ::::::::::::l!::::::::::::` 、       '''´     、' .i::l!:::::::l!::::;'
    .l::::::::::l!::::::::::::::::::`丶、          , '`  i::l!::::::::!:/
    . l::::::::::l!:::::::::::::::::::::'、 ` 、      .,-'´    il!:::::::l/
     l::::::::::l!:ヽ、::::::::::;;-',    `` '''' ´      .i::::::::l
      ',:::::::::l!  ,、-'´ / }             .l!::::::l!ヽ、::
      ',:::::::::',    '  ヽ            .}!::::::l  `
    .   ':::::::::',     ヽ、ヽ、       /


        あなた、今年も一年よろしくお願いいたします



   【とある一夫婦の一風景:第四章 ~新年を迎えて夫婦愛 編)~】終――by201

※快くAAの使用を許諾して下さったAA職人様に心からの感謝を!m(_ _)m

904:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/02 02:35:49 BAwuoJFx0
急に書きたい衝動に駆られ即興で書いちゃいました


どうか本年も一年よろしくお願いいたしますm(_ _)m  by201

905:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/02 08:49:15 8E5j1xb10
>>896-940
久々の新作gj!!!
新年早々何やってるんですかこのおませさん夫婦はwww
AA挿入されると想像力が掻き立てられていいねwww

906:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/02 09:37:11 dT3D48HZ0
急に伸びてるからまた嵐さんがハッスルしてるのかと思ったw

>>896-940
新年初の萌を頂きました
大好き職人さん

907:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/02 11:47:51 3kDkWC05O
新年も下心たっぷりな剣心いいよーいいよー
なんせ二人とも思春期真っ盛りなんだから仕方ない(笑)
年明け早々素敵すぎるSS投下乙です!

908:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/02 18:13:03 xYZS0yR/0
>>889のAAがいい味出してるw
SS職人さんもAA職人さんもGJ

909:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/02 18:13:23 xYZS0yR/0
889だった

910:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/02 21:50:00 5iM6dpx4O
新年早々オナヌーSS(笑)他にやることないの?wwwww

911:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/02 22:06:59 ej5K+RtU0
SS職人とAA職人の見事なコラボ…萌えたぜよ>>896-940

912:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/03 22:29:01 0N6IqH8K0
>>899
しようのない人って台詞が色っぽいし、巴ならリアルにいいそうな台詞だ(萌)
所々に入る作者さんの一句も雰囲気出ててイイね!次回作も期待させてください

>>894
関西出身の剣心と関東出身の巴では
お節やお雑煮の風習も全然違うんだろうな。

それでも巴の振る舞う美味な正月料理をガツガツ頬張る剣心に
剣心の舌に合うようにと関西風の味付けで工夫を凝らす巴

お互いを思いやりながらほっこりする新年を過ごす二人が想像付く

913:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/04 10:52:25 WoJ2mOyL0
>>912
しかも巴は御家人のお嬢様育ちだから作るお節も豪勢そう
育ちの悪かった剣心はさぞ面喰ったことだろうw

914:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/04 17:37:38 72CVDk500
>>896-903
新年早々一緒に暮らす恋人もいなくて一人で必死にSS書いてお疲れ様ですwwwwwwwwwww

915:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/04 22:01:58 djJqDKgq0
剣巴大好き^^
萌え萌えなSSとAAで溢れるこのスレも大好き^^

>>913
巴はおろしにする大根がないことを味気なく思っていたけど
剣心はそんなこと気にならないって感じだったしね。
こういうところにも二人の育ちの違いが良く出てるとオモ。

916:201
11/01/05 04:01:25 AfxjOyOQ0

   【とある一夫婦の一風景:第四章 ~新年を迎えて夫婦愛 (初詣編)前編~】



   オゾウニか

    モウ オショウガツダネ トモエ
     .        
     .   ,.、
        レ'⌒⌒ヽ.             /⌒⌒ヽ  ハヤクシナイト ヒガクレマスヨ
         |  ノハノハ.)            l 从从リ !
         トqリ*´‐`ル         ∬  |!´‐`*|pノ
         リ!'^ヽVハ     __    ,;'"゙;, ハ!V(^)ハス ,____
        ノ.:::: /.:: l '、  .〉〈    てフ'´ [三.(i`:::り |:=====:|へ,
      .|\ ̄[_>゜)#彡]. ̄〈__,〉\.    `ヾ/:::::: ヽ_,,ノ |=====:|\.\,
 ──ー| ヘ________.\─(;;::、::.::__」フ |_r--t_,|  \,>
      .|_.,| |_,,|_、と〉;;,ノ  |_|   |__|


917:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 04:02:08 AfxjOyOQ0

          ~新年を迎えて夫婦愛 (初詣編)前編~



剣心 「急ごう………すっかり予定が遅れてしまった。」
巴  「………はい、そうですね…….」
 ようやく新年はじめての食事を終え新年の挨拶を済ませ終わった二人は
 当初の目的どおり少し下りた所にある村まで初詣のため一緒に出かけることにしました。

剣心 「まだ間に合う、な………その、すまない。今朝はすっかり―」
巴  「………お、思い出させないでください………もう。(カァァ)」

 なるべく“そのこと”には触れずひたすら先を急ぐ二人です。
 歩きにくい雪道のせいもあってか、なぜか二人揃って共に疲れが見えるようでした。

※なぜ疲れているのか?。。。などという野暮な事は一々詮索してはいけません、はい。


剣心 「……………….(ちらっ)」
巴  「………?」
剣心 「(ギクッ)………あ、いや!? ………な…何でも……ない。」

 後ろから付いてくる少々疲れ気味な妻の巴を気にしつつ
 さすがにちょっと羽目を外しすぎたかと剣心も今頃になって少し反省はしているようでした。

 けれどもその一方で二人にとって
 一番最初の正月の良き思い出になったとも考えてしまう剣心なのでした。。。やれやれ


 ………………………………。

 ………………………………。

 ………………………………。


剣心 「………よし、そろそろ見えてきたな。」
 日頃から村へ薬を売りに行ったりもしている剣心が
 やがて遠目に見えてきた村を見やりながら安心させるように巴に声をかけます。

