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バラの物語 2010年12月10日 10:00
ある日のことでした。
冬の寒い日に 矢島さんがコートの襟を立てて 急ぎ足になりながらも 何やら美味しいもののことを考えて歩いていますと
道端の花壇に これはカービングかと見紛うほど 美しいラインを持つ バラの花がたくさん咲いておりました。
矢島さんはバラが大好きなので たいそう喜び、もっていたカメラで 写真を撮り始めたのでした。
URLﾘﾝｸ(blog.tvasobi.jp)
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矢島さんが突然しゃがみこんだものですから 通行人はびっくりして立ち止まり 矢島さんの顔を覗き込みましたが 彼女はなんだか、にやにやしていました。
こんなに美しい花弁って なかなかない！
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矢島さんは誰にというわけでもなく呟くと うっとりしてため息をつきました。
これほどまでに心を揺らす花は バラ以外ないでしょう！！
実は矢島さんには密かな夢があるのでした。
一軒家のお庭に バラの木でアーチを作ること…。
お姫様のような夢は、叶うこともなければ 消えることもありません。
しかし矢島さんは バラを見る度に、そのささやかな夢を思い出すのでした。
その時 風がびゅーびゅーと吹いてきて 灯りがともったように温かくなった気持ちを ひやっと現実に引き戻させるのでした。
残念…。 早くおうちにかーえろ♪