10/05/28 01:10:07
合言葉で信用させカードを受け取り 中国拠点の振り込め詐欺
中国を拠点に活動する振り込め詐欺組織の事件は、静岡県警など５県警が合同で捜査し、
これまでに静岡県内では８人が起訴された。各被告の公判から、グループが被害者を
信用させるために、被害者との間に合言葉を決めていた手口が浮かび上がった。
「１２２１のタナカという者が伺います」「２１１２でアオヤマにカードを渡してください」
一連の被害では、警察官役と銀行協会（金融保証協会）員役の犯人が電話をかけて
「暗証番号が漏れている」などとだまし、別の協会員役の犯人がキャッシュカードを
受け取るため被害者宅を訪問していた。
この際、「訪問者は数字と名前をセットで名乗るので、
それ以外の人間が来てもカードを渡さないように」と被害者を信用させていたという。
数字はランダムだが、被害者の暗証番号を電話で
聞き出した犯行では、暗証番号が使われることもあった。
グループは中国を拠点に電話をかけ、日本では複数のチームに分かれ車で移動しながら
カードをだまし取っていたとみられる。「数字＋名前」式の合言葉は、マニュアルとして
共有されている可能性が高く、捜査関係者は「同じような電話はすべて詐欺と疑ってほしい」と話す。
被告、起訴内容認める
中国を拠点とするグループによる振り込め詐欺事件で、磐田市の女性ら１０県の１１人から
キャッシュカードをだまし取り金を引き出したとして、詐欺と窃盗などの罪に問われた
仙台市生まれ、無職会沢健一被告（３２）の初公判が２６日、静岡地裁浜松支部
（長谷川秀治裁判官）であり、会沢被告は「間違いありません」とすべての起訴内容を認めた。
検察側は共犯とみられる被告の調べを進め、「追起訴の可能性もある」とした。
既に起訴された約１０００万円の被害分の冒頭陳述も含め、８月に一括審理する予定。
弁護側は被害者との示談を進めるなどし、情状酌量を求める方針を示した。
起訴状によると、会沢被告は共犯者らと共謀し、昨年１０月２３日、
磐田市内の女性＝当時（７５）＝に「新潟県警だが、個人情報が漏れている」などと電話をかけ、
だまし取ったキャッシュカードで同市などのコンビニエンスストアで約２２０万円を
引き出すなど、計約１０００万円分の犯行にかかわったとされる。
これまでの調べでは、会沢被告は国内で活動する複数のチームに指示を出し、
詐取金を回収して中国に送金する「まとめ役」を果たしていた疑いがある。
ソース：中日新聞 2010年5月27日
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