巴  「よかった。………意外と早く着きましたね。」
剣心 「ああ。雪道だけど下り坂だったし、そのせいもあるだろう。」

 そうこうしているうち二人はようやく村へたどり着きました
 目的はもちろん村のお宮で新年初のお参りを済ませるためです

剣心 「いつもは寂れた村だけど
    ………さすがにお正月ともなると少しは賑やかになるようだ。」
巴  「ええ、そうですね。」

 全世帯合わせても二十軒にも満たない小さな村
 そんな村の奥にあるお宮の方から聞こえてくる賑やかな奉納神楽の響き。
 そこを中心に集っているらしい多くの村人たちや正月から元気一杯の童や童女たちの声―。

 珍しく賑やかな周りの光景に目をやりつつ、二人は連れ立って村へと入って行きました。


――つづく

918:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 04:03:04 AfxjOyOQ0
つづき

 ―ワイワイがやがや


村人1「おんやまぁ? 誰かと思えばあんた薬屋さんじゃないかね。」
 村へやって来た二人に気づいた村人の一人が剣心たちに声をかけてきます。
 とくに剣心はたびたび村へ
 薬を売りに来ているので村人たちにもすっかり顔は知られています。

剣心 「やぁこれはどうも。………新年あけましておめでとうございます。」
巴  「……本年もどうか、よろしくお願いいたします。(ぺこり)」
 剣心に続いて妻の巴も折り目正しく頭を下げ村人たちに挨拶をする。
 初詣目的ではあるが、ついでに村人たちへの新年の挨拶も兼ねている事は言うまでもない。

村人1「いやいや、こちらこそよろしく。
    ………今日は奥さんも一緒かね?
    たしか前に何回かお会いしたね。えっと名前はたしか―」
巴  「………巴と申します」

村人1「そうだったそうだった。―巴さんだったな。
    ………それにしても、あいかわらず別嬪さんだねー、奥さんは。」
巴  「………い、いえ、そんな。(ポッ)」

村人2「ほんに、ほんに。
    ………薬屋さんが毎度々々張りきって薬を売りに来るのも、こりゃ無理ないわ。」
村人3「あはは、全くじゃなぁ。」
剣心 「い、いや、これは………まいった、な。(ポリポリ)」

 二人仲良く連れ立っているのを村人たちにからかわれ。
 巴はもちろん剣心も照れるばかりだった。
 若い美男美女の組み合わせは嫌でも人目を引き、たちまち周りに人が群がりはじめました。

女房1「おやまぁ、巴さんじゃないか
     ………今日は旦那さんと一緒なのかい?」
巴  「え、ええ………その、初詣にやって来たんです。(ポッ)」
 たまに巴も剣心と一緒に村へ買い物をしにやって来るので何人か顔見知りの人がいます。

女房2「あいかわらず仲良いね~羨ましい。
    ………あんた達を見てると、なんだか昔を思い出しちゃってね。
    これでも昔はこのあたりで一番の別嬪って言われてたんだよ~。(遠い目)」
村人4「はは、今は丸っきり昔とは変わっちまってるけどな。」

巴  「まぁそんな、おかみさんは現在もとてもお綺麗です――ね、あなた。(ちらっ)」
剣心 「(コホン)………あ、ああ、うん、そう…だね。
    ………いや、さすがに一番と呼ばれただけありますよ。(ポリポリ)」
女房2「(頬に手をやって)………あらまぁ、やだよ、こんなおばさん掴まえてさー!
    ………嬉しいけど
    そういうことは隣にいる奥さんに言ってやるもんだよ、やだよぉ。(ぽっ)」
全員 「(一斉に)………あっははは―」

 祝言を挙げ人里はなれた里山の一軒家に越してきて以来
 今やすっかり本業(!?)となった薬を売るため定期的に村へやって来ていることもあってか
 剣心たちもいつの間にかすっかり村人たちに溶け込んでいるようです。


 ――つづく

919:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 04:04:21 AfxjOyOQ0
つづき

 村人たちに新年の挨拶をすませた二人は本来の目的である初詣を済ますため
 山間の村の奥にある山の鎮守へと足を伸ばしました

剣心 「(手を伸ばして)………さ、つかまって。」
巴  「(差し出された手を握って)………す、すみません、あなた。」

 さほど高いわけではないが急な角度の続く石段に、おもわず剣心が巴に手を差し伸べる。
 差し出されたその手をしっかりと握りしめながら
 滑らないよう一段ずつ石段を登る巴とそれに合わせてゆっくり登ってゆく剣心。

巴  「(クスッ)………たしか前にも、こんなことがありました…ね。」
剣心 「ん? ………ああ、あれか。
    ………浄土寺近くの“耳だれ不動”に行った時の――」
巴  「え、ええ。………祝言を挙げて間もない頃に。.(ポッ)」

 剣心と巴が祝言を挙げ間もない頃
 ついでだからと、富川磨崖仏――俗に「耳だれ不動」の愛称で親しまれている
 石窟の阿弥陀三尊不動明王を大津へ下りて行く途中足を伸ばして観に行った時のことが
 二人の脳裏にまざまざと蘇ってきます。

 やがて全部で150段ほどある石段を登りきると
 ようやく山の中腹の一区画にある小じんまりとした小さな社に辿りつきました。


 ――チャリチャリーン

 ――パンパン


 境内の前で二人並んで共に手を合わせ、神様に新年の挨拶を済ませます。

剣心 「(コホン)………巴は、その、なにかお願い事した?」
巴  「え………あ、はい。――その、一応。(ポッ)」

剣心 「………へぇ、どんな事をお願いしたのかな?」

巴  「え………そ、それは、その――(カァァ)」
剣心 「………?」
巴  「(慌てて手をふって)………い、いえ、その、何でもありません。(カァァ)」

剣心 「………巴?」
巴  「(少し考えてから)………あ、あの、そのぉ……….
    ………あ、あなたはまだ………その、ほ、欲しくない……ですか?」
剣心 「(ドキッ)…………えっ?」

 果たして巴は神様にいったい何をお願いしたのでしょうか?


