10/05/08 21:05:33
今月に入って、中国大陸から飛来する黄砂が各地で観測されています。
この黄砂が人体に悪影響を及ぼすことがわかり、
8日に開かれたアレルギー学会で発表されました。その内容とは?
福岡の街は大陸から飛来した黄砂や大気汚染物質によって白くかすんでいます。
これらの物質が人体に思わぬ影響を及ぼすことが明らかになりました。
福岡市では3日連続して黄砂が観測された今月5日、
最高気温が25度を超える夏日となったにもかかわらず、街ではマスク姿の人が見られました。
「黄砂の方が(花粉より)痛くなります、のどが。涙が出るようになりました」(マスク姿の人)
8日午後、京都市で開かれたアレルギー学会では、
国立病院機構福岡病院や大分県立看護科学大学などのグループが、
国内で初めて黄砂について実施した疫学調査の結果を発表しました。
おととし3月、黄砂の発生源・中国大陸に近い福岡で大量の黄砂が確認された日に、
花粉症の症状がある人とない人、合わせて190人を対象に調査は行われました。
この日は花粉が飛んでいなかったにもかかわらず、花粉症の人の95%が、
くしゃみや鼻詰まりなどのアレルギー症状を訴えました。
また、花粉症ではない人の84%からも鼻炎などの症状が確認されました。
黄砂には、微生物のほか、大気汚染物質が付着していることが知られています。
これまでにモルモットを使った動物実験で、黄砂によってアレルギー症状が悪化すると指摘されていました。
人間に対する影響が疫学調査で確認されたのは、今回の調査が初めてだということです。
「花粉症のある、なしにかかわらず、黄砂日の注意報を言ってくれるので、
そういときには花粉と一緒で、帽子をかぶったり、マスクをしたり、めがねをかけたりして、
自分の身を守るのが重要です」(国立病院機構福岡病院 岸川禮子医長)
中国大陸で砂漠化が進んでいることから、
日本に黄砂が飛んでくる日は増加傾向にあると言われています。
鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどを訴えるアレルギー症状。
花粉が飛び散る時期が過ぎても、黄砂が飛来する日には注意が必要です。
ソース TBSニュース (08日 17:41)
URLリンク(news.tbs.co.jp)