10/04/29 09:01:19.10 06ry7MHL0
律「誰かいるのか!?」
もちろん反応はなかった。あたりを十分に見回した後で、律は傘を回収した。
律「……!」
手に取ってみて、律はこの傘に見覚えのあることに気づく。いや、
見覚えがあるどころではない。今朝だってこの傘を持って登校した姿を見たではないか―
唯「りっちゃん、早く帰ろ」
まるで何もなかったかのように唯は踵を帰して、先へ進んでいた。律は慌てて後を追った。
五分も経たないうちに、唯の家の前まで来ていた。
唯「りっちゃん、ありがとう」
突然の唯の場違いな一言に律は思わず、眉を顰めた。
律「何言ってんだ……?」
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 09:02:21.82 06ry7MHL0
唯「りっちゃんはわたしの相談に乗ってくれたでしょ?」
律「相談って言ったって、ほとんど何もしてないだろ」
唯「そんなことないよ。本当にありがとう」
なぜだろう。
この時の唯の表情を形容する言葉が律には出てこなかった。
悲しそうでもあり、嬉しそうでもあり。
或いは、何かに束縛されていながら、
何かから解放されたかのようでもあり。
もしくは、儚げでありながら、どこかしたたかな印象を与え。
―そんなチグハグな表情を浮かべた唯に律は、何か予感めいたものを感じずにはいられなかった。
唯「― 」
白い息が言葉を紡いだ。
それが―律にとって最期に耳にした唯の言葉だった。
125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 09:03:06.73 06ry7MHL0
♪
次の日。
放課後、いつもなら律が向かうのは音楽準備室だったが、この日は違っていた。
律は唯の家へ向かっていた。得体の知れない何か……強いて言うなら嫌な予感に
攻め立てられるように足早に彼女のもとへと向かった。
きっかけは昼休み、唯から送られてきた一通のメールだった。
『放課後、家に急いで来てほしい』
酷く無愛想なメールだったが、どういうわけか
律は胸騒ぎにも似たものを感じて、終礼が終わると同時に学校を飛び出した。
知らず知らずのうちに走っていたせいか、
唯の家に着くのにそれほどの時間は要さなかった。
インターホンを押す。
反応はなかった。もう一度押してみる。反応無し。もう一度押す。押す。押す。押す―
126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 09:03:50.83 06ry7MHL0
律「どうしてメールで来いって言ったくせに、出てこないんだよっ……くそっ」
胸を焦がすような焦燥感が律から冷静な判断力を奪っていた。
普段なら絶対にしないが、不法侵入などに構うことなく律はドアに手をかける。
律「うそ……」
―ドアが開いた。
♪
―唯の部屋の扉は閉まっていた。
唯の名を呼んでみてもドアをノックしても返事はない。
まさか寝ているのか……?
焦燥にかられていた律はドアノブを捻ってドアを開いた。
―律の予想は半分は当たっていた。
127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 09:05:38.46 06ry7MHL0
確かに唯は寝ていた。
俯せで。
赤い夕日が照らす血溜まりに身を沈めて。
一ヶ月近く前、唯と澪がキスをしていたのを
目撃した時と同じように脳の芯が痺れて、思考が麻痺する。
鼻孔を刺激する未知の血の臭いが、鼻から喉を通って吐き気を催した。
律「ああああぁぁぁ……」
喉を食い破って悲鳴が這い出ようとしていた。
今まで自分の中で維持してきたものが、音をたてて崩れていくのがわかる。
―取り返しのつかないことが起きてしまった。
それでも、律は誰かに暗示でもかけられたかのように、部屋の机に眼をつけた。
机の上には手紙が置いてあった。
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 09:36:35.27 N1m6qeobO
何であんなに荒れてるんだ
ずっと待ってたのに
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 10:28:16.17 zfmzlDxwP
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 10:35:00.05 rZ86yzEv0
このssなら創作板でやるべき
131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 10:46:01.86 7fvcCl14O
便所の落書きでここまで熱く語れちゃうお前等素敵!!
