09/12/11 01:50:49.04 Mxtmr7LO0
【ツンデレを手伝ったら】
放課後、帰っても暇なので俺と同じように暇な人を探して校内をぷらぷらしてると、かなみと会った。
「こんにちは、ご機嫌いかが?」
「アンタと会ったおかげで最悪よ」
げんなりした顔でかなみがつぶやくが、負けない。
「そいつは何より。ところで、暇なので俺に構え」
「こっちは準備で忙しいの! ったく、なんだってあたしがクリスマス会の準備なんてしないといけないのよ……」
「ふむ? なにやら面白げな匂いを感じ取ったぞ。なんですか、そのクリスマス会とは」
どういうことか、かなみの顔が呆れたものへと変貌していく。
「……アンタ、やっぱ聞いてなかったのね。今日のHRで先生が言ってたじゃない、うちのクラスは終業式の後、みんなでクリスマス会するって」
「ふむ。町内会のイベント的な扱いの代物と見た。よしかなみ、俺もその準備とやらを手伝うぞ」
「いい。ていうか嫌」
二秒で返答された。
「それで、まず何をすればいい?」
「嫌だって言ってるでしょうが! 聞こえなかったの!?」
「聞こえた上に泣きそうになったが、それをぐっと飲み込んで聞こえなかったフリをしたんだ」
「アンタは……まあ、どうしても手伝いたいってんなら手伝ってもいいわよ?」
「どうしても」
「あたしに忠誠を誓う?」
「誓う誓う。靴も舐めるし生クリームも舐めるしケーキも食べたい」
「途中で舐めたいものに変わってる! ……はぁ、まあいいわ。んじゃ、こっち来て」
「任せろ、得意だ」
「誰もあたしにぴたーっとくっつけとは言ってない! お尻を触るなッ!」
「どさくさに紛れたし、いけると思ったんだ」
沢山殴られた後、かなみに連れられやってきたのは、俺たちの教室だった。
「おや、ここ?」
「そーよ。みんなー、人手確保したよー!」
わー、という歓声が俺に向けられる。
「一発芸、餃子」
場が静まった。超泣きそう。