――つづく

920:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 04:05:11 AfxjOyOQ0
つづき


剣心 「………………………………。」
巴  「………………………………。」

 ………………………………………。
 ………………………………………。

巴  「………あ、あの………欲しく…ない、ですか?(ちらっ)」
剣心 「(ゴクッ)………そ、そ、それは――欲しい。」
巴  「……あ……………。(真っ赤っか)」

 ………………………………………。
 ………………………………………。

剣心 「………………………………。」
巴  「………………………………。」

 ………………………………………。
 ………………………………………。

剣心 「(コホン)………お、俺は――欲しい。」
巴  「(ニッコリ)………は、はい。
    ………私も、欲しい――です。(ポッ)」

 ………………………………………。
 ………………………………………。

剣心 「…………と…巴…………。(じぃぃぃぃぃぃ)」
巴  「…………あな…た………。(じぃぃぃぃぃぃ)」

 しばし人目も忘れてジーッと見つめ合ってしまう二人。

 ………………………………………。

 そして、どちらからともなく二人の唇が近づいていき――

 ………………………………………………。

 ………………………………。

 ――ちゅっ♥


 そんな二人をまるで祝福するかのように
 ふいに日差しが周りを照らし村全体にひとときの温もりと明るさをもたらしました。
 どうやら神様も、らぶらぶで熱々なうら若き夫婦にすっかり当てられてしまったようです。

 ――とその時


※1  「や~い、見たぞ見たぞ~!
    ………この眼でしっかり見たぞ~!」
※2  「へへ、見させてもらったで~」

剣心 「なっ!? 何者だ!」

――つづく

921:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 04:05:56 AfxjOyOQ0
つづき

 ――やがて
 ザザッと草葉の陰から出てきた一団が姿をみせました

童3  「にいちゃんたち、ここで何やってんの?」
童女1「見たじょ見たじょ~!」
童4  「すけべぇなことしてたら、うちのおっ母ぁに言いつけるぞー!」
童女2「言うじょ、言うじょー!」
 草葉の影から観察(!?)していた村の子供たちが一斉に出てきて二人をからかいます。

剣心 「な、な、なにを言ってるんだ!?
    ………こ、こ、これは、その………ち、違う! 違う、違う。(汗)」
巴  「そ、そ、そうです。
    ………あ、あの、私たちは………そ、その………あの。(カァァァァ)」
 剣心と巴があわてて否定しようとするものの当然ながらあまり説得力(!?)はないようで―。

童女3「こんなん初めて見た。 うちも大人になったら、こんな事するの?」
童1  「当たり前や。………それが大人になるってことやからな!」
 子供たちのリーダーらしき童が胸を張って女の子に教えてあげます。

剣心 「(ゴクッ)………だ、だから、違うんだ。 その、俺たちはただ――」
童女4「(キョトンとして)………ただ?」
剣心 「あ、いや………だ、だから――(ちらっ)」
巴  「(コホン)………あ、あの、その、違うんです。
    ………私たちはただ、お互いの顔が………そう、お互いの顔を見比べて――」
剣心 「そ、そうなんだ!
    ………じつは、ちょっと顔が汚れてしまったから巴に見てもらってたんだよ。(汗)」
巴  「そ、そうなんです………ええ。(汗)」
 剣心も巴も必死にはぐらかそうとしますが、どう見ても苦しい言い訳でした・

童1  「嘘だーい。………じゃ何で、おばちゃんの口を『チュ~ッ』てやってたんだよー?(ニヤニヤ)」
剣心 「………なっ!?」
巴  「(口元を両手で塞いで)………ま、まぁ、どうしましょう?(カァァァ)」
 まさかそんなところまで見られていたとは思いも寄らず二人はすっかり慌ててしまいます。

巴  「あ、あなた? 早くなんとかして下さいまし??(くいっくいっ)」
剣心 「(頭をかきながら)………い、いや、しかし?
    ………そ、そんなこと言われても………こ、困ったなぁ。(ポリポリ)」
 恥ずかしいやら何やらで二人はすっかの困り果ててしまいました。

童1  「へへ、黙っててやってもいいぜ?
    ………特別に一人につき飴玉三つで手を打ってやるよ――どう?」
童女 「ねーねー、買って買ってー?
    ………でないとおじチャンとおばチャンが神様の前でチューしてたって言いふらすよー?」

剣心 「う、うーん、仕方ないな。
    ………わかった。 その代わりこの事は内緒で頼むよ?」
童1  「ああ、いいぜ。
    ………その代わり、飴玉四つにしてよ。――絶対黙っとくからさ?」
 どこまでも商魂たくましい童たちです。

