10/04/13 10:06:25
韓国銀行は12日、今年の国内総生産 (GDP) 成長率予測を4.6%から5.2%へと上方修正した。このため、今年の韓国経済がどれほどの回復を見せるかに関心が集まっている。
韓銀は成長率予測を上方修正した理由について、「世界経済の成長率が予想を上回り、消費、投資、物価など国内の経済指標の多くが好転したため」と説明した。
しかし、市民が肌で感じられるほど、韓国経済が大きく好転するのは困難との見方が優勢だ。専門家は「韓銀の予想通りに5.2%の成長を達成したとしても、金融危機以前の水準を回復するのは難しい」とみている。
最近は雇用、投資、輸出など複数の経済指標が好転しているが、今年の伸び率が高いのは、金融危機に見舞われた昨年の成長率 (0.2%) が低かったことによる反動の側面が大きい。
◎雇用、投資の回復低調
昨年12月に韓銀が今年の成長率予測を示した際、今年は就業者数が17万人増加すると予想した。今回の予想では、就業者数の伸びを前回予想より7万人多い24万人とした。これについて、韓銀は「景気回復による企業の雇用増と政府の雇用創出努力」を理由に挙げた。
しかし、失業率予測は昨年末の予想値 (3.3%) を上回る3.5%へと引き上げた。経済回復による経済活動人口の増加が就業者数の伸びを上回ると予想したためだ。
年間就業者数も金融危機以前の水準には達しない見通しだ。年間就業者数は、金融危機以前の2007年には34万人に達していた。設備投資は前年比13.4%の伸びを予想したが、昨年が同9.1%減だったことを考えれば、金融危機以前の水準 (年8%) に満たない計算となる。
雇用創出効果が大きい建設投資は、不動産景気の不振により、昨年の4.4%増の半分の2.2%増にとどまる見通しだ。
◎物価は安定
韓銀は今年の消費者物価上昇率について、目標値 (3%) を下回る2.6%にとどまると予測した。
韓銀は「私立大の学費値上げが1%前後にとどまったことをはじめ、個人サービス料金の安定が上半期の物価抑制に寄与した」と指摘した。04-08年の私立大の学費値上げ率は平均6.9%に達していた。
◎出口戦略とは無関係
韓銀は今年の韓国経済の成長を民間が主導すると期待している。消費、投資など内需による成長率への貢献が輸出よりも大きいと予測した。民間の成長率への寄与度は昨年、マイナス1.3%と全体の足を引っ張ったが、今年は成長率の大半を占める4.9%が見込まれている。
しかし、韓銀の期待通りに民間による成長寄与があったとしても、利上げなど出口戦略には影響を与えない見通しだ。
韓銀のイ・サンウ調査局長は「出口戦略はさまざまな要因を考慮しなければならず、現時点で民間が自らの力でやっていく力が完全に回復したとは言えない」と指摘した。その上で、「4.6%であれ5.2%であれ、急速な景気回復を示していることに変わりはない」との認識を示した。
■ソース
韓国経済、金融危機前の水準回復は困難か
URLリンク(www.chosunonline.com)
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