10/03/23 01:36:37.35 SlkYpWcJ0
佳子さまの髪型をツーサイドアップににすると佳子ちんってなるよな
俺「イメチェンしたよね、卒業式だから?もしかして俺の為だったりして」
佳子ちん「ちがうよ ばかっ///」
そう言いながら佳子は軽く拳を作り俺の胸を軽く叩く
純白の雪のような頬を春の気配がやっと届きつつある街路樹よりも早くほんのりと桜色に染め上げた
俺の胸を叩いた拳はそっと戸を叩くようなものに変わり力なくトントンと俺の胸をノックした
佳子ちん「似合ってるかな・・?」
俺「うん、可愛いと思う」
俺の言葉の後にノックした拳と体を預けまるで開かない扉にすがるような形となって再び扉の向こうに
問いかけてきた
佳子ちん「どうすれば可愛いって思ってもらえるかいっぱい調べたんだよ?」
俺「うん」
佳子ちん「眉毛も初めてだけど頑張ったんだよ?」
俺「うん」
再び拳を握りしめ決心したかのように扉の向こうに問いかけてきた
上着の向こうから伝わる彼女の感触
これから咲き誇るであろうあらゆる花々に勝る彼女の甘い香りがまだひんやりとする春風に乗せられて
俺の鼻腔をくすぐる
彼女の拳は戸に返事を問うのを諦めたのか力なく下がろうとしていた
残念だが俺の胸は扉ではない
戸を開けて彼女に俺の心臓を披露して心の内を見せる仕組みではない
だから俺は彼女を抱きしめて包み込む事で佳子に胸の内を伝えた