剣心 「くっ………し、仕方ない。それで手を…打とう。(ピクピク)」
巴  「………………。」
 さすがの剣心も巴も子供たちの前ではお手上げのようです。

――つづく

922:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 04:06:56 AfxjOyOQ0
つづき


 ――ワイワイ、がやがや

 新年初の参拝をすませ
 何人かの村の子供たちと一緒に石段を下りてきた剣心夫婦と子供たち
 さっそく露天の出ている広場へと向かいます。

童1  「ほらほら、薬屋の兄ちゃん早く早く!」
剣心 「(袖を引っ張られつつ)………わ、わかった、わかった。」

童女1「ほら、おばちゃんも、はやくぅ~(くいっくいっ)」
巴  「(クスッ)………はいはい。
    ………それとあと、ちなみに『お姉さん』ね?(にっこり)」
童女2「はーい、お姉ちゃんだ、お姉ちゃんだー!」
 男の子は格好いい剣心に
 女の子は美人の巴に手を引いてもらって、とても嬉しそうです。

 元気一杯の童(わらわ)たちに感化されたのか
 普段わりと物静かな性質の巴も珍しく子供たちと一緒にはしゃいでいます。

 将来こんな元気一杯な子供が持てたら―。
 もしかすると内心ひそかに、そんな事を考えたりしているのかもしれませんね。

的屋 「毎度。………さぁさぁ飴玉買っておくれ。」
 大勢の子供たちを引き連れた剣心たちを見つけた飴玉売りがさっそく声をかけてきます。

童1  「ほらほら、約束だろー?」
童女1「はやくぅ、買って買って~。(つかんだ手をブンブン)」

 目の前にある美味しそうな飴玉を見て
 いてもたってもいられなくなった子供たちが一斉に剣心たちを見つめます。

巴  「………あなた。お約束ですから。」
剣心 「う、そ、そうだったな。
    ………仕方ない、一人四つずつで全部で七人いるから――」
 仕方なく的屋の人にお金を払って
 約束どおり子供たちに四つずつ飴玉わ渡してやります。

童1  「お!? あんがとよ!」
童2  「………じゃあな、薬屋の兄ちゃんたち!」
童女1「おば………とと、じゃなかった、お姉ちゃん――バイバイ!」
巴  「(クスッ)………はい、さようなら。」

 約束どおり飴玉を貰った童たちが、さっそく次の目標地点に向かって駆け出して行きます。
 いつの世も元気一杯な子供たち。

 ようやく子供たちに開放された二人――嬉しいような、寂しいような。


 ―壁に耳あり障子に目あり
 ある意味これはこれで≪自業自得≫と言えなくもありません。(合掌)――チーン

 剣心さん、そして巴さん
 人生、何ごとも試練。。。いや≪経験≫です。


 (コホン)――というわけで、はい。。。次からは気をつけましょうね☆

923:201
11/01/05 04:07:41 AfxjOyOQ0

【そう遠くない二人の未来予想図】※あくまで想像です




       ナマエハナンテツケヨーカ
     .   ,.、
        レ'⌒⌒ヽ.       /⌒⌒ヽ
        |  ノハノハ.).     l 从从  l
        トqリ*´‐`ル   __ |!´‐`*|pノ アカチャンデキマシタ........
        リ!'^ヽVハ. /ノヘゝハV/ jハス
        ノ.:::: /.:: l ', i)\´-`)三ノ ::り
.        ヽ,,ノ====|ノ. ヽ__ ̄⊂ヽ;:.  ノ
          |!: ::. .::|   'ー―|!: ::."T~
          ハ、____|.      ハ、____|



    ……いつの日か、こんな日々がやって来るると良いですね☆



   【とある一夫婦の一風景:第四章 ~新年を迎えて夫婦愛 (初詣編)前編~】終 by201

924:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 04:10:01 AfxjOyOQ0
追記

【耳だれ不動/富川磨崖仏[みみだれふどう/とみかわまがいぶつ]】
正式名称:阿弥陀三尊不動明王磨崖仏
大津市富川 不動明王 阿弥陀三尊磨崖石仏

 剣心が巴の手を引いて石段を登って行った先にあったあの石窟仏
 OVA3巻冒頭で巴が手を合わせていたあの場所ですが
 富川磨崖仏。――俗に『耳だれ不動』と呼ばれる大津の南に位置する名所だと確信しました
 気になる方は「耳だれ不動」もしくは「富川磨崖仏」で検索してみてください
 きっと納得していただけるハズだと思います

 OVAを観ると剣心と巴は里山の一軒家から北側へ
 自宅 → 耳だれ不動 → 琵琶湖(瀬田?) → 大津という順に回っているようですね

 ―以上の事から
 おそらく剣心たちは大津の南側の山奥のどこかに住んでいた物と推察されます


※後編アリマス(近日中に投下予定です) by201

925:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 11:29:15 FMoBdhiT0
うわーい!長編キター

926:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 12:08:35 BMH9Bj8+0
>>918-924
長編乙乙乙!!
イチャラブ夫婦の初詣萌え(***´ω`)

耳だれ不動にまで触れてあって嬉しい
この話を知ってるとは、作者さんは結構古株の剣巴ファンだね?藁
後半も期待してるよ~ノシ(もちろんR18な内容のものをw)

927:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 15:24:07 QBTBjPkn0
>>918-924
早速続編とは仕事が早い!gjです!
子宝祈願するラヴラヴ幼夫婦かわいすぎるw
童1の性格がなんだか縁みたいで笑ってしまったw
耳だれ不動/富川磨崖仏の丁寧な解説も乙です!
これテンプレに入れたいですね
あの石仏は前に一度本スレでも写真と共にうpされたことあったから知っていたけど
新婚旅行の詳しい経路や剣巴が住んでいた地区の方角とかまではわからなかったからすごく貴重な情報だ。。

928:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 21:37:44 Yth9TvwD0
>男の子は格好いい剣心に
>女の子は美人の巴に手を引いてもらって、とても嬉しそうです。

