10/04/29 12:55:01.22 kiKVeetNO
窓から差し込む黄昏れの光がベッドに腰掛ける澪を赤く照らしていた。
澪の横顔は長い黒髪に隠れて見えない。
一瞬、澪の膝の上に乗っているノートが気になったが、無視して澪の名を呼んだ。
律「澪」
呼ばれて初めて律に気づいたのか、ゆっくりと彼女の首がこちらを向いた。
―ぞっとした。
湧き出てきた感情は、久々の再開に対する
歓喜ではなく、変わり果てた幼なじみに対する恐怖だった。
狂気を孕んだ視線が律をいぬく―知らず知らずのうちに息を呑む。
憔悴しきっていながら、夕日の赤を浴びる双瞳だけは爛々と不気味な光を放っていた。
澪「唯は……唯は、どこ?」
律は数瞬迷って、答えた。
律「どこにもいない。唯は死んだんだよ」