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[和田春樹コラム]日本は独島・北方四島領有権への固執捨てろ
和田春樹|東京大名誉教授
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先月、2月には、日本では領土問題に関する二つの記念日があり、行事があった。まず2月7日は、
1855年のこの日、下田で日露通好条約が調印されたことをもって、「北方領土の日」と定められてい
る。この条約で、日本とロシアは国交を樹立したのだが、クリル諸島における国境の確定もおこなわ
れ、日本が「北方領土」と現在呼んでいるエトロフ、クナシリ、シコタン島が日本領土となったためであ
る。日本政府が閣議了解で2月7日を「北方領土の日」と定めたのは、1981年のことで、以後、毎年
この日に政府主催の北方領土返還要求全国大会が開催されてきた。本年は30回目の催しで、鳩山
首相が出席し、「政権交代ができて、いろいろと行いたいことはございますが、その中で最も果たした
い大きな思いが、北方領土問題を解決したい、その一念でございます。」と述べたのである。
さていまひとつ、2月22日は、1905年のこの日に、独島=竹島を日本領土とし、島根県に属する
との閣議決定をおこなったことをもって、島根県が2005年に「竹島の日」と定めた日である。韓国か
らはげしい反発をうけてきたのであるが、本年は松江市内で県主催の6回目の記念式典がおこなわ
れた。ここには、自民党、国民新党、新党大地から衆参両院の国会議員10人が出席した。一方、政
府関係者と同県出身の民主党衆院議員は欠席した。そして、平野官房長官はこの日の記者会見で、
「この問題はわが国の立場を堅持しつつ、粘り強く韓国に訴えていく」と述べた。ただ、政府として改
めて記念日を制定することは「現時点では考えていない」とした。
明らかに鳩山内閣の姿勢は、二つの日、二つの問題に対して異なっている。北方領土問題の解決
には最大の関心をよせているのに、独島=竹島問題については日本の立場を堅持するが、韓国に
対してその立場を主張していくことをはばかっている風情である。
◆「固有の領土」の主張自体が不適切
もとより北方領土問題と独島=竹島問題とは問題の様相が違っている。北方4島、エトロフ、クナシ
リ、シコタン、ハボマイの島々は1855年から1945年までの90年間日本の領土として、日本が実効
支配し、1945年には日本人1万6745人が居住していて、敗戦後全員がこれらの島々から追い出
された。ここを占領したロシアが自らの領土と宣言し、すでに65年間実効支配しており、ロシア人1万
数千人が居住している。これに対して、独島=竹島は1905年から1945年まで40年間は日本が領
土としていたが、無人の岩の島には誰も居住しなかった。1946年に占領軍総司令官命令で日本の
管轄から切り離され、その後韓国が60年近く実効支配しており、現在韓国の守備隊が駐屯している。
北方領土には旧島民が戻りたいという願望を示しているが、独島=竹島には日本側からそのような
願望を示す旧島民なるものがいない。そして北方領土では日本領であった時間はなおロシアの実効
支配期間より長いが、独島=竹島はすでに日本領であった時間は韓国の実効支配期間より短い。こ
のように考えると、北方領土問題と独島=竹島問題が日本人にとってもつ意味は決定的といえるほど
に違っていることがわかるのである。鳩山内閣の姿勢が異なるのも当然といえよう。
(>>2以降につづく)
ソース:京郷新聞(韓国語、後半に日本語の原文あり) 入力:2010-03-01 18:30:12
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