なんて羨ましすぎる子供達・・・

挿絵ならぬ挿AAもかわゆすvvv
AAが多い剣巴ならではのSSだね
二人の所在地等OVAでの設定や背景も織り交ぜてるところも (´∀`)b グッジョブ!!
後編も楽しみにしてるでござるよ

929:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/05 22:29:01 /qYwtBXtO
耳だれ不動 → 琵琶湖(瀬田?) → 大津の経路で観光したくなったw

930:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/06 00:15:11 Yo5Kq7Kf0
>>896-940
>>918-924
新年初萌え
ごちになりやした

931:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/06 02:31:58 MvRzDZR90
>>929
同じくノシ
剣巴夫婦縁の地を巡るツアーとかあったら真っ先の応募するw

932:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/06 22:25:21 k+nftvk1O
追憶編効果で大津って何気に脚光浴びてると思うな
行くか?大津へで検索かけると結構な数ヒットする上にるろ剣と全く関係ないようなサイトも多くてびっくりw
耳だれ不動も剣巴効果で新たなパワースポットとして注目を集めたら面白い

933:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/07 01:09:05 3xiEm4vV0
縁が暴走したのって巴が幼い縁のアフターケアを怠ったせいだろ
思い込みが激しいって分かってるんだったらちゃんと誤解を解いとけっつーの
そうすりゃ縁があの場面を見てしまってもあそこまで剣心を憎むことはなかったかもしれない
弟は適当に追い返しておいてその夜に夫とイチャコラしてるなんて無責任のヤリマンすぎる


934:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/07 02:47:02 w9co7n0HO
>>932
大津に関する記事があるブログでも頻繁に目にするフレーズw>行くか大津へ
OVAにも関わらず一般への認知度高いよなぁ

935:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/07 15:55:37 2xKrClKF0
>>932-934
へ~なんか嬉しいね
大津へ観光に行ったら「行くか大津へ!」って叫んでる人に一人は遭遇しそうw


なんとことを思っていたら今週から始まる大河ドラマの江の舞台も大津だという情報が耳に入り運命感じてしまった・・・









936:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/07 18:10:35 Rz0RV+sa0
       ____
     /_ノ ' ヽ_\
   /(≡)   (≡)\    
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   あなた~♪
  |     |r┬-|     |   
  \      `ー'´     /    
       巴 
 
      15年後         
        ↓
    
      / ̄ ̄ ̄\
    / ─    ─ \    
   /  (●)  (●)  \.  
   |    (__人__)    |  若い娘に取られちゃった・・・
   \    ` ⌒´    /
   /              \
       巴



937:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/07 19:11:20 RPiIMHss0
          / ̄ ̄\
        .ノ  \,_.  .\    巴…
       (ー)(ー )    |    君がいれば俺は薫殿を捨てられる
     / ̄(__人__) //// |    君の幸せは俺が守る…
   /  _ノ .ヾ⌒ ´     |    
  /   ゚⌒  {      .  /   
  | ///  (__人\    .カ  
  \     ` ⌒´ン     .ノノ ギューッ ハイ…あなた…

   /  ̄   ./  . .. し}
     .(⌒二_⊿ニ⌒)  .i

           ____
       /:::::バ薫:\
      /::::::─三三─\
    /:::::::: ( ○)三(○)\   
    |::::::::::::::::::::(__人__)::::  |  
     \:::::::::   |r┬-|   ,/ 
    ノ::::::::::::  `ー'´   \
  /:::::::::::::::::::::            
 |::::::::::::::::: l               

938:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/07 19:30:51 zEMYlYc80
>>935
マジか!それは見るしかない

>>934
つべやニコが一般に浸透したこともあって追憶OVAも一気に認知度上げたんだと思う
あの台詞はOVA限定だから原作しか読んでない人は知るよしもないしな
アニメやるろ剣に興味のない層にも関心を持ってもらえるのは名誉なことだ。
後世に残すべき傑作だしどんどん人目に触れて欲しい。

939:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/07 19:36:21 3xiEm4vV0
>大津へ観光に行ったら「行くか大津へ!」って叫んでる人に一人は遭遇しそうw



やっぱり巴信者って頭がおかしい精神障害者なんだ。



940:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 00:23:47 quJoT3Vt0
大津って時代劇では十八番名所だからね
追憶編の舞台になって若い層にもアピールできたんじゃまいか

>>935
自分も大津へ行ったら絶対に叫ぶw
るろ剣ファンならやらずにはいられないだろうな

941:201
11/01/08 06:26:48 zoxZW9Jb0

   【とある一夫婦の一風景:第四章 ~新年を迎えて夫婦愛 (初詣編)中編~】





          ,.-、
   /⌒⌒ヽ  |/⌒⌒ヽ、    ヤレヤレ・・・トンダサイナンダッタネ トモエ・・・
   l  从 从 )│ ハ/lハノ |
   ゝ、l*゚ -゚ノ|. ト、 |*゚ -゚ル'
  ( /  Уヽレ  |/  У ヽ ・・・・・・・・・・・
   [|ヽ_人_ノ  ヽ_ノー―レ' 
   L. ___/    |___j__」


942:201
11/01/08 06:27:29 zoxZW9Jb0

          ~新年を迎えて夫婦愛 (初詣編)中編~


 飴玉をもらった村の童(わらわ)たちも去ってしまい急に暇になってしまった二人。

 ようやく子供たちに開放された二人、でしたが――はてさて嬉しいような、寂しいような。

 ―まるで一瞬の嵐のようなひとときでありました。

剣心 「(フッ)………やれやれ、ひどい目にあったな。」
巴  「(クスッ)………ええ、そうですね。
    ………次からはちゃんと見つからないよう気を付けないと――」

