10/05/12 18:00:22.48 dQ0WJOCP0
―ピンポーン
いつも通りのチャイムが通いなれたマンションに響いている。
そして俺はいつも通り豪奢な佇まいを見せる長門のマンションの廊下に一人で突っ立っている。
SOS団の集まりでここに来たのか? 答えはノーだ。
では、長門に用事があってここを訪れたのか? それもノーである。
そんな自問自答を吹き飛ばすようにして、その部屋の住人が俺を迎え入れてくれた。
「あら、いらっしゃい。意外と遅かったのね」
長門の住む階層から二段下。
外見は快活な女子高生にして、正体は猟奇的な宇宙人。
俺に取っちゃ虎穴にも等しい魔窟へと、招待されたのだ。
何のためにだって? そりゃ、野球観戦だとさ。