09/11/04 17:56:07.54 pvMyVPNT0
「ただいま」
「おかえり、キョン。ずいぶんと遅かったじゃないか。約束は五時だったはずだぞ?」
「佐々木、待たせちまって悪かったな。長門の読書がなかかな終わらなくて―って! なんだその格好は!」
我が家の玄関で出迎えてくれた佐々木は、新婚さんがするようなエプロンを着けていた。もちろん純白でフリル付きのやつを……。
「なんでお前がそんなもん持ってるんだよ!」
「これかい? お義母様から借りたのだ。炊事の手伝いを申し出たら、喜んで貸してくれたのだよ。―それより、キョン」
俺の常識的な疑問を些末事のように流しつつ、佐々木は嗜虐的な笑みを浮かべている。これから起こることが楽しみで仕方がない、そんな表情だった。
なんだよ佐々木、ものすごくイヤな予感がするぞ……。
「ご飯にする? お風呂にする? そ、それとも……、ぼ、僕にするかい?」
「なっ!?」
「ふふ、軽い冗談だ。しかしキョン、この程度で顔を赤くされてしまっては、僕もリアクションに困ってしまうというものだよ」
俺が赤面するのは仕方ないだろ。お前みたいなやつにそんな台詞を言われても平然としてる野郎は、間違いなくホモだ。
しかしだな、佐々木。お前まで赤面してどうすんだよ。ったく、耳まで真っ赤じゃねえか……。