剣心 「………………
    ………………………………え?」
巴  「………あ………(慌てて口をつぐんで).」


 ………………………………………。

 ………………………………………。

 そして、しばしの沈黙の後

剣心 「(コホン)………そ、そうだな。
    ………つ、次からはその………ちゃんと気をつけない、と。(ポリポリ)」
巴  「………え、ええ、そう…ですね。(ポッ)」

 ………………………………………。
 ………………………………………。

剣心 「………………………………。」
巴  「………………………………。」

 ………………………………………。
 ………………………………………。

剣心 「………ふ、ふうふ………だし、ね。(ポリポリ)」
巴  「………そ、そう…です……よ、ね。(もじもじ)」

 ………………………………………。
 ………………………………………。

 ………………………………………。

 ………………………ごくり。

剣心 「(ゴクッ)………と、と、とも……….(恐る恐る顔を―)」

巴  「(冷静に手のひらで遮って)
    ………どうやら、なにも反省なさっておられないようですね。」

 近づいてくる唇を冷静に手で押し返しつつ
 少し呆れたような表情で巴が暴走気味の夫剣心をピシャリと嗜めます。

――つづく

943:201
11/01/08 06:28:10 zoxZW9Jb0
つづき


 ………………………………………。

 ………………………………………。


 しばし夫剣心へのお小言が続いた後―

巴  「………ほんとうに、反省、なさってくださいね。(メッ)」
剣心 「(うな垂れて)………う、は、はい。
    ………以後、気をつける…よ。 いや、気をつけます。(しょぼーん)」

 目立たない場所に行って珍しく切々と説教する巴に、さすがの剣心も頭が上がりません。
 なんだかんだ言って肝心な部分では
 どうしても年上妻の巴に主導権を握られてしまいがち(!?)な剣心でした。

     :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
     :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
     ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
     :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
     :::::::::::::::::::::::::::;::::::::ト、:::::::::::::::::ハ:::ハ::ハ::i:::::::::/i::::::::::::::::::::::::',
     ::::::::::::::ト、:::ト、::i::::::l_ 、::::::::::/ .}ノ }/´i:ハ::/`ト:::::::::::::::::::::::::l
     ::::::::::::::ヽヽ{ _.ヽヽ{_.` ヽ;::/ / .ノ,,../、、ノ‐、ノ /:::::::::::::::::::::l
     :::::::::::::{ヽヽ'',,、===、  メ :    ''゙゙゙゙゙゙゙゙`'ヽ/:::::::::::::::::::::::l
     ::::::::::::::',  ゛         :::       ノイ::::::::::::::::::::l
     ::::::::::ヽ、' ,           :::        l!:::::.::::::::::::::l
     :::::::::::::ト、'、``                   .l::::::::::l:::::::::l
     :::::::::::::i、 .ヽ         ー        ,i.l:::::::::l::::::::!
     ::::::::::::l!::::``''、       ー‐ -一     、i:::l!:::::::l:::::::;'
     ::::::::::::l!::::::::::::` 、       '''´     、' .i::l!:::::::l!::::;'
     .l::::::::::l!::::::::::::::::::`丶、          , '`  i::l!::::::::!:/
     . l::::::::::l!:::::::::::::::::::::'、 ` 、      .,-'´    il!:::::::l/
      l::::::::::l!:ヽ、::::::::::;;-',    `` '''' ´      .i::::::::l
       ',:::::::::l!  ,、-'´ / }             .l!::::::l!ヽ、::
       ',:::::::::',    '  ヽ            .}!::::::l  `
     .   ':::::::::',     ヽ、ヽ、       /
     

  ………はい ではお小言はここまでです

  気を取りなおして またどこかへまいりましょう


    ,':. ,'   ; ,' /:.:;::;'!i.::i|.::.:::::: : :. :i:. ! i i: i ; i:. i::';:::.. ';::. !
    ,'::::..:: .:  ; .::; ;'.;:/i:i !i::ii::ii.:i::::. : .:i: i::. i:::il ;'!ii /!::,'!:.i i::::!::::. ':::. ;
    i:::::::: .: : .: ::::i .;-H'_i;;;;_i''ト!i、!:::::.: ::;:.i十リ;z;;;i/;_メ'、i: i i::::i::::::. !:::;'
    i::::::::.:: : .:::::/!::i '"i':;;;;::ム゙ヽ!i、:::::::;::! il:'"i':;;;;;;:ゾ'ゞ!::!.i::::i::::::::i::/
    ':::::::::::.:: :::::i !i       ゙、ヽ::/ソ ノ      イ::'::i::::i::::::::i/
    .'、:::::゙、::. :::ト、!',        : ソ '        ,' i/i::/!::i:::::;':l
     ヽ::.゙、:::.:::!:lヽ',        ,'         / ノ' j::li:::;':::|
      ヽ! 、::::ト.i  ゙ 、     ヽ丶      /  ./''''!::ii:/:::::l
        ヽ::::i ヽ、 ` 、     、‐:::‐ァ    , '  イ:::::i:;'ノ':::::::|
         ゙、'、    ゙ 、          / /.:|:::::ノ'i:::::::::::i

  ………あ、ああ、そうだな


――つづく

944:201
11/01/08 06:28:52 zoxZW9Jb0
つづき

 やがて気を取り直した二人は
 せっかくなのであちこちに出ている露店巡りをすることにしました。

 ――パチパチパチ

                   スケサンカクサン
                     __
 ゴインキョ    |   ∧ ∧     /__ゝ     。...  ∧ ∧   エエイ ヒカエィィ
         |  ( ゚Д゚ )     (´m` )   區|⊂( ゚Д゚ )
         ¢匸 トy/勹つ   / ト∨/勹O  丁 l__,ヾy/_勹⊃  ヒカエオロォォーー
          ~L7二」    とリ=ツ=Lゝ||      |_l__|~
             ∪∪      (__(_)∥      ∪∪

