10/04/06 10:22:02
都内で韓国のジャーナリストを招いて日韓経済セミナーがあり、その後の懇談で次のようなやりとりがあった。
日本側参加者「先日、日本経済新聞で韓国経済を称賛する企画記事があったが、韓国側としての感想はいかがですか」
韓国側参加者「日本を代表する経済紙に大変お褒めをいただきありがたかった。その上でいうのは失礼かもしれないが、少し褒めすぎですね」
その企画記事というのは、3月6日から1面に連載された「企業 強さの条件 第2部サムソンに追いつけ」(5回連載)。
主見出しを並べると、「世界競争 質も量も追求」「仕組み転換 追随許さず」「10年先のブランドつくる」「スピード経営 内需に点火」「達成感バネに働き方改革」。
このセミナーでも話題になったが、韓国の昨今の経済好調ぶりは、1997年のIMF (国際通貨基金) 支援を受け入れたため、政治主導での産業・業種内の寡占化が進み、今回の世界大不況でも国内販売戦にエネルギーを使わずにすんだこと。
またオーナー経営が多く、投資判断がスピーディーになったことなどが理由として指摘された。
構造改革としての問題では、韓国は依然として中小企業が育っておらず、産業のすそ野が広がらないことだとの見解も披瀝 (ひれき) された。
実は、韓国には「輸出が増えるほど、対日輸入が増加する」という基本構造がある。輸出が好調で貿易黒字となっても、対日赤字だけは逆に増える。主な品目でいえば、自動車部品や工作機械といった輸出品製造に欠かせない品目やそれらの技術だ。
韓国自身もこの現実を認識し、中小企業の育成策に真剣に取り組んでいるが、なかなか思うように進まないという。
日経新聞たるものが、こうした韓国経済・産業の基本問題を知らないはずはない。それをきちんと踏まえない皮相的な報道になるなら、へたをすると読者に誤解を与えることになるかもしれない。
■ソース
【日経のよみ方】韓国経済報道 産業構造の問題に目をつぶる
URLリンク(www.sankeibiz.jp)
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