10/04/18 20:15:40
◎耐えられない言葉の軽さ
今回は鳩山内閣の外交を取り上げる。迷走が続く米軍普天間飛行場の移設問題だけでなく同内閣がこれまで行ってきた外交案件を見ていて、自民党、公明党の連立政権時代の外交に比べてましになったと、一体どれだけの人が感じているだろう。
優れた見識や外交手腕を発揮したと唸 (うな) らされる出来事など一度としてない。出来もしない空手形や大風呂敷を広げ、広がる波紋の収拾に追われ、発言の撤回や修正、釈明に明け暮れる。閣内の足並みの乱れを露呈する出来事は数知れない。
政府与党内で十分に議論し、共通認識を醸成することが足りないから、それぞれが勝手気ままに発言し、混乱に拍車をかけているのだろう。毎日がそうした繰り返しで、最近では何を聞いても言葉を弄んでいるようにしか響かない。
「また言っている」「出来るのかよ」。こう感じる国民が多いのではないか。
普天間問題では沖縄県民が納得し、米国が満足し、安全保障上の一抹の不安も生じないような合意を作るのは簡単なことではない。そんな「連立方程式」が瞬時に解けるのなら、とうに誰かが提示していたはずなのだ。
時間をかけて譲歩や我慢、妥協を経て前政権が構築した合意は国と国との約束事で簡単に覆すべき話ではなかったのである。
◎非常事態の竹島
首相の口にする「友愛」という言葉は、簡単にいえば相手に苦いことを求めたり、相手を咎 (とが) め非を責めたりはしない、どこまでも仲良くしましょうという意味なのだろうか。
鳩山首相の言動を見て感じるのは、誰に対してもいい顔しようと振る舞い、自分で自分の首を絞め、結局は誰からも信用を失っているということである。
そんな鳩山内閣の外交を象徴するような出来事がもうひとつ現在進行中である。
竹島である。
いうまでもなく、わが国固有の領土でありながら、韓国が不法占拠している竹島に、韓国側はヘリポートを設置しているのだが、これを30年ぶりに改修しようと言う動きがあるのだ。
韓国紙の報道などによると、改修に向けてすでに今年2月、設計契約を終え、9月に完成予定で、改修後のヘリポートは、これまでの2・5倍となる重量25トンの軍用輸送ヘリコプターが離着陸でき、警察1個部隊 (約40人) の緊急派遣が可能になる。
夜間照明を備え、24時間運用が可能だという。報道などでは改修の目的について、政府機関関係者が「突発的な軍事衝突に迅速に対応するため」と発言したと伝えられている。
さらに9月には、日本の領海内に当たる竹島の北西1キロ地点で、水深40メートルの海底から洋上にまで達する海洋科学基地の建設工事を開始する。科学基地は2013年に竣工 (しゅんこう) 予定で、すでに国家予算300億ウォン (約25億2500万円) が認められた。
韓国紙の報道によると政府機関関係者は「(基地は) 韓国の排他的経済水域の確保と、竹島の主権強化を深める基盤にする」と意義づけている。
わが国の教科書が「竹島はわが国固有の領土」だとする記述に韓国は、国を挙げて反発している。大規模改修計画はそれ以前から進んでいる話のようだが、いずれにしても韓国に竹島の実効支配を強化し、さらに既成事実化を強める狙いがあるとみられ、重大な動きである。
[>>2以降に続く]
■写真
日韓で領土問題になっている竹島 (1998年6月17日撮影)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
■ソース
【安藤慶太が斬る】「友愛外交」で日本は守れない 岡田外交の“不作為”の持つ意味
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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