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竹内 職人魂受け継ぐ
清水エスパルスのMF竹内涼(18)が、今季限りで引退するMF伊東輝悦(35)の“職人魂”を受け継ぐ-。
竹内は27日、「プレー面だけじゃなくて、人間性の面でも見習うことが多かった。一緒にタイトルを
獲得したい」と話し、はなむけのリーグ制覇を誓った。今季ボランチとしてサテライトで台頭したルーキーが、
敬愛する背番号7の引退に花を添える。
昨年夏、まだ浜松開誠館高3年生だった竹内が、清水エスパルスの練習に初参加したとき、地味だがひときわ
目を引くベテランの存在があった。
「プレー中に2、3手先を読んで指示を出す。考える力がすごかった。プロの中でもこれだけ考えてサッカーを
やる人も数少ない」。練習に参加するまで、伊東という名のプレーヤーを知らなかった。だが、数秒先を予測する
能力に驚き、すぐにその名前は心に深く刻まれた。
初練習でのインパクトが、竹内の清水エスパルス入団を後押しした。「自分と同じように足も速くないのにプロで
長年やっている。近くで一緒にやりたかった」。そして、プロ入り後は人間性にもひかれていった。
「試合が終わった後、テルさんがマネジャーの雑用を手伝ったり、ゴミを片付けたりするのを見てきた」。
プロ17年目のベテランが、ルーキーにピッチ外での行動も背中で示してくれた。だからこそ、思いも強くなる。
ひっそり野に咲く月見草。地味だが、いぶし銀の輝きは、竹内にとってはまぶしく映ったようだ。
伊東の引退で来季は背番号7が空く。受け継ぎたい気持ちはあるが、竹内は「テルさんがつけろって言って
くれるぐらいにならないと」と語った。一日でも長く一緒に。そして、もう一回り成長した姿を焼き付ける。
「正直、もう1年一緒にやりたかった。寂しいけど、一緒にタイトルを獲りたい」。伝統と意志を引き継いだ
ルーキーが、まずは柏戦を制す。
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