                                    いよっ 大津いちぃぃ~!!
     イヤイヤ コチラコソ
  ,,          ,    ,,,,    ,,、,、,,,  ,,,,,,   ,,,,  ,,、,、,,,
,,,,,    ∧_∧ コトシモイチネン ヨロシュウニー,,,,,   、     ,,,,,,,, ,,,,,,,, ,,,,,
 ,,,   ( ´∀`)___,,,,___,, ∧_∧ ウーム コレハマタ・・・____,,
  / ̄ ( つ日ヽ   ∧_∧    (    )               /
/    (__))   (´∀` )   (    )     ∧_∧∧_∧ / オメデタイモナー
 ∧_∧∧_∧ドーゾ (日ノ )  | | |     ( ´∀`) ´∀`)
 ( ´∀`) ´∀`)    ((__)  ,(_(_) (○)⊂   )つ日⊂ ) モーナー
―(つ⊂  ) つ⊂ )――――――ヽ|〃(⌒)(⌒) (⌒)(⌒)


 ――ワイワイ、がやがや


剣心 「………それにしても賑やかだな」
巴  「(クスッ)………そうですね。なにか買ってもよろしいですか?」
剣心 「ああ、いいよ。………少しはお金も持ってきたし。」

巴  「(あ、ありがとうございます。
    ………では、これと、あと、それと――それから(ぐいっ)」
剣心 「(袖を引っ張られ)………あ、おいおい――」

   ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,,
 ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,, ,,,,,
(;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;; ;;;;;
  | | | |   ||   ||   ||   |           | | | /   /\
  | | | |   ||   ||   ||   |           | | |/ お /お /
  | | | |   ||   ||   ||   |           | | | 雑 /い /
  | | |  ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄  ̄ ̄        | | |煮 /し /
  | | |                            | | | /い /
  | | |       Λ_Λ         λλ  | | |~//~
  | | |     ~ (´Д ` )  。       (σ.σ) | | |//
  | | |    _(/゚目/ ̄ヽ。゚。゚。     〈У〈〕  | | |/
  | | |  ,―||||||||||||||||―┴―┴―,―、 |茶||  | | |
  | | |  || ̄(Y_ (Y_) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄|| ~ ~   | | |

   ワタシモ タベタイデス
        ,.-、     
/⌒⌒ヽ  |/⌒⌒ヽ、  オゾウニ
l  从 从 )│ ハ/lハノ |
ゝ、l*゚ -゚ノ|. ト、 |*゚ -゚ル'   オイシソウダネ トモエ
( /  Уヽレ  |/  У ヽ
[|ヽ_人_ノ  ヽ_ノー―レ' 
 L. ___/    |___j__」 ――つづく

945:201
11/01/08 06:29:33 zoxZW9Jb0
つづき

 珍しく子供のようにはしゃぐ妻の巴に袖を引っ張られながら
 剣心も一緒に露店巡りをはじめました。

 芝居見物や奉納でやっている獅子舞を一緒に見物したり
 甘酒やお祝いのお団子を口にしたり
 鏡開きで配られた餅の入った白味噌仕立ての甘い雑煮を分けて貰い一緒に食したりします。

巴  「(上品に口に運んで)………白いお雑煮なんて私はじめてです。
    ………思ったよりも、ずっと甘い…のですね。」
 江戸風のおすまし仕立ての雑煮しか食したことのない巴が
 もの珍しそうに京風の白味噌仕立ての上品で甘い丸餅の入ったお雑煮を口へ運んでいます。
 よく煮込んだ小芋や餅が溶け、とてもドロドロとした甘い食感でした。

剣心 「餅が溶けてドロドロしてて、これは温まる…な。
    ………でも俺は、家で食べたやつの方がもっと好きかな―(ズズーッ)」
 お昼過ぎになってようやく食した新年一番の雑煮の味を思い出しながら剣心が答えます。

※注:なぜお昼過ぎだったの?などという野暮な事は今は考えてはいけません(キリッ

巴  「(クスッ)………まぁ、あなたったら
    ………でも、そんなこと言ってもらっても何も出ませんよ?」
剣心 「あ、いや、べつに、そんなつもりじゃ。(ポリポリ)」

巴  「(クスッ)………はいはい。
    ………それでは家に帰りましたら、またお雑煮をご用意しますね。
    少し多めに作っておいて、よかった…です。(ポッ)」
剣心 「そ、そうか、それは良かった。
    ………これも美味しいけれど、やっぱり巴の作ったのが一番、だ。(キッパリ)」
 まるで当然のように剣心自身が巴の前でキッパリと言い切ります。

巴  「も、もう………また、そのような事をおっしゃって。(ポッ)」
剣心 「(コホン)………べつに嘘を言ったつもりはない。
    ………巴は料理が上手だし
    俺は巴の作った物なら何でも満足だし、今まで不満を感じたこともない。」

巴  「………あ、ありがとうございます。(ポッ)」
 堂々と言い切ってしまう剣心に
 巴も顔を赤らめながら素直に応じるしかありませんでした。

剣心 「(最後の汁をすすって)………うん、ご馳走様。
    ………思ったより美味しかった。すまないが巴、これを頼めるかな?」
巴  「(受け取って)………はい。」
 意外に食べごたえのあった雑煮をようやく食べ終わった剣心が
 食べ終えて空になったお椀を横にいる巴に渡します

巴  「おかげ様でとても温まりました。――ご馳走様でした。」
 剣心からお椀を受け取った巴が
 人ごみを書き分けながら自分の分と一緒に目の前にある元の場所へと返しに行きました。
 そんな妻の巴の後ろ姿を見ていると
 剣心もなぜか無性に心までホクホク温かくなってくるのでした。

