10/03/25 21:33:25 BE:1220347049-PLT(14445)
>>3の続き
先ほどの件ですが、国籍は韓国ですね。
─あ、韓国になるのですか。
はい。その方が韓国籍を取得しているかどうかに関わらず、日本国としては在日コリアンの方はすべて韓国籍と
判断することになるようです。
ただし、外国人登録証の国籍欄にどちらを記載するかは「韓国」でも「朝鮮」でもどちらでもいいというのが日本政府の
スタンスです。だからこれはもう、国籍ではなくて記号の一種ですね。
ただ、あくまで国籍に関して判断すれば、日本国としてはその人は韓国人として扱うということになります。
─なるほど。その人たちがどういうイデオロギーであるかは別にして、日本国としては在日コリアンの国籍は
すべて韓国とみなしているわけですね。
そうです、そうです。
─その人が民団であろうと総連であろうと、そこは関係ないと。
う~ん、そこらへんはこちらでどうこう言えないですが。
─あ、そうですね。分かりました。ありがとうございました。
ということで、韓国籍を取得していない在日コリアンも、日本政府からみれば韓国人であるようだ。
つまり、厳密にいえば「在日韓国・朝鮮人」という言葉も、国籍を表す言葉としては正しくない。
国籍上は日本には「在日韓国人」しかいないわけだ。従って表現するうえでは「在日韓国人」もしくは、朝鮮半島人である
総称としての「在日朝鮮人」という表現が正しいということになる。
そもそも、在日コリアンを"韓国系"と"北朝鮮系"に厳密に区分けするルールはない。
一般には民団に属すれば"韓国系"とみられ、朝鮮総連に出入りしていれば"北朝鮮系"と判断され、生活圏も分かれてはいるが、
それについても韓国籍でありながら朝鮮総連に所属していたり、その逆の人も稀にはいる。
さらにいえば、先に述べたように韓国籍を取得したが外国人登録証の国籍欄だけは「朝鮮」のままに残したという人もいる。
中には両方の団体に"二股"でお世話になっている人もいるという。
日韓関係に詳しいある専門家によれば、「登録証の表記が朝鮮のままで総連に所属していれば、在日コリアンの中でも
『彼は北につながっているぞ』と誤解される。それを理解したうえでそうしているのでしょうから、そういう人たちの多くは
実質的には北朝鮮体制の立場に同調的だと判断していいでしょう」とのこと。
いずれにせよ、二つの団体の間には法的根拠のない緩やかなボーダーが存在しているにすぎないのである。
ということは、もし外国人参政権が法制化されていた場合、「北」と思われている人たちも、一般永住者か特別永住者であれば
全員が対象となったわけだ。「北朝鮮系だから選挙権は与えない」という理屈は前提から崩れることになる。
民主党をはじめとする推進派が、国論を二分するほどの大問題をどの程度の認識で語っていたか。
朝鮮総連は民団と違い、日本の民主主義や資本主義社会に同調しない立場から、選挙権付与を断固拒否する姿勢をとっている。
にも関わらず、法制化されれば欲しくもない選挙権が日本政府からプレゼントされることになってしまう。
いったい誰のための、何のための法制化だったのか。法案提出が断念された今、再度原点に立ち返りながら問題の本質を
考え直してみるべきなのかもしれない。
(文=浮島さとし)