【けいおん!!】池沼唯ちゃん 5【あ~う~♪】 at ANICHARA2
【けいおん!!】池沼唯ちゃん 5【あ~う~♪】 - 暇つぶし2ch585:change trick
10/09/30 19:37:00 MPQLmZXF0

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「では早速、撮りましょうか。衣装なら用意してあるわ」
「いや、いいですから……」
「私も変なの着たくないですね……」
 山中の提案に対し、澪と梓が相次いで難色を示した。
「えー、折角用意したのに」
「まぁまぁ、先生。ここは部員達の力だけでやるのがいいと思いますよ。
というワケで、後で完成品届けますから、先生は席を外していただいても宜しいですか?
その方が遠慮なく自由度広げられると思うので」
 澪達に加勢するように山中を宥めたのは、憂であった。
勿論本心から自由度云々の話をしたわけでは無いのだろう。
映像内で唯を活躍させる為には無茶な要望を出す必要があるが、
それを教師の手前で行っても目的達成は望めない。
 それは澪にも予想の及ぶ事であった。
澪達にとっては憂を抑える為にも、山中が居た方が都合がいい。
それに、憂の弁は軽音部の活動に対する干渉でもあった。
その点を指摘すれば、容易に憂を引き下がらせる事ができる。
だから澪は口を挟もうとしたが、憂が次の言葉を放つ方が早かった。
「実は私、来年度に軽音部に入部しようと思ってるんですよ。
梓ちゃんも一人で部活維持条件の三人集めるのは大変だろうし。
そこで今から来年の軽音部を作る創作的な作業に携わりたいんです。
先生が居る場所では色々と皆に遠慮が出て、
軽音部の真の姿に触れる事ができないかもしれない。
この軽音部においてどういった創作が可能か、
それを自由度の高い状況で見てみたいんですよ」
 澪は悔しそうに唇を噛み締める。
これで憂は軽音部にとって無関係な人間ではなくなってしまった。
憂の弁を外部からの干渉として切って捨てる事はできない。
 勿論、部員と認めたわけではない。
だが部活を維持する為の人手が足りていない状況下で、
憂の入部を断る事は不自然だった。
ましてや、憂は梓の労を危惧する意まで含めて発言している。
梓の為に部員を増やしてやれなかった澪達が憂の入部を断る事は、
不条理にさえ見える。
少なくとも山中の手前で断れば、相当の理由を求められてしまうだろう。
不自然に不条理が重なった拒絶を、顧問が見逃すはずも無いのだから。
 憂は狡猾であった。教師を排除する為に、
その当該教師の眼前である点を利用して入部をちらつかせる。
排除前の段階に於いては教師の存在が障害となり憂を弾けず、
排除後の段階に至っては教師の不在が欠点となり憂の干渉を受ける。
状況の変化を巧みに使い分けて自分の思惑を進めようとする憂に、
澪も紬も梓も抗する事ができずに黙りこくった。
「あー、なるほどー。じゃあ私は席を外そうかしら。
後で見せに来てね。編集とか手伝うから。
それはそうと、良かったじゃない、梓ちゃん。
これで後二人、ね」
 憂の思惑通りに、山中は去っていった。
「さて、では始めましょうか、先輩方。宜しくお願いしますね」
 憂は余裕を漲らせた笑みを浮かべて一同を眺め渡した。
「うーい、はやくゆいとるー('p')」
 痺れを切らした唯の声がそれに続き、
撮影の前途にある暗雲を更に濃くした。





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