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- 模倣品被害で対策強化 自動車業界、中国と研究会 -
中国で自動車の模倣品による被害が増える中、自動車メーカーの業界団体、日本自動車工業会は７日、
今年度中に中国の自動車業界団体と知的財産権侵害などに関する研究会を実施することを明らかにした。
商標権や知的財産権などを侵害された例は近年、増加傾向にあるが、企業ごとに中国当局に摘発を求め
ているのが現状で、業界団体として模倣品対策に乗り出すケースは珍しい。
日本の業界で被害に遭っているのは、デザインをまねたコピー車のほか、メーカー純正品のパッケージ
やラベルなどをまねた自動車部品。自動車部品の模倣品のほとんどは中国国内で製造され、中東やアジア
各国で流通しているという。日本企業は調査会社などを通じて模倣品などについて独自調査し、中国当局
に摘発を求めているが、製造現場までの根絶に至らず“イタチごっこ”となっていた。
自工会は、メーカーによる個々の取り組みだけでは限界があるとして、中国自動車工業会に研究会開催
を提案することを決めた。自工会は、二輪車に関する模倣品対策で、中国業界団体と合同の意匠研究会
や調停機関を設立するなどして一定の抑止効果を上げており、四輪車でも本格的に取り組むことにした。
コピー車をめぐってはここ数年、中国で開催された国際モーターショーで話題となった。「前部と後部が
それぞれ別のメーカーのデザインと酷似しているケースなど、手口が巧妙になっている」（業界関係者）
という。自動車部品の模倣はブレーキパッドやオイルフィルターなどの消耗品が多く、ラベルやパッケージ
に日本企業の純正品と似たデザインが使われる。ブレーキパッドの模倣品は耐熱性試験で発火するなど、
安全面でも問題となっている。
自動車業界の模倣品は氷山の一角にすぎず、特許庁は平成１６年、日本企業全体の中国での模倣品
被害額を年間９兆円と推計している。さらに「現在はもっと増えている」とされるだけに、今回の自動車業界
の取り組みが、他の業界にも拡大していくかどうかも注目されている。
ソース ： 産経 SankeiBiz 2010.6.8 01:16
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