精神年齢気になっちゃうね!!
132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 10:56:16.33 rZ86yzEv0
過去の地の文たっぷりのssをコピペしてスレスト勘違いさせて金使わせようぜ
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 11:21:28.61 kiKVeetNO
製作板いったら書きこめなかったorz
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 11:44:38.23 zfmzlDxwP
今のうちに投下するべし
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 12:15:01.86 kiKVeetNO
律はそれに引き付けられた。夢中になってその手紙の封を切る。
手紙に並べられた丁寧な文字に目を通す。
量は決して少なくなかったが、内容自体は簡単なものだった。
―これは遺書なのだろうか?
内容は軽音部を始めとする皆や両親への感謝と、死ぬことに対する謝罪だった。
遺書と言うには、酷い違和感があった。
どちらかと言えばそれは日記の何気ない一頁のようなそんな印象を律に与えた。
しかし、手紙の裏面には続きがあった。
そこには律に対する礼の文章と澪のことを頼むという旨の文章が綴られていた。
136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 12:21:00.91 kiKVeetNO
ただ、最後の一文だけはそれまでの文字と違い乱暴に書かれていた。
―もっと早く死ぬべきだった。
たった一文でありながら、あまりにも痛切なそれは
律の肺腑を深く深くえぐって、ゆっくりと墨汁のように染み込んでいった。
震える手で手紙を再び封の中へ入れ、もとあった位置にそれを置く。
そうして振り返って、律は壁に迸っている唯の血潮を初めて見た。
137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 12:29:39.42 oMC35EcN0
a
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見習い戦士のふつうの攻撃
ログインしてないです。
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 12:29:45.49 kiKVeetNO
♪
ゆったりと進んできた日々は、見る影も無く崩壊した。
凄惨たる日常だけが壁にこびりついた血のように残った。
様々なことが一度に起きすぎて、
一介の女子高生に過ぎない律はただひたすらに状況に流されることしかできなかった。
怒涛の一週間に律はただ翻弄され続けられた。
それから更に一週間。周りの状況が鎮静化し始め、
ようやく律は澪のもとへと足を運ぶ余裕を時間的にも精神的にも持つことができた。
律「澪、いるか?」
久々に訪れた澪の部屋の扉は閉ざされていた。
―澪は唯の死以来学校に来ていなかった。
一応ノックをして、それからドアを開ける。
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 12:30:36.98 zfmzlDxwP
sageようぜ
140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 12:31:01.84 pQxNGFf80
くたばれ
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 12:31:01.32 2YXU7Zuf0 BE:3185460689-2BP(897)
sssp://img.2ch.net/ico/2hikky.gif
z
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見習い戦士のふつうの攻撃
MP423使ってへっぽこの呪文を唱えた。★ミ (スレのダメージ 0)
このスレは1回目のダメージを受けた (150/1000)
ぼうそうがはじまった!! さらにこのスレは2回目のダメージを受けた (300/1000)
142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 12:31:02.16 at+7WmZb0 BE:965111982-2BP(1193)
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q
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見習い戦士のふつうの攻撃
MP377使ってへっぽこの呪文を唱えた。★ミ (スレのダメージ 0)
このスレは1回目のダメージを受けた (150/1000)
ぼうそうがはじまった!! さらにこのスレは2回目のダメージを受けた (300/1000)
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
10/04/29 12:31:04.91 oMC35EcN0 BE:1554607049-DIA(102601) 株主優待
sssp://img.2ch.net/ico/u_sasu.gif
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グランドプリーストのかなりの攻撃
MP421使ってへっぽこの呪文を唱えた。★ミ (スレのダメージ 600)
このスレは5回目のダメージを受けた (750/1000)
こうかは ばつぐんだ!! さらにこのスレは6回目のダメージを受けた (900/1000)
ぼうそうがはじまった!! さらにこのスレは7回目のダメージを受けた (1050/1000)
追加攻撃!! さらにこのスレは8回目のダメージを受けた (1065/1000)
このスレは・・・
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