――つづく

946:201
11/01/08 06:30:16 zoxZW9Jb0
つづき

 やがて、お椀を返してきた巴がまたいそいそと夫の剣心のもとへと帰ってきました

巴  「お待たせしました。
    ………つぎは何処へまいりましょうか。」
剣心 「もう少しいろいろ見てみたい。
    ………それと、さっきの約束も忘れないで。
    巴の作った雑煮もちゃんと食べ比べてみたいと正確な優劣が付けられない――」

巴  「(クスッ)………まぁ?
    ………先ほどは私のが一番美味しいと褒めてくださいましたのに。(プイッ)」
 小憎らしいことを言う夫に巴が少し拗ねたようにつんとそっぽを向きます。
 一方、意外な成り行きに思わず慌ててしまったのは剣心です。

剣心 「あ、いや!? だ、だから、その!?(焦っ)」
巴  「(コホン)………そうですか。
    ………つまり、あなたは私のお料理がお気に召さないのですね。(つん)」
剣心 「あ、い、い、いや!?
    ………ち、ちがう、違うんだ! 誤解だよ、巴!?」
 すっかり狼狽してしまった剣心は
 周囲も気にせず本気で慌ててしまっています。

巴  {(クスッ)………あなたったら、何も本気になさらなくとも。」
剣心 「………………………。
    ……………………え………。」

 ―そしてしばしの沈黙のあと

巴  「(カァァ)………ご、ごめんなさい。
    ………ちょっとその、少し拗ねてみたくなっただけ…です。(ポッ)」
 慣れないことをしてしまったせいか
 顔を赤らめながら済まなさそうに正直に打ち明けてしまう巴。

剣心 「(ホッとして)………な、なんだ、そうだったのか。
    ………普段、あまりそんなことしないから、思わず引っ掛かってしまった…よ。
    はは、これは一本取られてしまった――な。(ポリポリ)」
巴  「(クスッ)………まぁ、あなたったら。」
 そうしてしばし見合ったまま、おかしそうにクスクス笑い始めてしまう二人でした。

 夏から始まった夫婦としての年月も半年を過ぎ
 最近では夫の剣心にこんなことを言って甘えたりもする巴さんです。

 一方剣心の方もすっかり相好を崩しつつ心からの屈託のない笑みを見せています。
 その仕草や表情はかつて京の都で人斬りをしていた頃の『人斬り抜刀斎』とは
 煮ても似つかずとても同一人物と思えません
 巴という生涯の伴侶を得て剣心自身もかなり変わってきたのでしょうか

 そして巴もまた
 かつての思い詰めたような憂いの寂しげな表情は最近では殆ど見せなくなりました

 時の流れとともに人の心もまた変わってゆくもの・・・
 最初の頃は色々ありましたが
 ―そんな記憶も少しずつ薄らぎ、現在ではすっかり幸せ気分一杯な二人なのです



   【とある一夫婦の一風景:第四章 ~新年を迎えて夫婦愛 (初詣編)中編~】終 by201

947:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 06:31:19 zoxZW9Jb0
追記

ちょっと長くなってしまったので中篇と後編に分けることにしました^^;)

※今度こそ、後編アリマス(来週中に投下の予定です) by201

948:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 07:42:23 zcjGqoFE0
nullpo

949:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 07:53:18 Pk/yZPsi0
>>949
ガッ

950:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 07:54:10 Pk/yZPsi0
×>>949>>948
何やってんだorz

951:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 10:03:35 WfEYwRXn0
>>941-947
待ってました~(´ー`*人)
人目もはばからずチュウを強請る甘えん坊な剣心を赤子をあやすように宥める年上女房の巴たんモエw
巴の手料理が一番と惚気ちゃう剣心モエモエw
幼夫婦の甘々な初々しさがひしひし伝わってきてホッコリしまつた。。。
今度こその後篇も気長に待ってますよノシ

952:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 10:11:46 rZb92lsH0
なんか戊辰戦争がなかった事になりそうな勢いだw

953:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 12:53:51 6JH3ZeGb0
>>943とか台詞とAAが見事にマッチしてて萌ゆる…


954:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 15:41:38 Smy3kjCn0
>>941-947
幼夫婦の露店巡りデートかわいいよぉーー
これぞ新婚ならではの会話、新婚ならではの日常ですねw
実際の二人も半年大津に身を隠している間
こういうささやかな幸せに包まれた毎日を送っていたんだろうなぁと思うだけで…ニヨニヨ(*^^)

本当にいつもお疲れ様です
後篇も期待しております

955:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/08 23:25:16 JG5QgsCF0
>>941-947乙っす!2人の短くも濃厚な密月が凝縮モエ!
デート中も巴を常に気遣い、リードする剣心と、そんな剣心の三歩後ろを付いてくる巴さんが目に浮かんでくるようです。
作者さんのSS好きだよ。いつもスレを和ませてくれてありがとう。

956:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/09 00:44:18 C/yG6Uop0
巴って婚約者の死後すぐに次の男にすがりつく女の醜さや
一人で勝手に突っ走って余計に事態を悪くするような浅はかさがある
それを無口無表情で他人に悟られずに済ましてるわけだから
単に感情がない綾波とは違ってタチが悪いと思う


957:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/09 14:22:41 JOV8nTaFO
巴かわいいな

958:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/09 18:20:06 MyAab95i0
ここのSS読んでたら余計に剣巴が愛おしく感じてきた

959:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/10 09:45:24 ZBbMNPOd0
剣巴SSはスバラシイ
るろ剣ファンになってよかった!

960:名無しさん@お腹いっぱい。
11/01/10 09:49:02 ZBbMNPOd0
>>959に同意
巴叩きに熱心な教団はるろ剣ファンどころか人間失格だよね


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