10/04/10 17:46:48
急速な回復を示してきた韓国経済の成長率が、昨年10-12月期に急落し、経済協力開発機構(OECD)加盟30カ国の
平均を下回ったことが分かった。
OECDが加盟国の成長率を集計したところによると、韓国の昨年10-12月期の成長率(前期比0.2%)は、OECD加盟国
の平均成長率(0.8%)を大きく下回った。
韓国経済が昨年10-12月期にスローダウンしたのは、世界的な金融危機で政府が景気対策を目的に行ってきた財政
出動が減少したことに加え、ウォン高で輸出に悪影響が及んだためとみられる。企業の投資、雇用、消費など韓国経済の
自発的な回復力は依然として弱いのが現状だ。
韓国は昨年4-6月期に2.4%、7-9月期に3.2%の成長率を記録し、OECD加盟国でそれぞれ2位の高い伸びを示した。
10-12月期はアイスランドが3.3%の成長を示したのをはじめ、スロバキア、トルコ、メキシコが2.0%で続き、米国は5位の
1.4%、日本は8位の0.9%だった。これに対し、韓国はデンマーク、オランダと並ぶ17位にとどまった。
昨年4月に韓国政府は28兆4000億ウォン(約2兆4000億円)規模の追加補正予算を組み、財政支出を前倒ししたため、
政府による消費は昨年4-6月期に1.1%の伸びを示した。しかし、10-12月期には財政余力がなくなり、政府による消費は
2.9%減少した。輸出もウォン相場が1ドル=1289ウォンだった昨年4-6月期に14.7%増加したが、10-12月期にはウォン
相場が同1169ウォンまで上昇したことで1.8%の減少に転じた。
昨年1-3月にプラス成長を回復した韓国よりも遅く、4-6月期から景気が回復に転じた先進各国は、10-12月期にも
成長が持続した。主要7カ国(米国、英国、ドイツ、フランス、イタリア、日本、カナダ)の成長率は4-6月期が0.1%、
7-9月期が0.4%、10-12月期が0.9%だった。
年初来の韓国経済は、民間の消費と投資が目に見える回復を示さず、ウォン相場が昨年の水準まで下落するか、政府が
財政出動を拡大しない限りは、成長ペースは緩やかなものになりそうだ。
韓国政府は2010年度に前年度を9兆ウォン(約7500億円)下回る290兆8000億ウォン(約24兆2000億円)の予算を編成し、
前年度と同様に予算の前倒し執行で、景気回復の持続に努めようとしている。企画財政部は四半期ごとに1%前後、
通年で5%前後の成長を目標としている。
しかし、OECDが今月7日にまとめた経済見通しの中間報告によると、G7各国の今年上期の成長率は昨年10-12月期を
下回る見通しで、海外への依存度が高い韓国経済の先行きも明るいとは言えない。
OECDは景気回復がスローダウンする原因として、一部の国で景気対策が中断されたことに加え、雇用不安や融資の
伸び悩みで民間需要が不振な点を挙げた。
韓国の昨年の成長率は通年では0.2%に達し、OECD平均(マイナス3.3%)をはるかに上回り、ポーランド(1.7%)、オースト
ラリア(1.4%)に続く3位を記録した。
方顕哲(パン・ヒョンチョル)記者 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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