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タイ付近から北上、東進か＝数万年前のアジア人類移動－国際チーム
アジアの諸民族は、数万年前にインドからタイ付近を経て、中国や韓国、日本へ北上したり、インドネシアへ東進したりした可能性が強まった。
日本などアジアの国際研究チームが、計1900人の遺伝子の個人差を解析し、遺伝的な遠近を判別したところ、言語や生活様式、文化による集団のまとまりとよく一致し、移住ルートも推定された。
研究成果は11日付の米科学誌サイエンスに発表された。
現生人類のホモ・サピエンスは、20万～10万年前にアフリカで進化して出現し、世界各地へ進出したことが、これまでの人骨化石や遺伝子の研究で分かっている。
しかし、化石が見つからない所も多く、地域ごとの移住ルートははっきりしていない。
回の解析には、アイヌなどアジア北方の民族が含まれておらず、北回りで南下したルートが存在した可能性がある。
しかし、東京大の菅野純夫教授や徳永勝士教授によると、東アジアの現在の住民には、南から北上した人々の遺伝子が大きく影響しており、
日本の本土や沖縄の住民は韓国人と最も近いという。
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今回の遺伝子解析は、アジアで過去最大規模。各民族の体質や病気へのかかりやすさ、薬の効き目と副作用の程度を調べる上で、基盤情報としても役立つという。
日本からは、北海道医療大の新川詔夫個体差健康科学研究所長、国立遺伝学研究所（静岡県三島市）の五條堀孝副所長、豊橋技術科学大（愛知県豊橋市）の榊佳之学長らも参加した。
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